センスある「6つの約束」
毎年6~7月は各地朝鮮高級学校生徒たちの祖国への修学旅行シーズンだ。生徒たちが宿泊する平壌ホテルや蒼光山ホテルには、「祖国でたくさんのことを学ぼう」「24時間朝鮮語で生活しよう」など、生徒たちが組や班を単位に掲げたスローガンが貼られている。
▼2~6日にかけて訪朝した在日同胞マジシャン、安聖友さん(54)の目に入ったのは東京朝高2組の生徒たちが作成した「6つの約束」。とてもセン スがあると絶賛し、これを世界の常識とまで言い切った。その約束とは、◇楽しもう◇母国語を使おう◇時間を守ろう◇挨拶をしよう◇良く聴き記録しよう◇整 理整頓しよう。
▼東京朝高生徒たちを対象に蒼光山ホテルで講演した安聖友さんは、これらの約束を守れるひとは世界中のどこでも通用すると話した。その中でも最も時 間を割いて強調したのが挨拶の問題だった。人間の基本は挨拶だとしながら、自分の息子には勉強しろと一度も強要したことはないけれど、挨拶のことだけは厳 しくしつけたと話した。「どこの国に行っても挨拶で始まる。それから人々と親しくなることができる」。世界各地を練り歩き豊富な経験を持つ「成功者」の言 葉には重みがあった。
▼安さんは世界中のホテルの宿泊経験も多い。安さん曰く、朝高生に対する従業員たちの待遇は世界のどの一流ホテルにもないVIP待遇。世界観が形成される年頃の彼らにはこの上ない思い出になっている。(進)