国境問題は平和的に
タイとカンボジア確認
【ハノイ=井上歩】タイとカンボジアは27日、タイのリゾート地パタヤで国防相出席の国境画定委員会を開き、クメール寺院プレアビヒア周辺の国境問題を平和的な方法で解決していくことを確認しました。
両国は今月に入り、タイのタクシン元首相がカンボジア経済顧問に任命され、タイ側が同氏の引き渡しを要求。カンボジア側がそれを拒否するなど、関係が緊張していました。
ロイター通信などによると、タイのプラウィット国防相は会合後の記者会見で「両国軍は、両国の関係改善を支援する」と表明。カンボジアのティア・ バニュ国防相は「双方とも両国の衝突につながるあらゆる措置を回避する」と述べ、大使召還などにいたった「タクシン問題」は国境問題に影響しないとの考え を示しました。
会合で双方は国境周辺住民の交易と生活維持を図っていくことで一致。両軍が「国際法、理解と誠実」に基づいた良好な関係を維持していくことでも合意しました。