<ハプスブルグ家の夏の離宮、シェーンブルン宮殿>
明日は朝から帰国の旅なので、観光は事実上は今日が最終日である。8月初旬から自己を盛上げてきた旅ももう終焉だ。早いものである。ただ、帰国後もしばらくは、この“中欧の旅モード”は続くと思う。
さて、本日は朝の散歩でハプスブルグ家640年間の居城「ホーフブルク」を見学。朝食を摂ってから、「美術史博物館」で主に絵画を観に行く。とくに小生贔屓の「ブリューゲル」のコレクションが沢山あり、見ごたえがあった。フラッシュをたかなければ、写真もOKなので何枚か撮ってきた。(後日ご紹介します)
市内でウィーン料理を食べる。シュニッツェルという肉を揚げたものが代表的な食べ物らしい。日本のトンカツとテンプラの間の子のようなものだ。取り立ててうまいものではないが、なにせ量が多い。日本の標準の盛り付けの倍はある。“大盛”を超えた“倍盛”だ。“憎憎(肉肉)しい”とはこのことだ。西洋料理の場合、日本人の胃袋だとあれもこれも食べられない。一品頼めばそれを食べあげるので精一杯だ。寿司だの懐石だのの、はかなくも可愛らしい食べ物が懐かしくなってきた。
食事の後は、王家の夏の離宮「シェーンブルン宮殿」を観に行く。宮殿内の贅をつくした数々の部屋も立派だが、庭も立派である。とにかく規模が大きい。森が庭の中にあり、狩猟ができる規模だ。このハプスブルグ家の“富”はどうやって集めたものなのだろうか。最後のフランス王妃マリー・アントワネットの母であるマリア・テレジアの時代が絶頂期と言われているが、どのようにして集めた財でこの宮殿は建てられたのだろうか。
今、日本でよく“格差の時代”などというが、この宮殿は洋の東西を問わず、古より人間社会には富むものと貧しいものの“格差”があるのだと言っているようだ。貧乏人のひがみか。
夕方、シュテファン寺院の脇にあるホテルロイヤルに一旦もどる。夜になって、ホテルから歩いて5分のホイリゲに行ってみる。なかなか雰囲気のいい店である。510CC入りのデカンタで白2、赤1を呑む。料理は適当(日本語メニューではないから本当にテキトー)に頼む。これまた、量が多い。呑むより食べる方が忙しい。後半はウトウトしてきたので、宿に戻る。またもやバタンQ。
最終日の本日が一番観光らしい観光ができた。