まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第16番「清水寺」~西国三十三ヶ所巡り・35(西国一のメジャー寺院)

2015年11月08日 | 西国三十三所
昨年の8月から始めた西国三十三所めぐりも残り5ヶ所。今回は、京都・東山にある今熊野観音寺、清水寺、六波羅蜜寺の3ヶ所を回る。

季節は11月。そろそろ紅葉だよりということで、関西のあちらこちらの紅葉情報が鉄道の駅やホームページで流れる。京都市内はそろそろ色づき始めといったところである。

こういう時に西国めぐりの順番が回ってきたのは、旬の京都を楽しめるかなというところではあるが、「年内で満願」ということを踏まえてスケジュールを組むと、紅葉の見頃にはまだ早いが11月の8日に行くことになる。それはよいのだが、これまで平日は秋晴れのよい天候だったのが、この日だけ鉄板で雨の予報。雨天中止も少し考えたが、やはり行くことにする。

さて3ヶ所を回るわけだが、どういう順番で行くか。札所の番号順でいけば東福寺駅が最寄りの15番・今熊野観音寺から16番・清水寺、17番・六波羅蜜寺と回るわけだが、真ん中に来る清水寺をどうするかである。雨とはいえ秋の京都。観光客でごった返して身動きも取れないほどだろう。とすると、比較的空いているであろう朝の時間帯に行っておいたほうがいいのか。

ということで、大阪から京阪電車で東山に向かうわけだが、まずは清水五条まで行き、清水寺に最初に行くことにした。その後で徒歩圏内の六波羅蜜寺まで行き、最後に今熊野観音寺に回ることにする。JRのスタンプラリーは京阪とJRが接する東福寺駅でいただけるのでちょうどよい。

清水五条に到着。時刻は朝の8時すぎ。さすがにまだ観光客の姿は少ないようだ。外は雨で、傘が手放せないほどの降りである。それにしても、清水寺に行くのは何年ぶりだろうか。少なくとも社会人になってからは行っていない。「京都は混雑する」というイメージで、どこかそういう有名寺院を避けていたところがあった。

清水寺といえば日本のみならず世界的にも有名な寺院である。西国三十三所の観音霊場の中でも、知名度では断トツではないだろうか。ただ逆に、清水寺が西国三十三所の一つであるということはどのくらい認知されているか。別に西国三十三所のブランドに頼らなくても、清水寺単体で十分潤っているように思う。あえてどことは言わないが、「西国札所の一つでなければ、一般の人はまず訪れないだろう」と思わせるところもあっただけに・・・。

五条といえば五条大橋での義経と弁慶の出会いがイメージされる。その像があると聞いたので橋の周りを見るが見つからない。ふと、五条大橋を渡る国道1号線(五条通)の中央分離帯にその石像を見る。最近できたものか、義経も弁慶もゆるキャラ風に仕上げられている。

駅から五条通を歩き、門前の五条坂を歩く。この時間からでも坂道を上る人の姿は目立つ。途中、近道ということでちゃわん坂に入る。その名のごとく清水焼を扱う店が広がる。

朱塗りの仁王門に到着。時刻は8時半すぎだが、制服姿の高校生の姿が見える。土産物店からの呼び出しのアナウンスで、北海道とおぼしき高校の名前が読まれている。修学旅行だろうか。仁王門は記念撮影のスポットということで多くの人がカメラやスマホを構えているが、雨のせいか時間帯のせいか、思ったよりも人の写り込みが少ない写真を撮ることができた。看板には混雑防止として10時半以降は仁王門前での記念撮影はお断りと出ている。

拝観券を買い求め、清水の舞台が広がる本堂に出る。この本堂からは京都市街地も望めるが、雨ということで視界はよくない。

靴を脱いで本堂の外陣に上がることができる。舞台の上には大勢の観光客はいるが、本堂の中に入る人は案外少ない。それならばと、本堂の中にて観音めぐりのお勤めを行う。この時がたまたまだったのかもしれないが、あまりにも観光でメジャーになったために、西国めぐりの参拝者というのが目立たない、却って珍しいくらいの存在なのか。

納経所は本堂の外にある。こちらで書いてもらっている間に、西洋人の観光客が手に朱印帳を持って現れる。最近は外国の人も朱印を集めて回るのか。そこはさすが清水寺で、西洋人が来ても驚かない。筆を手にしながら「ウェアー アーユー カムフロム?」と尋ね、その西洋人が「フレンチ」と答えると、「オー、メルシーの国でんなあ」と余裕である。

そして奥の院からの定番のアングル。秋晴れの青空の下でこの景色を見たかったのだが、実際に来てみてこうした雨に煙ると景色を見るいうのも悪くはない感じだ。

こちらは子安塔の前からの全景。三重塔から本堂、そして清水の舞台までが一望できる。

最後に回るのは音羽の瀧。清水寺の寺の名前の由来ともなった滝であり、不動明王が祀られている。3つに分かれて落ちる清水を柄杓に汲むのだが、行列ができている。しばらく待ってようやく清水を汲む順番が回ってきた。柄杓は金属製で、紫外線での殺菌を行うケースから引っこ抜いて清水を汲む。

こうして清水寺参拝は終了。実は境内全ての建物を回ったわけではないのでいろいろな「見逃し」はあったかもしれない。まあ今回は西国札所めぐりがメインということで、他の建物はまた来た時に回ることにする。

店も開き、上る人、下る人でごった返す清水坂を抜け、伝統的な建造物が残るとして有名な産寧坂、二年坂を回る。別に食事をしたり何か買い求めるわけではないが、久しぶりにこうした坂を歩くのもよいものである。

この次は六波羅蜜寺に向かうことに・・・。
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