早いもので次の週末からはいよいよパ・リーグ公式戦開幕である。今日は、オープン戦の最終戦ということで、神宮球場でのヤクルト対オリックス・バファローズ戦を観戦に出かける。バファローズ戦も今年初めての観戦であるが、それがオープン戦最終戦とはね。
今日からSuicaが地下鉄・私鉄でも使用できるということであり、地下鉄銀座線の改札機に手持ちのSuicaをかざす。するとピッと言って改札機の柵が開く。そういうことになったのだから当たり前なのだが、やはり新鮮な気持ちがするね。
今日は冬の気候を思わせる快晴。しかしレフトからホーム方向、また時折レフトからライトへと向きを変える風が強く、防寒を完全にしておかないと参ってしまうようなコンディション。ビールよりは熱燗が似合う。そんな中、ベンチ上のシートに陣取り、バファローズ選手の練習風景を見る。小柄なコリンズ監督も、何か「威厳」のようなものを漂わせながら選手のコンディションを観察して回っている。
そして、いましたね。帰ってきたタフィ・ローズ。結局開幕4番はこの男に任せるようだ。かつて近鉄を優勝に導いた本塁打王であり、独特のオーラが漂っているのだが、果たして快打を見せ、このチームの決定力不足を払拭することができるだろうか。
ローズのこの独特の打撃フォーム、「ORIX 8」のユニフォームがまだぎこちないように見えるが、それでもバットを後方でブラブラさせるフォームを見たときにはうなってしまった。応援歌もかつてのものが使用されていたし。ファンの中には、(巨人ではなく)近鉄時代に豪快な本塁打を量産した時の姿がダブっているに違いない。
そのローズの周りを固めるのが、広島で活躍し、昨年はヤクルトとの争奪戦も繰り広げたラロッカ。広島時代からええ選手やなと思ってました。そして、北京五輪の北米地区予選で4番を打ったというアレン。ラロッカが寡黙に仕事をこなすのに対して、アレンは取材記者と身振りを交えて談笑するなど陽気なタイプなのかな。このうち、日本でFA権を取得したため「外国人選手」扱いにならないローズを除くと、アレンと投手のセラフィニが1軍出場選手枠の当落線上にあるという。今のところではアレンが不利かな・・・・。
さて、今日の先発はバファローズが42歳の大ベテラン・吉井、ヤクルトが高卒ルーキーの増渕という「年の差対決」。増渕がサイドスローから繰り出される140キロ台後半のストレートで力の投球をするのに対して、吉井はそれこそベテランの味。ストレートでも135そこそこの速度で、毎回安打を浴びるのだが、絶妙の投球術で後続を討ち取る。6回まで投げたが、3併殺を取るというもの。ヤクルト打線がどうのというよりは、吉井の調子がよかったということだろう。交代でマウンドを降りるたびに大きな声援が送られる。おそらく来週のソフトバンクとの開幕カードの2戦目に出てくるだろうが、オープン戦好調のホークス打線に対してもその投球術で手玉にとってくれるものと期待できる。
ところが、打線がね・・・・。
増渕は四死球を出すものの3回まで1安打(打球を当てたため増渕は大事を取って3回で交代)、2番手の松井、3番手の花田、リリーフの木田からもいい当たりがでない。3番ラロッカ、4番ローズ、5番アレン、6番北川と続く打線が今日の天気のようにお寒いバッティング。これで大丈夫なのかな・・・・?
試合のほうは、抑えの切り札を任命されたカーターが打たれる。ヤクルト9番田中浩康がライトに流した当たりがそのまま風に乗ってスタンドまで飛び、結局この1点が決め手となって1対0でヤクルトの勝ち。
オープン戦だから勝敗はさほど関係ないのかもしれないが、やはり負けるよりは勝つほうがいいに決まっている。先発吉井の好投、2番手のこれも40歳超えの吉田修司もきちんと抑え、カーターも一発を浴びたというものの後続は抑えており問題なしで、オープン戦全体を通して投手陣はまずまずの結果を残している。ただ、打線がな・・・・。パワーアップした「ナニワのゴジラ」岡田、ルーキー開幕スタメンがほぼ確実な大引、今年ブレイクの予感の由田、坂口など、頑張っている若手もいるのだが、クリーンアップが果たしてどうかというところ。
特に、ローズの出来がチームの浮沈の鍵を握るだろう。オープン戦では結局本塁打なし、打率も2割に満たないという結果で開幕を迎える。前にも、「再来日した選手が活躍したケースはほとんどないのではないか」ということを書いたが、またそのことを思い出しそうだ。ホント、頼んまっせ!
いよいよ、開幕まであとわずか。今シーズンも熱戦を期待します。
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