まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

Bリーグ観戦記・「広島対千葉」~強豪チームの壁は高かった

2021年03月01日 | ブログ

このところ完全に「ニワカ」で観ているバスケットボールのBリーグ、2月だけで3試合目の観戦となる広島ドラゴンフライズ対千葉ジェッツの第2戦に出向く。

2月27・28日の千葉2連戦は広島グリーンアリーナで初めての開催である。広島県内で最も規模の大きい屋内競技場である。本拠地の広島サンプラザ、準本拠地のエフピコアリーナふくやまよりも収容人数は多い。Bリーグの中でも人気・実力がトップクラスで、今季も東地区の2位につけている千葉戦ということでグリーンアリーナを用意したのかな。2週間前の新潟戦後に28日の第2戦を前売りで購入したのだが、その時でも指定席は残りわずかという売れ行きだった。

その広島だが、14日の新潟戦をもって堀田ヘッドコーチが解任され、後任に尺野ヘッドコーチが就任となり、27日の試合から指揮を執ることになった。かつて横浜、広島のヘッドコーチの経験があり、この時は広島のU15チームのヘッドコーチを務めていた。ネットには「困った時の尺野さん」という書き込みがあったような。その初戦となった27日の千葉戦は88対110、やはり強豪チームの壁は高い。

28日昼、紙屋町で昼食を取った後、グリーンアリーナに向かう。すると1階のスペースを利用して屋台が出ている。ビールやハイボールなども売られている。これまでの試合では見なかったものである。しかも、館内への持ち込みもOKだ(飲食は自席で行うようにとあったが)。グリーンアリーナだからなのか、広島市内向けに出されていたコロナ対策の緩和によるものなのか。また、客の出足も前の試合とは明らかに違う。この試合は自由席も含めて完売、満員御礼とあった。

実はグリーンアリーナの客席に座るのは初めてで、器は確かに大きいが、コートは写真で見るよりも近い感じである。

千葉の看板選手といえば富樫。バスケ選手としては小柄ながら高い技術とスピードで他の選手と渡り合い、NBAでのプレー経験も持つ。現在はチームのキャプテンも務めている。私もテレビでちらっと見たことがあるが、どういうプレーをするのか生で見てみたい。この日詰めかけた観客の中にも富樫目当てという方がいることだろう。

試合前のイベントが進むうちに客席も順調に埋まり、入口での案内のとおり自由席も含めて満員御礼となった。アリーナDJのアナウンスにも力が入る。

試合前のイベントもあり、恒例の「おりづる交換」は広島・朝山、千葉・富樫の両キャプテンにて行った。

広島のスタメンはケネディ、マーフィー、エチェニケ、田中、佐土原。なお佐土原は東海大学からの特別指定選手(企業でいうところのインターン)で入団していたが、28日の試合をもって期間終了となる。一方の千葉はダンカン、富樫、佐藤、サイズ、原でスタート。

第1クォーター開始早々、千葉がダンカンのショットで2点先制、すぐに広島がケネディの3ポイントで逆転する。この後、千葉がダンカンを中心に得点を重ねるが、広島もケネディ、朝山らで少しずつ追い上げる。

残り2分を切ったところで、広島・岡本の3ポイントが決まり、18対16と逆転する。これにはスタンドも大いに盛り上がる。ただこれもわずか30秒足らずのことで、千葉には富樫やダンカンだけでなく、サイズ、エドワーズ、ショーターというところが入れ替わり立ち替わり出場して、あっさりと再逆転する。第1クォーターは22対18と千葉がリードしたが、4点差ならこの先はわからない、ひょっとしたら・・という思いもあった。

しかし第2クォーターになると力の差が出始める。富樫がゴール近くまでうまくボールを運び、そして背の高い外国人選手がきっちりと決める。また、シュート途中でのファウルで得たフリースローも着実に決める。点差がじりじりと広がり、広島も終盤に追い上げるも51対37と点差が広がる。ちょっと苦しくなったどころか、2試合続けて100失点なんてことになりやしないかと心配する。

ハーフタイムでは空気を吸いに外に出る。屋台の食べ物もよく売れているようだ。以前の2試合より若い人たちの姿が目立つ。やはり街の中心部で行われるイベントということもあるのだろう。同じ市内でも商工センターはちょっと遠いか・・・。

エンドが変わって第3クォーター、広島がエチェニケのショットで先に得点を挙げるも、千葉はダンカン、富樫、サイズらが着実に得点を重ねる。広島の選手たちも佐土原を含め何とか食らいつこうとするのだが、ゴール下になると背の高い外国人選手に囲まれてショットが打てずにゴールラインを割ってしまうこともしばしば。またはターンオーバーされて楽々と点を許すとか。

前半は何とかするも、後半になると息切れするのかズルズルと行ってしまう。78対56、さすがにこれを残り10分でひっくり返すのは至難の業で、アリーナDJもタイムアウト時には「同点もあります!」と叫んでいたこともあったが、さすがに「最後に広島らしさを見せてくれ!」に変わっていた。

そして第4クォーター。開始時点で富樫はベンチに下がる。これまでも途中交代はあったが、この点差ということで後は若い選手(といっても彼も若いのだが)に任せたというところか。その中でも千葉が開始1分あまりだけで7点を挙げる。その後も得点を挙げるのは千葉で、開始3分を経過しても広島に得点が入らない。

エチェニケがフリースローを2本とも外す場面があり、集中力もなくなってきたか。広島に久しぶりの得点が入ったのはそのエチェニケのショットだが、この時には開始4分を経過して90対58となっていた。

その後もフリースローなどで追い上げるが、終わってみれば104対72、ちょうど前半と同じような点差がそのまま乗っかる形で、2試合連続の100点試合となった。まあこれが現在東地区の優勝を目指す強豪と、B1初参戦のチームの地力の差だろう。最初は健闘して見せ場を作ったが、やはり最後は息切れした。上位を行くチームはああした試合をするのだなというのを見ることができたのは面白かった。

この試合のフェアプレーを表彰する「おりづる賞」は、千葉・富樫、広島・佐土原が受賞。

試合後の尺野ヘッドコーチのインタビュー。素直に千葉ジェッツの強さを認め、その中でいい勉強、選手にはこの経験を活かしてほしいと前向きに語っていた。また、選手たちも何かを変えようという気持ちになっているのでこれからも見守ってほしいとも。

千葉に敗れたのも含めてこれで今季は5勝34敗となった。例年ならB2との入れ替え戦も現実になるそうだが、今季は残留プレーオフ、入れ替え戦は行われないとのこと。プロ野球ならば新しい若手選手を使ってみるとか、違った采配をしてみるといった育成や挑戦のシーズンとも割り切れるところで、Bリーグにそれが当てはまるかはともかく、まだまだ残り試合もあるのでもう一度チームを作る、底上げする形でがんばってほしい。

そして、この試合で特別指定選手の期間を終える佐土原も挨拶。この先の活躍が期待されるところである。

なお、この試合の入場者数は3455人と、コロナ対策で入場制限する中で大入りとなった。私がこれまでに観た試合(島根戦、新潟戦)はいずれも1000人ちょっとで自由席は空席も目立っていたから、千葉相手の動員力といえるだろう。

グリーンアリーナを後にする。ちょうど旧広島市民球場の跡地を抜けていく。この跡地はどのように利用するのか、マツダスタジアムができる前から二転三転していたが、現時点でようやく、イベント広場として整備するための民間事業者を公募する見通しになったという。具体的にどのような形になるかは、もう少し時間がかかりそうだ。仮にそうした広場になっても、「勝鯉の森」はそのまま残すそうで、現在残るライトスタンドは解体するものの一部を「勝鯉の森」に持ってくる計画もあるようだ。

この後、Bリーグは3月から5月までの試合が続く。その中には関西勢のチームとの対戦も含まれており、気が向けばまた行ってみようかな・・・。

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