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バルテュス展を観る

2014年06月19日 21時40分57秒 | 絵画鑑賞
今日午後上野までバルテュス展を観に行った。
ひと月も前からこの展覧会を知ってて、行こうと思ってたけど、気づいたら終了真近。土日は最終日で混雑するだろう。明日はこちらが用事を抱えてる。こうなると今日しかない。かみさんも僕も午前中は体操が入ってる。あわただしく昼食を済ませ、急いで上野へ。

当然だけど僕はこのバルテュスという画家を知らなかった。白州の友人画家さんが「この人どう?僕は好きなんだ」と教えられて興味をもったのが5月。
    この画家さんこんな作品を作られてて、具象系の作品は評価すらしない方。そんな作家さんが(僕は具象系だと思うんだが)これはいいと言う。これだけでも見ておきたいと思うようになった。
それにバルテュスの奥さまが日本人だということを知って、ますます見たくなった。
もっとも有名な「夢見るテレーズ」も良かったけど、「決して来ない時」と「猫と裸婦」の連作、特に「決して来ない時」が好きだ。記念にA4版のコピーを買ってきた。
今も飾って見てる。しょうがないが本物と色合いが違う。もっと淡くて、美しいグラデーションを感じたけどそれがない。ちょっと興ざめなんだけど、記念だから我慢しよう。

もうひとつの驚き。それは彼が里見浩太朗、勝新太郎夫妻と親交があったことを知ったこと。和服が好きだったようで夏用を里見さんが、冬用を勝さんが贈ってるのです。勝夫妻にはサイン入りの作品をプレゼントしてて、それが出展されてた。玉緒さんからお借りしたのだろう。勝さんのことを「市さん」と呼んでるから映画「座頭市」が関係してるだろうと推測される。奥さまだけじゃなく、日本の文化もいろんな面で好きだったようだ。

またいいものを観たというのが総括だ。
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古川恂の世界展

2013年09月18日 06時05分44秒 | 絵画鑑賞

昨日、先輩と戸塚で昼をごいっしょした後、桜木町に出、古川恂という故人の個展を見にいった。
この作家さんを知ってたわけではなく、新聞の催亊情報で知った。興味を持ったのは「1922年生まれ」「創立されたばかりの現代美術家協会に参画」「高校の先生」という点。こんな昔の人で高校の先生だった人が草創期の現代美術に傾倒していったということに興味を覚え、見てみたいと思ったしだい。写真をとってもいいというので何点か撮った。

      

                                      

上の作品は年代順です。写実から現代美術への変化が解るように思います。
一番左は1948年作(26歳、高校の先生になった頃)、下段は2000年以降の作品。

形がシンプルに表現され、色が多彩で美しいのが楽しく、嬉しい作品でした。
有名ではないけど、こんな作家さんがたくさんいるんだろうな。無料でいいものを見せていただきました。今週末21日までの開催です。
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また草間彌生を観に

2013年05月29日 18時09分15秒 | 絵画鑑賞
今日例年より10日も早く長野と甲信越も梅雨入りが宣言された。「春が来た」と言って始まった「いい季節」はあっという間に過ぎた。いいことは早く去る。
白州も予報通り、朝から小雨。それをみこして今日は松本まで草間さんの展覧会を観に行ってきた。
草間さんは1929年に松本に生まれた方で、松本市立美術館は常設展示の部屋を設けてる。今は27点が展示されてた。

       

当然展示は撮影禁止。美術館玄関は撮影可でそこを撮ってきた。
左は水玉のチューリップのモニュメント。色が多すぎるのと、色調に強さがない感じで、草間さん自身も「これ止めてよ」と言ってるのではないかと想像するもの。ちょっと興ざめ。こうして写真で見るとそれなりの色調だが。
右はエントランスの壁、ベンチ、ゴミ箱、自販機までが赤・白の水玉に化粧してた。まさに草間ワールドの演出。
展示では例のカボチャを平面に描いたものが圧巻だった。それと静岡で感激した白のカンバスに黒だけで描いた「愛はとこしえ」シリーズが6点出てた。そこから察するにものすごいスピードで描いてるのだろう。お歳だし、精神的にも病んでらっしゃるはず、そのエネルギーの凄さにますます驚いた。
別の常設展で田村一男という作家を知った。これもよかったな。

往復とも一般道利用。片道1.5時間ほどでいける。白州を基点にするととっても便利。塩尻峠を信州側にちょっと下ったところから右折して、19号を使わずに松本に入る近道も見つけた。今後草間さんの展示を内容が変わった都度観たいと思う。この近道は有効だ。

 途中諏訪湖近辺の中央高速の法面に一箇所「ナンジャモンジャ」が群生してる場所を見つけた。かろうじてこのひと枝だけ手が届いたので(失礼ながら)いただいてきた。小一時間水をきらしたので元気がないが、水が上がることを期待していけた。
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草間彌生展で静岡まで

2013年05月21日 18時41分47秒 | 絵画鑑賞
       

静岡県立美術館まで往復してきた。今回は2004年から3年間で制作されたモノクロの作品「愛はとこしえ」と2009年から始めた「わが永遠の魂」あわせて110数点の展示。
より洗練され、ますますエネルギッシュになった彼女の作品を堪能できた。白いカンバスに黒だけで描いた「愛はとこしえ」の50点はこれまでの草間さんのイメージを一変させるもので驚くと同時に80歳にしてまだこれだけの変貌を求めるかと感心でした。
写真は撮影が許可されてる3つの空間、2枚目のかぼちゃは有名ですが、僕は初めてみました。こんな大きいとは想像してなかった。
さらに好きになったことは間違いないです。でもこの人の作品は観てると疲れるように思います。絵が持ってるエネルギーに圧倒されるんでしょう。
草間さんは長野県松本の出身で松本の美術館にも常設展があることを知った。近々ここも訪れてみよう。  
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増田誠展

2012年09月13日 08時56分18秒 | 絵画鑑賞
昨日神奈川に戻った。10日間中身の濃い白州だった。
帰りに山梨県立美術館に寄り、増田誠展を見てきた。知らなかった作家さんだが、温泉でふと手にしたパンフレットの絵に魅せられて見たくなった。
学校出たわけじゃない、生活のために看板屋をやってる中である作家と知り合い、その彼が絵画をすすめ、フランス行きまで勧めたらしい。その後フランスに長く留まり、絵を描き続け、フランスではそれなりに評価されたようだ。
人物画にはピカソを思わせるものがあるし、パリの風景画には安野光雅を感じたし、色、形には現代アートのジャクソンポロックを連想した。幅が広くて、才能を感じた作家さんだった。
とってもおもしろかったのは生まれてからフランスに渡るまでの半生を長さ10数mの絵巻ものにした作品(作品と言っていいのかな?遊びかも)。その時代の世相が映されていて、ひょうきんで明るくて遊び心があり興味深かった。
現在3社ほどの企業が所蔵してる絵が多かった。フランスの渡航を援助した会社のようで、絵を金にするべく売ったんでしょうね。個人所蔵も多かった。   また好きな作家さんが増えた。

神奈川に戻ってきて、もう少し涼しいかと期待してたが、相変わらず暑いですね。山はやっぱりいいな。戻りたいよ。

今朝足の筋肉がはってる。ふくらはぎとももの前面が両足痛い。山行の疲れが出たようだ。午後スポセンに行って、ゆっくりストレッチをしてこよう。
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マウリッツハイス美術館展

2012年08月29日 10時30分19秒 | 絵画鑑賞
またまた暑い中上野まで出かけてきた。   マウリッツハイス美術館展
フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が来てるとなれば見ておかないものでもない。
8月中は閉館を1時間遅らせてるようで、かみさんの用事にあわせて5時に待ち合わせ、それからの鑑賞だった。だいぶ空いてるように思えたが、それでも「真珠・・・」の前は10分ほど並ばされたかな。
4月に贋作を見てて、本物を見たいとは思っていたのだが、いざ前にしてみると「こんなものか」だったような。展示してる空間がそういう雰囲気に作ってあるから、それだけで「凄い」と思わされてから絵を見るからね。でも2つを並べて置かれて、「さっ どっち?」と聞かれれば僕でも本物を選べる「本物のオーラ」はきっとガンガンに出てるんだと思う。
「歩きながら鑑賞下さい」と係の人に声かけられたのは幻滅でした。日本人はどうしてこんなにこの絵が好きなんだろう。出口のショップで額入りのコピー63,000円を次々と予約していくのには驚きました。

1650年頃の名作50点の展示で、レンブラントの作品もよかったですね。「光」を意識した時代だったようで、レンブラントはその最高峰なんじゃないでしょうか。同じ肖像画でも深みを感じ、まるで生きてるように見えました。

これほどにまで細密な写実を志す人は出てこないだろうな。だってデジカメで撮ればいいんだから。そう考えると、絵の世界も写実から「作家の精神性」を描く方向(友人の作家さんがよく話すこと)に変化してきたんだろうな。(奈良美智さんも内なる少女像だもんな)
うん ちょっと待てよ、じゃレンブラント、フェルメールは「内なる精神性」を表現してないんだろうか? 解らんからおもしろい。
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池袋モンパルナス展

2011年12月21日 17時21分12秒 | 絵画鑑賞
板橋区立美術館に表題の展覧会を見に行った。
友人にこの展覧会に出展されてる作家さんの縁者の方がいらっしゃって、「行ってみては」と入場券付きでお誘いを受けていました。
モンパルナスはパリ市内のある地域名です。美術界ではモンマルトルに対してモンパルナスのようです。
モンマルトルに集まった画家さん達は恵まれ、陽の当たった人達、それに対して恵まれず、どうにも世に出れない画家さん達が集まった場所がモンパルナスだったようです。ユトリロもモンパルナス派だったようです。
日本でも1930年頃上野が上で池袋が下といった区分けがあり、池袋に売れない、そして反骨精神旺盛な画家たちが集まり、立教大学の周りに小さな村をいくつか作って創作活動をしてたとのこと。またそんな画家を支援するような「アトリエ付き下宿」を作った人達もいたようです。
太平洋戦争に突入していく風潮の中で、押しやられたような境遇での創作ですから、「暗い感じ」がするのはしょうがないかもしれません。だから「自由な感じ」も強いようです。

俳優「寺田 農」の実父「寺田政明」はこの会派に所属していて、親分的存在だったことも知りました。

美術館は交通の便があまりよくない所にあるのです。往復散策がてら歩きました。成増と高島平の中間あたりなんですがまだまだ大根畑があったり、「ここが板橋区か?」と思いながらの散策でした。

   「東京大仏」がありました。
               芝の増上寺を本山とする「赤塚山乗蓮寺」なのだそうです。
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