今日も一期一会

「本が好き♪図書館ブログ」のタイトル変更
本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

師走

2020-12-01 | 本の紹介
今日から12月、コロナ禍で未曽有の大変な年となった2020年もあと1ヶ月です。
8階図書館から冬になってはるか遠くまで見渡せ、特に夕暮れの時間の景色は見事!
秩父の山々に沈む夕日の素晴らしさは、毎日見ても飽きません。

11月の私の読書は以下の6冊でした。

『なぜ僕らは働くのか 君が幸せになるために考えてほしい大切なこと』 佳奈  (学研プラス)
『ハリネズミは月を見上げる』 あさのあつこ (新潮社)
『目を見て話せない』 似鳥鶏 (KADOKAWA)
『わたしの良い子』 寺地はるな (中央公論新社)
『家族じまい』 桜木紫乃 (集英社)
『半沢直樹 アルルカンと道化師』 池井戸潤 (講談社)

すでに紹介した作品もありますが、今日紹介するのは寺地はるな 著『わたしの良い子』(中央公論新社)
タイトルから自分の子どもについてのストーリーと思って読み始めたのですが、
良い子は妹の息子くんでした。
出奔した妹の子ども・朔と暮らすことになった主人公。
勉強が苦手で内にこもりがちな、決して“育てやすく”はない朔との生活の中で、
椿は彼を無意識に他の子どもと比べていることに気づきます。
それは、大人としてやってもいいことなのだろうか―大人が言う「良い子」って、何?

この問いは、子育て中の親がいつもそしてずっと心の中に持っている思いでしょう。
うちの子は他の子どもや基準と比べてどうだろう?良い子だろうか?
生まれる前には「この世に生まれてくれさえすれば。」とだけ願っていたのに、
一つ願いがかなうと、「次はこれが出来るかな?」と無自覚に我が子に期待してしまう。
むしろ、我が子だからこそ親は願って期待してしまうのでしょう。
でもいわゆる「良い子」というのが、自分の都合に「良い子」になっていませんか?
良い親、良い嫁、良い生徒、良い教師、など「良い○○」って誰にとって「良い」のでしょう。
そこに、自分を抑え込んで我慢して無理している人はいないでしょうか?

作品の最後に、我が子の育児を姉に押し付けて家出していた妹の、本当の思いが明かされます。
そこに救いがあってホッとしました。

これから冬に向けて進学のための受験が本格化していきますが、
コロナ感染者、そして重症者の増加が止まりません。
人生を左右する受験を控えた子どもたちのために、どうか不要不急の外出を控えてもらいたいです。
心からのお願いです。
今年1年本当に大変で、我慢の連続だった子どもたちが無事に受験できるようどうかお願いいたします。