カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

田舎の代表は佐賀だ(うどん)

2019-10-13 | 

 十代の途中で讃岐うどんらしいものを初めて食べて感動して以来、讃岐うどんファンである。そうではあるが、コシあるうどん至上主義者ではない。うどんの最高峰は讃岐うどんであるということに迷いは無いが、だからと言ってそうではないうどんを撲滅すべきであるというような過激な思想にまでは至っていない。うどんの多様な文化は尊重すべきで、そうであるがゆえに、燦然と輝く讃岐うどんの地位もあるという考え方なのである。
 というわけで佐賀の具沢山うどんも好きなのである。これは九州の別の県にもある傾向ではあるが、うどんにボリュームを求めるというのが、田舎にはあるように思う。いや、うどんに限らず、田舎の料理というのは、量がたくさんあるというのが、きわめて高いポイントである。いわゆるサービス精神の高い店というのは、味はもちろんという前提はありながら、大盛でなければならない。別段インスタ映えを狙っていたり、二郎系であるなどという背景も無しに、気合を入れて食べなければならないようなボリュームでなければならないのだ。そうしてそういうことを代表して考えているような地域が、他ならぬ佐賀なのではないかと僕はにらんでいる。そうしてそのことを確認するのに最適なのは、佐賀のうどんなのではなかろうか。
 うどんだけでなくサイドメニューが充実していて、うどん以外の定食もある。実はこういうスタイルが、佐賀が発祥なのかどうは知らない。知らないが、たぶん佐賀あたりじゃなかろうかという予想はつくのである。佐賀は福岡とお隣の県で、佐賀の文化的なものは、実は福岡にも影響がある。佐賀的なものがヒットしたのちは、実はその文化は福岡に伝播する。いろいろ言われ方はあるにせよ、福岡は九州の玄関口であるばかりか、文化伝搬の中心地に事実上なっている。そうしてこの福岡を経由して、佐賀的な大盛文化が各地に飛び火しているのではないか。先にも書いた通り、もともと九州などの田舎には、大盛文化が無いわけではない。そうした素地が、佐賀的な具沢山うどんの伝播の下地になっていたのではないだろうか。
 というわけで、お隣の佐賀に行くと、うどんを食べたくなる。井出ちゃんぽんもいいし、佐賀のラーメンもなかなかいいが、王道はうどんではないか。作業着姿のお兄さんが立ち寄るような雰囲気だと最高であるが(まず外れない)、そんなに気にしなくても、たいていは具沢山である。あんまりコシは無くても、ずるずるたくさんの麺なのである。そうして甘い汁なのである。
 というわけで、たぶん今はダイエット中なんで、こんなことを考えてしまうのだろうな、と思います。佐賀にはしばらく途中下車しないようにしなくては。
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