カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

真似をされたらくすぐったい

2018-12-23 | ことば

 映画を見ていると言葉遣いが違う。ああ、舞台が北海道なんだな、と大体すぐには分かる。ふつうは風景が先だが、その程度の言葉遣いで場所は特定できる。また、北海道のアクセントは、いわゆる標準語との違いとしては、ほとんどほんの少しである。
 似たような場所に、沖縄がある。沖縄だって厳密にいえば方言のきついところはあるが、だいたいのアクセントの強弱の仕方の程度で、沖縄だとわかる。意味も大体通じやすい。
 僕は長崎県人だから、東北の言葉というのが一番むつかしく感じる。アクセントであちらのほうだとはわかる。しかし、相手がまじめに方言を使われると、ちょっとわからないところが出てくる。カンでわかる場合もあるが、流れ次第だろう。
 テレビや映画だと、語尾のアクセントだけ東北っぽくというのがあるのだろうと思う。なぜなら大体意味が分かるから。わからないように話されては、物語が理解されない。そういう意味では、やはり本当の方言ではないのかもしれない。
 ドラマの中で九州弁を聞く場合がある。こちらとしてはネイティブだから、わかるはずだが違和感が残る。要するに全国に通じる方言だから、こちらのものとは違うのだろうと思う。確かに長崎弁だとわかるのだけど、変だなあ、という感じ。地元がこちらの役所広司のアクセントは、さすがにうまいものだけれど、彼の演技と同様に、大げさでかつ、わかりやすい単語を交えながら発していることが理解できる。役者さんは上手いものだ。
 ところがこちらの出身でない俳優さんのもので、形だけ九州弁というのがはっきりわかる人もいる。身についていないものだから、語尾のアクセントが妙にわざとらしい。聞いていて何かくすぐったいような、妙な気分になったりする。
 東京の言葉がダイレクトに標準語なのではないが、そういう感じの語感は、東京の人にはないのだろうか。もともとネイティブでない人の集まりが東京だという話もあるし、気にしてないようにも見えはする。しかしながら妙に江戸っ子ぶったアクセントの俳優はいるもので、あれはあれで田舎臭い。言葉というのは妙なものである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする