カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

天国の本屋 恋火

2011-08-05 | 映画
天国の本屋 恋火/篠原哲雄監督

 ここ数年花火大会当日は補導の見回りをしている。僕は担当の副会長だし、こういうことを正直に言ってはならないのだが、ほとんど意義を感じてはいない。しかしまあ、やることがあるから無意味でもやるというのは人間の性なので、役割をまっとうして見回りをしている。散歩にもなるし、他に参加している人といろいろ話もできるし、張り切っている人もいるから、見回り自体はぜんぜん楽しくないわけではない。その上花火も観ることが出来る。多くの人が屯していて、花火を思い思いに楽しんでいる。そういう人たちを暑いなあ、と思いながら眺めているのも生きているうちのことであろう。ああ、お役目がなければ麦酒飲みてえ。
 そうやって花火を見ていてこの映画のことを少し思い出した。なかなかシュールな設定の映画で、香川さんの演技以外感心することのなかったはずなんだが、とにかく花火のあがる映画だった。他にも花火のあがる名画はたくさんあるのだけど、今年はこれでよかったのだろう。原田芳雄も出ていたし、思い出すのにタイムリーだったのだろう。何故か天国の本屋は朗読をしてくれるらしいという、そういうところは良かったな。北海道で花火を見ることが、僕の一生の中であるものだろうか。そういうことを感じさせてくれる映画なのだった。
 今年の花火で残念だったのは、集合時間があるので、ということで、一番クライマックスのでかい花火を見ることなく帰らなければならなかったことだ。花火を鑑賞するために巡回補導をしているわけではないのだから、花火が終わった後の残った子供の様子を見ることが大切だろうと思うのだが、ドライに役割の時間を守りましょうという巡回態度に反論するような骨のある性格ではない。結果的にひときわ大きな爆発音を背中で感じながら集合場所までトボトボ歩いた。帰りはものすごい渋滞で、改めてみんな花火が好きなんだな、と思った。
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