アルバート・アイラーの初レコーディングは、1926年にスウェーデン・ストックフォルムで行われている。
「ファースト・レコーディング」とアルバム名で、バード・ノーツ社から出されており、後にソネット社からの発売となっている。ソネット社からのLP盤を持っている。
「スイングジャーナル」の選定で“ゴールド・ディスク”となっているものである。
次に出されたのは、1963年から1964年にかけて、3回にわたり録音されたもので、デンマークのデビュー社からの3枚のアルバムである。
アルバート・アイラーの実際上のデビュー作とされるものである。
この3作は、「マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー」、「スピリッツ」、「ゴースト」。
「マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー」については、「フリー・ジャズ」と言うアルバム名で、フリーダム社から出たLP盤を持っている。
デンマーク・デビュー3作の最初のものである。先日、このブログに取り上げた。
今回、これのCD盤を入手した。
「スピリッツ」、「ゴースト」については、いずれもフリーダム社のCD盤を持っている。
フリーダム社からのLP盤も持っていて、音源が同じものらしいが、確認が必要のようだ。
アルバム名が異なっているのである。解説書をよく読めば判るのだろうが。
「ウィッチズ・アンド・デヴィルス」と言う名のアルバムのLP盤は、「スピリッツ」のCDと収録曲が同じである。
「ヴァイブレーション」と言う名のアルバムのLP盤は、「ゴースト」のCDと収録曲が同じである。
かつて、アイラーのレコードは、見かけたら買うようにしていたで、こういうことになっている。
その当時には、「スピリチュアル・ユニティ」なども録音されている。
とりあえず、「マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー」のCDを入手したので、以上をまとめてみた次第である。
「マイ・ネーム・イズ・アルバート・アイラー」は、自己紹介で始まり、ジャズのスタンダード・ナンバーである「バイ・バイ・ブラックバード」、「ビリーズ・バウンド」、「サマータイム」、「オン・グリーン・ドルフィン・ストーリート」、「C.T.」と続く。
1963年1月14日の録音である。
「サマータイム」も改めて聞く。
アイラーの内なる声が切々と伝わってくる。
悲しさや切なさへの共感、如何ともしがたい状況から抜け出そうとするもがきとも聞こえる。絶望と希望の混淆、うまく表現できない。
アイラーは、僕に、地球の空気のおいしさを感じさせてくれた。
この世も、捨てたもんじゃないと思わせてくれたミュージシャンなのだ。