梶哲日記

鉄鋼流通業会長の日々

数々の示唆と助言

2014年12月06日 09時55分54秒 | Weblog
U氏と一年振りにお逢いしました。再会はわが社の60周年行事以来となり、お互いの近況や将来的なこと等、夕食をしながら話し合う時間が持てました。

そのU氏と最初に出逢ったのは今から20年も前で、その方が20歳半ば、私が40歳になったばかりの頃でした。第一印象としては、鉄鋼の商社には似つかわしくなく派手なワイシャツを着て、頭の回転が良くストレートに物事を言われる方でした。

当時わが社は厚板の素材販売の拡張を目指していましたので、仕入れソースの選択肢も広げる必要を感じ、仕入れ先になるであろう新規の商社にアプローチをしました。全くの面識も無い商社に、“飛び込み営業”を仕掛けました。先方の事情も知らずに。

その一社が、U氏が店売り担当であった商社です。わが社の名前は知っていました。当然のことながら、既に同業他社と取引をしていました。けんもほろろに断られると思いきやわが社に関心を示してくれて、その突飛性を買われたかもしれません。

それから暫く経って、その商社はわが社のことを調べに来ました。わが社は手形で買わせてもらうのですから、商社としての与信管理は大事です。スポット的な商売でしたが、取引が開始したのは、飛び込んでから長い月日は掛かりませんでした。

U氏から大分後で聞いた話です。既に取引をしている会社とは、反りが合わなかった様子で、タイミングが良かったとも言えます。今では商社が厚板の在庫を自ら抱えることは稀になりましたが、この商社は当時かなりの在庫を保有していました。

或る時期を境に、U氏はわが社に頻繁に通ってこられるようになります。わが社が在庫販売する目的で、鉄鋼メーカーに先物として毎月注文する取引も始まり、その窓口商社として関係も深まりつつある時期でした。

U氏はどちらかと言うと、目先の商売の話をする方ではありませんでした。その眼は何かを考えて常に先を見ているようでもありました。その若さにして凄い方です。そして、わが社の体質について、ズバリ切り込んで来ることになりました。  ~次回に続く~
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