銚子・角巳之・三代目

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石臼挽き

2006年05月13日 | 銚子のうまいもの

000_1046 サバ加工第二弾。ツミレの加工風景です。写真の石臼は古い蒲鉾屋にはどこにでもあった攪拌(かくはん:混ぜる)機です。何故ステンレスではなく石か?という事、これには意味があります。獣肉も魚肉もそうですが、攪拌の過程で肉が熱を帯びて参ります。この熱が厄介で、“すわる”という肉が固まったような現象を作り出し、商品の価値を著しく劣化させます。ステンレスの場合は衛生的で扱いやすいですが、熱の逃げ場がありません。どうしても氷の量を増やすなどして対応せざるを得ません。石臼の場合は、石の非常に細かな粒子から放熱され肉の“すわり”を防ぐ事が可能です。50年前はこの石臼を手で回して蒲鉾を作っていたそうです。これトレーニングジムに通うより遥かに強い筋肉が出来ると思います。今はすべて動力付き。変速機まで付いています。この機械ですが、私大学の4年間、築地にあります、これら機械の製作所さんでアルバイトしてました。10数年前ですが、当時はまだ都内にも石臼でさつま揚げなどを作り、その場で販売と言うお店もかなり有りました。どのお店にも特徴があり、とても美味しい商品でした。石臼挽きの特徴はその食感。ザクゥ・ザクゥとした噛みごたえと、噛んでいる最中に魚の味と、最後に甘みが広がって参ります。都内のお店が一つ、また一つと減り、廃業された蒲鉾屋さんから石臼を撤去する作業もかなり行いました。今銚子で、石臼を使った製品を作っております。昔から続くこの知恵をなんとか存続させて参りたいと思っております。


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1 コメント

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いよいよ興味ある話題に入ってきました。毎日楽し... (安西洋一)
2006-05-13 21:03:42
いよいよ興味ある話題に入ってきました。毎日楽しみにしております。
石臼は最高ですよね。今蕎麦打ちに嵌って時々自宅で打っておりますが、蕎麦打ちの世界でも水車を利用して石臼で挽いた蕎麦が一番ということです。今の私も腕ではまだその差が出ませんが、味の究極はやはり素材が第一だと思います。
それともう一つ。サバ焼きは生を焼いたのより一干ししたものを焼いた方がより美味いと思うのですがどうでしょうか?
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