国内女子ツアー最終戦【LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ】は初日から首位を守り通したテレサ・ルー(台湾)がスコアを2つ伸ばし、トーナメントレコード更新となるトータル15アンダーで完全優勝を果たした。テレサは10月の【富士通レディス】以来、今季4勝目で、4打差の2位にはイ・ミニョン(韓国)、5打差の3位には申ジエ(韓国)が入った。
賞金ランク首位の鈴木愛はトータル5アンダー7位タイで大会を終え、自身初の賞金女王を獲得。日本勢では、2013年の森田理香子以来4年ぶりとなった。また、メルセデスランキングでも首位に浮上。こちらも自身初となるMVPに輝き、賞金女王との2冠を遂げた。昨年覇者のキム・ハヌル(韓国)はトータル6アンダー単独6位でフィニッシュ。昨年の賞金女王、イ・ボミ(韓国)はトータル4アンダー9位タイで今シーズンを終えた。飛距離がそれほどでもない鈴木の強みはなんと言ってもパッテイング。今日もノーボギーだし、天晴れ!
一方、男子トーナメント【カシオワールドオープン】はトータル13アンダーのスンス・ハン(韓国)がツアー初優勝を決めた。この日をトータル7アンダー4位タイから出たハンは、7バーディ・1ボギーの“66”をマーク。スコアを6つ伸ばしす猛チャージを見せて優勝を手にした。1打差2位タイには今季初のベスト3入りを果たした石川遼、時松隆光、ブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)、キム・キョンテ(韓国)の4人が、首位と2打差の6位には谷口徹が入った。賞金王争いはランキング首位の小平智、同2位の宮里優作はトータル8アンダー8位タイに、同ランク4位の池田勇太はトータル5アンダー21位タイで終えた。僕はベースボールグリップの時松を応援していたのだが、残念。ただ現在賞金王・小平の初日7オーバーからの追い上げは立派。来週もやはり候補1番手だろう。
【大相撲九州場所】千秋楽は14日目に2場所ぶり40回目の優勝を決めた横綱白鵬(32)は大関豪栄道(31)を上手投げで下し、14勝1敗で優勝に花を添えた。初の三賞となる技能賞に輝いた平幕北勝富士(25)は平幕玉鷲(33)に押し出され、2場所連続2度目の殊勲賞となった貴景勝(21)は、3度目の敢闘賞を獲得した平幕隠岐の海(32)を押し出し、ともに11勝4敗だった。左アキレス腱断裂の大けがから再入幕の安美錦は平幕千代翔馬(26)を上手出し投げで破り、8勝7敗と勝ち越して新入幕の平成12年名古屋場所以来、17年ぶり2度目の敢闘賞を獲得した。39歳1カ月での三賞は、40歳2カ月の旭天鵬に次いで史上2番目の高年齢となった。
いろいろ不祥事のあった大相撲であったが、白鵬が「場所後すべて話して膿を出し切って、日馬富士、貴ノ岩に土俵に上げたい」と挨拶したが、これからが大変。誰が責任取るのか見守っていきたい。
今日の競馬を振り返る。東京11Rで行われた【第37回ジャパンカップ】は、プロ野球横浜や米大リーグで“魔神”として活躍した佐々木主浩氏がオーナーの5番人気シュヴァルグラン(牡5歳・友道康夫厩舎)が、豪州出身の世界NO・1ジョッキー、ヒュー・ボウマンに導かれて待望のGI初制覇を果たした。タイムは2分23秒7。2着は僕が本命に推した今年のダービー馬レイデオロ(2番人気)で、連覇がかかっていたキタサンブラック(1番人気)は3着だった。シュヴァルグランの半姉ヴィルシーナは2013、14年の【ヴィクトリアマイル】を連覇。半妹ヴィブロスも16年【秋華賞】、17年【ドバイターフ】とGⅠで2勝を挙げており、シュヴァルグランもGⅠウイナーの仲間入りを果たした。また、世界一を決めるワールドベストジョッキー(世界の対象GI・100競走の成績をポイント制で争う)で首位に立っていたヒュー・ボウマンは、最終戦の【ジャパンカップ】を制して逃げ切った。
レースはキタサンブラックが逃げてディサイファ、ギニョールが続き、シュヴァルグランは4~5番手。レイデオロは中団、サトノクラウンは後方を追走した。キタサンブラックは直線でリードを保っていたが、シュヴァルグランがグングンと脚を伸ばしてかわし、トップでゴールを駆け抜けた。シュヴァルグランのすぐ後ろから同じように伸びてきたレイデオロが1馬身1/4差の2着に入り、キタサンブラックはさらにクビ差の3着。昨年のダービー馬マカヒキ(6番人気)は4着で、GI・3勝目を目指していたサトノクラウン(3番人気)は10着に敗れた。
シュヴァルグランは、父ハーツクライ、母ハルーワスウィート(母父マキアヴェリアン)という血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。通算成績は22戦7勝。重賞は16年【阪神大賞典】、【アルゼンチン共和国杯】に次いで3勝目。【ジャパンカップ】は友道康夫調教師、ヒュー・ボウマンともに初勝利となった。
勝ったシュヴァルグランだが、ボウマンの好騎乗が光った。昨年3着で力をつけた現在、キタサンブラックを完全マーク。その希望通り位置が取れた。キタサンブラックが落鉄したとはいえ完勝。鞍上しだいだが、【有馬記念】も期待できる。2着レイデオロだが、勝ち馬とは位置取りの差。ただいいレースはできた。まだ3歳馬だし、この経験は今後活きる。来年はこの馬中心に回る。3着キタサンブラックは落鉄が痛かった。ただ万全でもシュヴァルグランには勝てかどうか・・・。あのマークで勝てるほど競馬は甘くない気がするが。4着マカヒキは惜しかった。直線で外に取ろうとしたがラストインパクトとアイダホがいたため、態勢を立て直しそのまま前を走るレイデオロが通ったコースを選択。ジワジワと伸びたが差を詰めることはできなかった。あれがなければ・・・。ダービー馬の復活は近い。5着イアダホはさすがムーア&オブラエイエンコンビだ。アイダホがこの5着なら今後もっと強い馬を送り込んで来るかも・・・楽しみだ。10着サトノクラウンは前走の疲れだろう。
一方、京都12Rで行われた【第62回京阪杯】は大波乱となった。勝ったのは吉原寛人(金沢所属)騎乗の9番人気ネロ(牡6歳・森秀行厩舎)。見事連覇を果たした。タイムは1分08秒8。クビ差の2着はビップライブリー(6番人気)で、さらにクビ差の3着にイッテツ(14番人気)が入った。レースの主導権を握ったのはネロ。直後にソルヴェイグ、セイウンコウセイ。さらにヒルノデイバロー、フィドゥーシアが続き、3,4コーナーではソルヴェイグ、セイウンコウセイ、フィドゥーシアがネロに襲いかかったが、直線に向いてもネロは粘りに粘って逃げ切った。逆転劇はその直後。ビップライブリーが脚を伸ばし、さらに後方からイッテツが3着に突っ込み、3連単167万超の大波乱を演出した。1番人気のソルヴェイグは9着、僕が本命に推した2番人気メラグラーナは競走を中止した。
勝ったネロだが、昨年逃げ切ったとはいえ、まさか勝つとは・・・。ただ行けばやはりしぶと井馬だった。鞍上もさすがに腕達者だった。感服! 2着ビップライブリーは上手く立ち回れたこともあるが、枠も良かったし、着実に力をつけている。3着イッテツには驚いた。4コーナーで外の馬にかぶせられて動きたい時に動けなかったが、その分脚がたまって好走。結果的にはこれが良かったのかも・・・。いいレースをしていたのは4着フィドゥーシア。一瞬勝ったとも思ったが・・・。ただ三浦との相性も良く、5歳牝馬だがまだ活躍できそう。
ネロは、父ヨハネスブルグ、母ニシノタカラヅカ(母父SS)という血統。北海道新ひだか町・本桐牧場の生産馬で、馬主は西山茂行氏。通算成績は36戦8勝。重賞は2016年【京阪杯】に次いで2勝目。【京阪杯】は、森秀行調教師は16年ネロに次いで2勝目。吉原寛人は初勝利となった。
配当は安かったが、この秋のGⅠ初めて的中した。来週からの競馬頑張る!