日本のウオッカに続いてアメリカでも102年ぶり快挙が成し遂げられた。
現地時間9日、米・ベルモントパーク競馬場(ニューヨーク)で行われたアメリカ3冠の最終戦【ベルモントS】(3歳、米G1・ダート12f)は、J.ヴェラスケス騎乗の2番人気ラグストゥリッチズ (牝3・T.プレッチャー厩舎)が、中団追走から4角で先頭に立つと、1番人気に推された【プリークネスS】の覇者カーリン との叩き合いをアタマ差制して優勝。これは1905年のターニャ以来、102年ぶり3頭目となる牝馬による【ベルモントS】優勝の歴史的快挙であった。さらに5.1/2馬身離れた3着には4番人気ティアゴが入り、3番人気ハードスパンは4着に敗れた。
勝ったラグズトゥリッチズは、父A.P.Indy、母はBetter Than Honour(父Deputy Minister)、祖母はケンタッキーオークス馬Blush with Prideという血統の米国産馬。’05年キーンランドセプテンバーイヤリングセールにて190万ドルで落札されていた。半兄に昨年の【ベルモントS】を勝ったジャジル(牡4、米・K.マクラフリン厩舎、父Seeking the Gold)がおり、2年連続での兄妹制覇である。さらに父A.P.Indyも’92年の同レースを勝っており、同時に父娘制覇も果たした。尚、半弟のカジノドライヴ(牡2、父Mineshaft)は美浦・藤沢和雄厩舎からデビュー予定だ。皆さんPOGにいかがですか?
日本の競馬を振り返る。まずは中京で行われた【CBC賞】。勝ったのは四位騎乗の10番人気ブラックバースピン (牡4・手塚厩舎)。中団追走から直線で内を突き抜け出すと、7番人気ナカヤマパラダイスに1/2馬身差をつけ優勝した。さらにハナ差の3着に8番人気アグネスラズベリが入り、僕が本命に推したミスティックエイジは4着、1番人気ペールギュントは6着に敗れた。また、最後の直線でスピニングノアール(アンカツ騎乗)が落馬で競走を中止した。このレース、天候が微妙な結果をもたらした。というのも、少なくとも8Rぐらいまで全く内を通る馬は苦戦を強いられていたのに、天候が良くなり内々を通って直線伸びたのがブラックバースピンであった。道悪の巧拙でなんとかなる馬場になったため、四位がそこを突いた。アッパレ! 道悪はナカヤマパラダイスも同じく上手い。ただ先行勢で粘ったのは立派であった。3着アグネスラズベリは流石に力がある。人気の盲点になっていたが、重賞の好走常連。これだけ走っても不思議ではない。ミスティックエイジは天候回復が惜しまれる。このレースが9Rだったら、この馬が勝っていただろう。そして川原にとってはさぞかし天候が恨めしかったことだろう。勿論、僕も・・・。
勝ったブラックバースピンは父Put It Back、母Pleasant Dixie(父Dixieland Band)という血統の米国産馬。半兄に【サンタアニタH】など米G1・3勝のサザンイメージ (父Halo's Image)がいる。’04年キーンランドセプテンバーセールにて23万ドルで落札されていた。’05年10月のデビューから2戦目で勝ち上がると、続く【ベゴニア賞】も勝利。昨秋の【白秋S】に勝ちオープン入りしていたが、【東京新聞杯】12着、前走の【京王杯SC】12着など重賞では苦戦が続いていた。通算成績13戦5勝(重賞1勝)。
鞍上の四位は、ウオッカで制した【日本ダービー】に続くJRA重賞制覇で今年4勝目、通算51勝目。管理する手塚調教師は今年の【オーシャンS】のアイルラヴァゲインに続くJRA重賞勝ちで今年2勝目、通算4勝目となった。なお、Put It Back(父Honour and Glory)産駒はJRA重賞初制覇。またJRAに競走馬登録されているのはブラックバースピンのみである。
一方、東京で行われた【エプソムC】は、田中勝騎乗の5番人気エイシンデピュティ (牡5・野元厩舎)が、好位追走から直線で伸び、大外から差を詰めた2番人気ブライトトゥモローをクビ差抑えて優勝した。さらにハナ差の3着に1番人気サイレントプライドが入り、僕が本命に推したファイングレインは直線逃げねばるも力尽き4着に敗れた。勝ったエイシンデピュティは好位で折り合い、直線はここしかないと言うところを田中勝の好騎乗で抜け出した。しかしこれも力があってのこと。地力が付いたといっていいだろう。2着ブライトトゥモローはサイレントプライドをぴったりマークして2着を死守、坂も克服しこの馬も力を付けている。3着サイレントブライトは勝ちに行って3着。まだ4歳馬だし、これからが楽しみである。もっと楽しみなのが、4着になったファイングレイン。距離はやはりマイルがいいのかもしれないが、力があるところは見せた。秋が楽しみだ。ピサノパテックは出遅れ、デアリングハートは向こう正面の不利が堪えた。
勝ったエイシンデピュティは、父フレンチデピュティ、母がJRA2勝のエイシンマッカレン(父Woodman)という血統。’05年4月のデビューから3戦目で初勝利。その後も着実に勝ち星を重ね、今回が【心斎橋S】、【オーストラリアT】に続く3連勝での重賞初制覇となった。通算成績19戦7勝(重賞1勝)。フレンツデピュティ産駒が1~3着まで独占。血統的にこの馬場が味方したのは間違いないだろう。
鞍上の田中勝は、ヴィクトリーで制した【皐月賞】に続く今年のJRA重賞4勝目で通算40勝目。管理する野元調教師は、エイシンルーデンスで制した’01年【中山牝馬S】以来6年ぶりとなるJRA重賞8勝目となった。
競馬は来週から新馬戦が始まる。阪神初日のマイル戦にはポルトフィーノ(クロフネ×エアグルーヴ)と森厩舎期待でDanzig産駒のダンジグコレクションが激突する。鞍上は豊と福永。ひょっとしたらこの2頭、来年のクラシック候補。対決が楽しみだ。
現地時間9日、米・ベルモントパーク競馬場(ニューヨーク)で行われたアメリカ3冠の最終戦【ベルモントS】(3歳、米G1・ダート12f)は、J.ヴェラスケス騎乗の2番人気ラグストゥリッチズ (牝3・T.プレッチャー厩舎)が、中団追走から4角で先頭に立つと、1番人気に推された【プリークネスS】の覇者カーリン との叩き合いをアタマ差制して優勝。これは1905年のターニャ以来、102年ぶり3頭目となる牝馬による【ベルモントS】優勝の歴史的快挙であった。さらに5.1/2馬身離れた3着には4番人気ティアゴが入り、3番人気ハードスパンは4着に敗れた。
勝ったラグズトゥリッチズは、父A.P.Indy、母はBetter Than Honour(父Deputy Minister)、祖母はケンタッキーオークス馬Blush with Prideという血統の米国産馬。’05年キーンランドセプテンバーイヤリングセールにて190万ドルで落札されていた。半兄に昨年の【ベルモントS】を勝ったジャジル(牡4、米・K.マクラフリン厩舎、父Seeking the Gold)がおり、2年連続での兄妹制覇である。さらに父A.P.Indyも’92年の同レースを勝っており、同時に父娘制覇も果たした。尚、半弟のカジノドライヴ(牡2、父Mineshaft)は美浦・藤沢和雄厩舎からデビュー予定だ。皆さんPOGにいかがですか?
日本の競馬を振り返る。まずは中京で行われた【CBC賞】。勝ったのは四位騎乗の10番人気ブラックバースピン (牡4・手塚厩舎)。中団追走から直線で内を突き抜け出すと、7番人気ナカヤマパラダイスに1/2馬身差をつけ優勝した。さらにハナ差の3着に8番人気アグネスラズベリが入り、僕が本命に推したミスティックエイジは4着、1番人気ペールギュントは6着に敗れた。また、最後の直線でスピニングノアール(アンカツ騎乗)が落馬で競走を中止した。このレース、天候が微妙な結果をもたらした。というのも、少なくとも8Rぐらいまで全く内を通る馬は苦戦を強いられていたのに、天候が良くなり内々を通って直線伸びたのがブラックバースピンであった。道悪の巧拙でなんとかなる馬場になったため、四位がそこを突いた。アッパレ! 道悪はナカヤマパラダイスも同じく上手い。ただ先行勢で粘ったのは立派であった。3着アグネスラズベリは流石に力がある。人気の盲点になっていたが、重賞の好走常連。これだけ走っても不思議ではない。ミスティックエイジは天候回復が惜しまれる。このレースが9Rだったら、この馬が勝っていただろう。そして川原にとってはさぞかし天候が恨めしかったことだろう。勿論、僕も・・・。
勝ったブラックバースピンは父Put It Back、母Pleasant Dixie(父Dixieland Band)という血統の米国産馬。半兄に【サンタアニタH】など米G1・3勝のサザンイメージ (父Halo's Image)がいる。’04年キーンランドセプテンバーセールにて23万ドルで落札されていた。’05年10月のデビューから2戦目で勝ち上がると、続く【ベゴニア賞】も勝利。昨秋の【白秋S】に勝ちオープン入りしていたが、【東京新聞杯】12着、前走の【京王杯SC】12着など重賞では苦戦が続いていた。通算成績13戦5勝(重賞1勝)。
鞍上の四位は、ウオッカで制した【日本ダービー】に続くJRA重賞制覇で今年4勝目、通算51勝目。管理する手塚調教師は今年の【オーシャンS】のアイルラヴァゲインに続くJRA重賞勝ちで今年2勝目、通算4勝目となった。なお、Put It Back(父Honour and Glory)産駒はJRA重賞初制覇。またJRAに競走馬登録されているのはブラックバースピンのみである。
一方、東京で行われた【エプソムC】は、田中勝騎乗の5番人気エイシンデピュティ (牡5・野元厩舎)が、好位追走から直線で伸び、大外から差を詰めた2番人気ブライトトゥモローをクビ差抑えて優勝した。さらにハナ差の3着に1番人気サイレントプライドが入り、僕が本命に推したファイングレインは直線逃げねばるも力尽き4着に敗れた。勝ったエイシンデピュティは好位で折り合い、直線はここしかないと言うところを田中勝の好騎乗で抜け出した。しかしこれも力があってのこと。地力が付いたといっていいだろう。2着ブライトトゥモローはサイレントプライドをぴったりマークして2着を死守、坂も克服しこの馬も力を付けている。3着サイレントブライトは勝ちに行って3着。まだ4歳馬だし、これからが楽しみである。もっと楽しみなのが、4着になったファイングレイン。距離はやはりマイルがいいのかもしれないが、力があるところは見せた。秋が楽しみだ。ピサノパテックは出遅れ、デアリングハートは向こう正面の不利が堪えた。
勝ったエイシンデピュティは、父フレンチデピュティ、母がJRA2勝のエイシンマッカレン(父Woodman)という血統。’05年4月のデビューから3戦目で初勝利。その後も着実に勝ち星を重ね、今回が【心斎橋S】、【オーストラリアT】に続く3連勝での重賞初制覇となった。通算成績19戦7勝(重賞1勝)。フレンツデピュティ産駒が1~3着まで独占。血統的にこの馬場が味方したのは間違いないだろう。
鞍上の田中勝は、ヴィクトリーで制した【皐月賞】に続く今年のJRA重賞4勝目で通算40勝目。管理する野元調教師は、エイシンルーデンスで制した’01年【中山牝馬S】以来6年ぶりとなるJRA重賞8勝目となった。
競馬は来週から新馬戦が始まる。阪神初日のマイル戦にはポルトフィーノ(クロフネ×エアグルーヴ)と森厩舎期待でDanzig産駒のダンジグコレクションが激突する。鞍上は豊と福永。ひょっとしたらこの2頭、来年のクラシック候補。対決が楽しみだ。