風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

本質こそ大切

2018-08-30 | 世界・平和
子は親が思っている以上に親のことを見ている。
いくら親が口を酸っぱく言い続けても
親が行っていなければ子はその言葉を欺瞞と感じ取る。
昔PTAの会合時、役員から逃げていたある親から
「うちの子は真面目で、学級委員もできると思うのに
 なぜか自ら手を上げないんですよねぇ」
と言われたことがある。
そりゃそうだ。
親が役職から逃げている姿を見てるから
その親にいくら言われたってそこに嘘を感じている。

幾つかの省庁での障がい者雇用のごまかしのニュースを見た。
障がい者自立支援を行っている施設の方の談話では
「これではいつまでも障がい者は自立できない」
と言っていたが、それはもちろんのこと。
それ以上に問題なのは、それら省庁自身が民間企業に対し
障がい者雇用率厳守を口うるさく指導していることだ。
定期的に調査用紙が届き、
基準に達していない企業には指導が入る。
指導は厳しいのでごまかしも効かない。
それでも全国の基準達成率はなかなか好転していかない。
当たり前だ。
指導する立場の省庁そのものがごまかしていることを
民間企業側でも薄々気づいているから。
そういうことを、
かつて企業内で労務管理をしている時から心の中で感じていた。

公文書偽造も、証人喚問でのごまかしも、
新たな施策に対する国民意見公聴会運営も、
すべて表面的に体面を取り繕うためのものと感じている。
そこに本質的なものは何もない。
単に政治に迎合し、都合良い解釈でごまかしているだけ。
それは国民にもあからさまに見えている。
どんな指導しようとも従うわけがない。

文科省は様々な立場で学ぶものの立場に立って
総務省は地方に住むものの立場に立って
厚生労働省は雇用されるものや障がい者の立場に立って
経済産業省は中小企業の立場に立って
本質を考え、施策を考え実行していくことが大切だ。
もちろん自らも先頭に立つ。
それができて初めて物事が前に進むのではないか?
管理することがこれらの省庁の仕事ではない。
まして体裁だけ整えて中身がない仕事は全く意味がない。

LGBTについても、障がい者についても、貧困家庭についても
結局は弱者やマイノリティを切り捨てる考えに結びついている。
極端なことを言うと、
相模原の事件などは国の姿勢が招いたこととも言えるんじゃないか?
そのうち高齢者も地方も切り捨てられる。
コメント
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