風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

帰る

2008-02-12 | 風屋日記
はつかり

先週の金曜日。
仕事がバタバタで結局帰宅は最終電車となった。
酔い客ばかりのホームでタバコをふかしていたら
隣のホームに停まってる電車を
何人かの人達が三脚まで立てて写真を撮っている。
よく見ると・・・
おー、懐かしい。コレってはつかりじゃん。
東北新幹線開通後、盛岡-青森間を走っていた頃の
後期はつかりはどんな電車だったのか知らないけれど、
目の前の電車はまさしく
かつて東京-青森間を結んでいた寝台特急はつかり。
この電車で花巻まで5時間半かけてよく帰省したもんだよなー。

車名には「はつかり」の文字はなく「臨時」とだけ。
客車の窓はほとんどカーテンが閉められていたけれど
ところどころお客さんが外の景色を覗いてみていた。
どんな人達が乗っていて臨時なんだろう。
修学旅行? どこからどこまで?
ささやかな疑問を解くきっかけすら見つからず
私は眠い目をこすりながら最終電車に乗り込んだ。

    ◇      ◇      ◇

岩手に入ると景色が変わる。
雪の山々に東西を挟まれるように、
北上平野を特急はつかりは疾走した。
一関~水沢~北上、そして花巻駅に着く頃には
道路もホームもすっかり雪に埋もれている。
鹿踊りの絵に迎えられ、
花巻駅のホームに降り立って跨線橋をわたり、
改札口を出るとそこは懐かしい花巻の町。
右手にはこれから乗るべき鉛温泉行きのバス発着所。
待合室にはインベーダーゲームがある。
隣は喫茶ミリオン。
駅の出口から左は狩野旅館があるけれど
その横の細い路地は、かつて高校(旧校舎)へ通った
とても懐かしい道だ。
バスに乗る前に駅の向いにある深美旅館の
喫茶ふかみでコーヒータイム。
窓のすぐ外に見える交番を眺めながら
しばらくの間花巻の冷たい空気を体に馴染ませた。

・・・大学時代、冬の帰省はこんな感じだったな。
当時の花巻駅前の風景は今はもう面影すらない。
どんな駅前だったかは漫画「ドカベン」を見るべし。
大平監督が初めて登場した場面に出てくるよ。

    ◇      ◇      ◇

今日の朝8時。
長男から無事成田に着いたとのメールあり。
楽しかったようだ。
お帰り。

    ◇      ◇      ◇

ということで、今日もドタバタ。
疲れたな。もう帰ろう。
コメント (8)
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