吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

アセビ(アシビ)という常緑低木の庭木花(馬酔木)閑話

2019年01月21日 | Weblog
アセビ(馬酔木)という丸っこい常緑低木を庭の隅々によく見る。冬のいまごろから春にかけて小さな房状の蕾花を、緑葉が見えなくなるほど咲かす。2月から3月頃にたくさんの小さな白い花をつける。うすい赤い花や赤白混ぜたような房花もある。


馬が酔う木(馬酔木)と書いて、アセビやアシビなどと読む。国内で多くの人々に愛好されている桜花や勿忘草のような5片や6片やあるいは八重に花びらをつけて咲く木花や草花とは異なり、栗の房花を小さくしたような房花をたくさんぶら下げて咲く。何とも花らしくない花なのに、多くの家々の庭や公園に植栽されている。


俳句誌や俳人会派などの名前にもよくみる。馬酔木なる文字がいいのか、馬だけでなく人が酔ったり中毒になったりするからなのだろうか?葉や樹皮や花に毒性をもつという有毒植物だと云われているにも拘らず、家々の庭の隅や公園の所どころに植栽されている。不思議な木花なのだが、花というよりこんもりと植栽される緑葉が観賞されているようでもある。


俳句誌や俳句会派などでは、水原秋桜子の「馬酔木」がよく知られていると思うが、高浜虚子の「ホトトギス」や加藤楸邨の「寒雷」など他の俳句誌や会派の人々にもよく詠まれる”馬酔木”だ。山口青邨の「月よりもくらきともしび花馬酔木」など、馬酔木は、よく俳句の対象になる。不思議。

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