吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

小さなヒメアカタテハの大きな”渡り”生活の不思議

2018年03月27日 | Weblog
われわれ人間にとっても寒さを凌ぐことは、大変大事。大きな動物でも小さな動物でも、越冬は生きる術だ。寒冷地域から温帯地域に移動し越冬する動物たちもいれば、食べものや出産などのために北方から南方地域に移動する陸や海の生きものもいる。中には捕食する天敵動物から逃げるために移動習性を身につけた生きものもいる。

3/24(土)NHKテレビ(地球ドラマチック)で知ったモロッコに生育するヒメアカタテハの”移動”習性は、驚愕だ。あの1グラム3~4cmほどの小さな成虫で、一日160kmも飛翔移動し、3月頃モロッコから地中海を越え、スペイン、フランスへ渡り、イギリスに4月5月頃渡り又モロッコに戻り渡るのだという。実に地球4万kmの北半球の半分数千kmから1万kmの渡りになる。ヒメアカタテハの(成虫)寿命は、3週間ほどだから、一匹の成虫が群れをしてモロッコからイギリスにダイレクト飛翔するわけではない。途中、スペインやフランスで繁殖生活をしたりしつつ、群れて北上するのだ。

このように大移動するチョウもあれば、フランスや日本等国内で移動するものや芋虫などの幼虫で移動せず越冬するものや、成虫で越冬する珍しいチョウもいる。それにしても、何故このような小さな体躯のヒメアカタテハが、モロッコから北へ北へと大移動するのであろうか。北へ北への方向をどのようにコントロールしているのだろうか。太陽(光)など以外何か感知できる標識があるのだろうか。何か体内に時計か外の環境などを感知できる機能があるのだろうか。

人間自身についてもまだ知らないことばかりだが、大きな動物や小さな生きものについても、まだまだ知らないことが多い。チョウだけとっても、アゲハチョウ、シジミチョウ、シロチョウなど多種あり、それぞれの特徴や特性を全部知っているわけではない。なぜ揚羽チョウといい、同じような特徴のタテハチョウを立て羽蝶なのかも、よくは知らない。まだまだ、知らない生きものや地球なのだ。
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