吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

便利グッズ洪水がもたす望まない(不便)暮らし雑記

2012年03月17日 | Weblog
転居したり、子どもが独立し出ていったりする度にモノを処分してきた。そしていま小さな住まいを一瞥すると、モノモノモノだ。精いっぱい処分し、片づけてきて何十年かの果てだ。この間、市役所区役所の古本回収や清掃センターやブックオフに引き取ってもらった本は、3~5000冊になろう。古着や使わなくなった家電品や什器や雑貨も数えきれない。

ゼロからモノを増やした日本の高度成長と重なる。いい生活は、いかに便利な品物を多く持つかということを疑わず、モノ豊かな暮らしを求めてきた。世界第2位のGDP大国になりバブルがはじけ、そしてモノにあふれて必ずしも”望む”暮らしや生き方ではなさそうだと、感ずるに至った。ロハスやサステナビリティと言った新しいコンセプトが広がってきた。

ひとり自分に戻れば、一年に一度も締めないネクタイや一年に一度も履かない靴下が何十本あるのか、一年に一度も着ない下着やセーターなどが何十着あるのかも知らない。買ったあと一回しか使わないで家のどこかにあるもちつき器やパン作り器やジューサーミキサーや豆乳メーカーなど、処分できていない便利グッズは数えきれない。

毎朝6時ジャストに起床するワタシが耳にするのは、NHKのおはよう日本だ。阿部アナと鈴木菜穂子アナのコンビ(他のアナもだが)がさわやかだ。そして少しすると、その鈴木アナと名コンビの鹿島アナの「まちかど情報室」になる。暮らしを手助けする(生活)情報番組と言って”モノちらかし”番組なのだ。情報→商品→モノ→がれきやゴミを紹介し、すすめ、衝動買いさせてきた番組だ。

ほかのテレビやインターネットの通販番組と同じを”うまく”やっているだけなのだ。一週間に15~20商品紹介すれば、一年に約1000品。5年で5000品だ。1%程度の衝動買いを得れば、この5年に一人当たり50品(一年10品)ぐらいのグッズを広めたことになる。一世帯平均5000アイテム前後のモノに囲まれて暮らす日本の家庭のゴミ増やしを、年0.2%ぐらいプッシュしていることになる。

モノから離れた賢い暮らしの情報番組に変わっていってほしいと願う。みんなで、モノを少なく暮らす暮らし方を(景気経済回復も合わせて)考えたい。モノ開発やモノづくりをやってきた自分の反省です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする