吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

景色が変わった。

2011年05月08日 | Weblog
ついこの間言われていた”変化”は、世の中や価値基準だ。体制と言ってもいい。米国では、歴史上はじめて黒人の大統領が生まれた。その大統領オバマさんが、チェンジ(変化)を謳った。日本でも、当たり前に思っていた保守自民与党にかわって、民主党政権が誕生した。

変化が希望に変わることを期待した国民だったが、この間の政治や社会に変化はなかった。この50年の昔と少しも変わらない政治や生活だ。希望が後退した分、昔よりわるくなった感じだ。そして、3.11だ。東日本大震災津波災害に加えての福島第一原子力事故というトリプル・パンチが、”いままで”を崩壊した。景色が変わった。

ここ2~3年も含め、ずっと変わることがなかった5月(連休、子どもの日)の田舎への景色が変わった。いままで、田舎への民家の屋根高くそびえていた鯉のぼりがなくなった。直接の津波や地震被害を受けなかった水戸から常陸太田あたりへの家々の屋根瓦が10軒に1~2軒崩れていた。ブルーシートと土(砂)嚢が、鯉のぼりにかわっていた。地形や景色が変わったのは、東北3県だけではないのだ。

この20年、日本の子ども人口は大きく減少した。20年前1250万人ぐらいだった9歳以下の子どもの数は、ただいま約950万人ほどだ。300万人の減少だが、19歳以下の人口まで巾を広げると2850万人が約2050万人と、800万人も減少している。その分、高齢者人口が大幅増加しているのだ。

75歳以上人口でみても、20年前の700万人が1700万人と1000万人も増加しているのだ。ちなみに、昨年高齢者入りした方々が生まれた1945年の65歳以上人口は400万人と、ただいまの3000万人より2600万人も少ない。

高くたなびく鯉のぼりが減った以上に子どもの人口が減っているのだ。小さな子供や孫に”希望”をみる者にとって、この景色の変わり様は、大変さびしい。
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