吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

3.11東日本大震災によって流喪失した500km2 の大きさ

2011年05月01日 | Weblog
この度の震災で失った岩手、宮城、福島を中心とする太平洋岸域の面積は約500km2 といわれている。日本全土の面積(37万8000km2)の0.13%だが、この面積は国内でいえば弘前市や石巻市それぞれの全面積に相当する。自分の身近でいえば、東京都23区(622km2)の面積に近い土地が流喪失したことになる。

海外にまで目を向ければ、この度の東日本巨大地震津波によって海面下になった土地(500km2)は、パラオやモルディブ の倍以上シンガポール(700km2)やバーレーン(750km2)のそれに近い。いかに広い土地が奪われたかがわかろう。

地球上の世界全土地面積(136,133千km2)のわずか0.28%しかない国土に、全世界人口の1.8%(1億2700万人/69億700万人)も住んでいる日本の人口密度は、336人(人/km2)だ。全世界平均(50.7人)の6.6倍の混雑(?)ぶりだ。この人口密度でこのたび流喪失した土地500km2 に居住する人口を計算すると、16万8000人(分)になる。

この度の震災で亡くなった方(4/30現在)14,600人と、まだ行方不明の方11,100人(計25,700人)に、避難生活者127,500人を合計すると15万3200人になり、上記の16万何がしかに符号する。このように、広大な土地の流喪失が、このたびの震災からの復旧復興問題を難しくしている理由なのだ。

何のお断りもせずに使ってきた人口密度だが、これは実質住めないような土地も含め土地 1 km2 に何人の人が住んでいるかという指標だ。日本は 1 ㎞X 1km という面積の土地に336人(平均)という人数が住んでいるということになる。広大な土地(国土)で、 1キロ・スケア メーターに1人か2人ぐらいしか住んでいない(1.7人)モンゴルやオーストラリア(2.8人)がある反面、シンガポール(6861人)や香港(6422人)のような国もある。

エネルギーや食料(自給率)や経済など、国の姿を考える大事な問題項目も多いがこれらも含め国民は、国土あっての土の上に居住しているのだということを肝に銘じてほしい。海面隆起も含め津波とともに原発事故の放射線が加わって失う土地が恋しい。
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