1歳馬が放牧地で様子がおかしく、歩くのがやっとで、馬房へ入れたら立てなくなった。
何度か立ち上がったらしいが、その都度倒れ、横臥のまま頭をばたつかせていて、あきらめた。
とのことで剖検を依頼された。
後頭骨と第一頚椎の間でスパイナル針で脊髄腔を穿刺したが、脳脊髄液は採取できなかった。
間違いなく脊髄腔に刺さっているのだが・・・・
外傷性に脊髄腔が破れて、脳脊髄液が失われてしまっているのか?
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今度は腹側から切って、脊髄腔を開く前に穿刺した。
濁った脳脊髄液が回収された。
しかし、どうして背側からの穿刺では採取できなかったのだろう・・・・
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そのまま脊髄腔を開けたら、
脊髄腔はフィブリンでいっぱいだった。
おそらくそのせいで脊髄液が採れなかったのだ。
頭も骨を切って脳室を開けてみたが、脳炎は肉眼ではわからなかった。
急性の感染性脊髄炎だったのだろう。
脳脊髄液は、研究機関へ培養とPCR検査に送った。
広い意味では敗血症だ。
特定の細菌は髄膜炎を起こしやすいことが知られている。
写真を撮るために途中で手袋はずして解剖しちゃったよ・・・・・
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夜間放牧が続いて、馬達も疲れています。
元気な馬は大丈夫ですが、弱っている個体が居ないかよく観察して、必要なら休養させてやってください。
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実は馬の獣医さんたちも、7月は怪我や事故の多発月なのです。
忙しかった春の疲れが溜まって、緊張が解けたこの季節に怪我や事故に遭いやすいのです。
休養させてやってください;笑
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しゃがんだり、座り込んだりしての作業が長く、疲れた。
暑くもあった。
私たちは春は家のこともなかなかできないからね。
休息でリフレッシュできたら最高!ですね。ウッドデッキが先に再生したようで。
先生方も、おんまさん方も、皆様お大事に。
ガーデン作業はリフレッシュにもなりますし、仕事外のことをいろいろ覚えます。
しかし、1日で全部やるとヘロヘロでした;笑
友人宅の馬、左前足、蹄底に穴が開き菌が入ったようで、エプソムソルトに浸し抗生物質を餌に混ぜて与えています。
近所には小動物専門獣医さんしかいません。
この数か月飼っていた馬が2頭続けて亡くなりました。何れも脚部の皮膚疾患と小さな怪我から再起不能になり安楽殺しました。
馬飼育は何十年と経験があり、家族6人の其々専用の乗馬馬たちで、突然何が原因でこうしたことが続くのか不安だと言っています。
前置きが長くなりました。こちらのブログを紹介したく、英語でも読めるようにして頂けないでしょうか。gooブログは英語にも対応していたと思います。以前は
右上にクリックするところがありました。
オジサン→Uncleと訳されているのを覚えています。
hig先生のブログは専門用語は多いですがある意味ストレートに翻訳しやすいと思うので、英語や韓国語で読めるなら需要は大きいですよね。
参考までにhttps://matome.naver.jp/odai/2140558501002168401
もしそうであれば、馬へ給与されている飼料の点検が必要です。
もし輸入牧草のフェスクストロー(やライグラスストロー)が乾草の主体をなしているのなら、エンドファイト(特に蹄の壊疽ならエルゴバリン)中毒が有り得ます。
この物質は麦角アルカロイドの1種なので、牛だけが中毒になる毒素では無いと思います。ただ、馬の感受性が牛に比べててどうなのか知りません。
また、馬の発症事例も読んだことありませんし、馬の飼育に輸入ストローを主体にしている事例を聞いたことがないです。
今国内では、エンドファイトの発生が表に出てきていませんが、乾草を使う者は注意を払う必要があります。
余分な心配をふっかけただけかもしれませんが、「次々と」、「蹄」で知っていることを書きました。
北米なのでその可能性もありますね。
1頭目が5月、2頭目が6月、今3頭目です。
友人に伝えてみます。
以前、韓国の獣医さんが私のブログを読んでいる、と聞いて、日本語読めるの?と尋ねたら、翻訳機能を使っている、とのことでした。
きのう試しに無料の翻訳機能を使ってみたら・・・結構いけました!
さて馬達がつぎつぎにダメになるのは心配ですね。しかし、状況を冷静に正確に分析する必要があると思います。
私も勉強になりました。
確かに先ずは正確な診断ですね。
ありがとうございます。