馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

Rhodococcus equiの抗生物質感受性試験

2016-04-08 | labo work

今週、私は検査当番。

細菌検査で、気管洗浄液からほぼ純粋に培養されているのはご存知Rhodococcus equi。

忙しい中でも、きちんと気管洗浄して菌分離を心がける獣医師には頭が下がる。

推測と憶測で抗生物質治療していたのでは、中途半端で治療を止めることになる。

そして、しばしば再発する。

膿瘍を作る細菌なので、しっかり確定診断して治療にかかることが必要なのだ。

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こちらは抗生物質感受性試験。

PペニシリンもAMアンピシリンも効いているようだが、阻止円の中にも曇りがあり、発育している菌が居る。

こちらのGMゲンタマイシンの阻止円はクリア。

Eエリスロマイシン、CAMクラリスロマイシンもクリア。

FOMホスホマイシンは阻止円なし。

この仔馬の気管洗浄液から採れたR.equiは今のところペニシリンにも感受性があるものがほとんどだが、いずれペニシリンに耐性の株が増えるだろう。

ゲンタマイシンに耐性の株は含まれて居ないが、どの症例のR.equiもそうとは限らない。

エリスロマイシンは海外ではよく使われているが、日本の馬はどういうわけか腸炎を起こしやすいので、危なくて使えない。

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ひさしぶりに海岸へ行ったら

おおはしゃぎ

その無邪気さには

頭が下がるヨ

 

 


4 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2016-04-08 20:50:05
 じゃ、ぁー、セフェムとかキノロンはどーなんだろ?と思ったら、栃木のほうでおんまさんのお医者さんが耐性のことを調べているので、使えなくはないんだな、と思った。
 レスピラトリーキノロンとか、おんまさんにも使えるんでしょか?と考える前に、大量だと高価だから使えないでしょか?
 うぉー、オラ君、ボールいらず!
 うしさんの声とか、水にびっくりしてころもあったっけ。ネ。
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Unknown (piebald)
2016-04-08 21:39:41
オラ君の笑顔に撃退される、悪玉菌て、見つかっていないだけで結構いると思います。
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>はとぽっけさん (hig)
2016-04-09 05:12:20
セフェム系はよく使われています。キノロンは仔馬には関節が腫れる副作用が出るので長くは使えません。

早期発見早期治療が大事なんです。そして確定診断してしっかり治療することも。
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>piebaldさん (hig)
2016-04-09 05:13:17
笑いは免疫力を増強させると言いますからね。ストレスのない生活は大事なんでしょうね。
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