分娩前後に繁殖雌馬の盲腸が破裂してしまうことがある。
単純に子馬が子宮の中から蹴ることによる破裂。だとは考えていない。
経験的に、盲腸破裂を起こしてしまった馬は葉状条虫が大量寄生していることが多いからだ。
分娩後、ひどい状態になり死んでしまった繁殖雌馬を剖検すると盲腸が破裂していた。
盲腸の中はこうなふう。
葉状条虫だ。
これだけ盲腸壁に吸い付くと、盲腸が腫れあがるとか、盲腸の動きが悪くとか、盲腸が弱くなるとかしても不思議ではない。
子宮の中から子馬に蹴飛ばされると、腫れあがり、内容が溜まり、脆くなっている盲腸は耐えられないのだろう。
一番、葉状条虫が好んで寄生するところで、粘膜が爛れているのがわかる。
この部分が葉状条虫の寄生で傷むことが、回盲部重責や回盲部狭窄の原因になるのだろうと考えている。
葉状条虫は、線虫(ミミズのような形をした円虫や回虫など)に効く駆虫薬では駆虫できない。
葉状条虫用の駆虫薬で計画的に駆虫しておかないと、馬は悲劇に見舞われる。
---
入院厩舎には分娩後の母馬が2頭。
子馬の肢軸異常の診察。1歳馬の飛節軟腫のx線撮影。2歳馬の去勢。入院馬の腹腔洗浄。
ぼちぼちお産最盛期かな。
///////
大阪は世界中でも、人の歩くスピードが速い都市だと聞いたことがある。
その理由を調査したTV番組で、実は鹿児島も人の歩くスピードが速く、その関連性が述べられていたことがあった。
薩摩士族の集団の本性としての「翔ぶがごとく襲い、翔ぶがごとく退く」がこの長大な小説の題名になっている。
日本という国について思うとき、少なくとも江戸期から続く、各藩や各県の地域性について考える。
東北の人は寡黙で粘り強いと聞く。
それは、今よりはるかに粗末な住居や衣服で冬の寒さに耐え、今よりはるかに貧弱な農業技術で農業を営み、冷害に耐え、津波で村が消えてもまた再建してきた歴史によるのかもしれない。
その歴史と伝説を信じる。
ほんとうに、また再建してほしいです。
結構色々あると、お料理には気を使います~(^^ゞ
私は歩くのも食べるのも遅いです、、、頭の回転も(^o^)/
馬の被害の全容はいまだわかりませんが、関係者も懸命の努力をしておられることと思います。
ショートパスタには似たものがありますよね。貝殻の意味の「コンキリエ」とか、横じまが入ったやつとか・・・・失礼しました。
こちらのサイトでは相馬の馬たちの義援を紹介されていましたが、
他にも、活動している人々がおりますので見て頂きたくコメントしました。
横浜のアバロンヒルサイドファームの武宮由布子さんらが、地震の津波被害により、すべてなくなった仙台のベルシーサイドファームを支援しておられます。
乗馬関係の方はすでにご存じの方も多いかもしれませんが、様々な分野の方アクセスがあろうと思われるので、馬たちへの支援が何かできないかとお思いの皆さまにアクセス頂けるとありがたいです。
武宮由布子さんのブログに詳しく掲載されていますので、よければ見てみて下さい。
http://ameblo.jp/yukotakemiya/
また、「ドレッサージュショップ」というネットショップでも馬への義援金募集を立ち上げています。
勝手にコメントしてすみません。
いつもこちらのブログをドキドキしながらクリック(いきなりスゴイ写真が目に入る(笑))、楽しく拝見してますので、親近感を持っており、書かずにいられませんでした。
よろしくお願いします(*^_^*)。
コメントありがとうございます。ある程度、予想はしていながら、馬の死体は見慣れている私でさえ、現実を目にして初めて悲惨さを認識できました。
私にはこのあとのたいへんさも想像できます。もう津波から2週間以上。この気温とはいえ、腐敗も進むでしょう。供養したやるたいへんさもわかります。400kg以上ありますから。
どなたか、技術と道具と篤志を持った方はいらっしゃらないでしょうか。とても一般の人、ホースマンを含めて、には手に負えないことだと思います。