馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

大腿骨SCLの関節鏡デブリドの1年後のスクリュー固定

2018-09-24 | 整形外科

1歳の秋に大腿骨SCL Subchondral Cystic Lesion を関節鏡でデブリドした育成馬。

それから半年以上休養して、調教を始めたらキャンターで患肢がついてこない。

X線撮影しなおしたら・・・

SCLの透過性はいくらか落ちている。が、埋まっているとは言えない。

開口部も狭くなっておらず、関節面の陥凹もある。

尾頭方向でも、同様。

SCLは深く、大きく、開口部も広い。

期待したようなSCLの治癒機転(周囲から埋まって、開口部が閉じること)は働かなかったのだ。

今度は、スクリュー固定することにした。

肢を屈曲させるとSCLの位置を確認しやすいが、尾頭方向で透視装置を使ってドリリングするためには、肢はかなり伸ばしておかなければならない。

スクリューの長さの選択が難しかったが、しっかり効いた。

SCLを貫通したのは、ドリリングしているときの感触でもわかった。

内側の半月板は超音波で観たが、異常はなかった。

今度は埋まって、跛行が再発しなければ良いのだが。

                ////////////

尺取虫、だよね?

モクレンの葉を一匹でほとんど食べてしまった。

モクレンはだいじにしてるんだよ。許せない。

 

 

 

 



6 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2018-09-24 19:28:54
 大事に至らなくてよっかった。今度こそきちんと治って欲しい、同感です。
 1枚目にもと2枚目にも関節にとんがってるところが写っていて、痛そうなんですが。
 大きなシャクトリムシですねー!どんなおとなになるんでしょ?モクレンはそろそろ葉を落とすころだから、花芽や葉芽が食べられなければご馳走してあげてもいいのでは?
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>はとぽっけさん (hig)
2018-09-24 21:09:25
とんがっているところ?脛骨顆間隆起ですかね?後膝は特有の構造を持っていて、荷重部位は大腿骨の顆と呼ばれる部位で、SCLはそこにしかできません。

でっかい尺取虫でした。残り少ない陽光から栄養を摂って初めての冬を越さないといけないのに、なんということをしてくれたんでしょう。
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Unknown (まりおん)
2018-09-25 17:34:37
大きいですね、頭のとこがピースサインみたいだったらトビモンオオエダシャクで、もうすぐ土に潜って蛹になって越冬します。変態前で彼らも必死なんですよ、たくさん食べなきゃって。
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>まりおんさん (hig)
2018-09-28 04:20:24
ですか!
生きとし生けるもの、一生懸命なのはわかりますが、私のモクレンを食べないでもらいたいです。
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Unknown (はとぽっけ)
2018-09-29 07:47:50
 このおんまさんも、モクレンも、大事に思われているだろうと思うと、幸せなことだと思うし、やられた感いっぱいな気持ちも伝わります。
 どちらもらしく生きて花咲くよう願っています。
 地震の被害に心を寄せて寄付などで気持ちを届けようとしている人も少なからずいます。被害のあった方もそうでない方も、今日もいい日を!
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>はとぽっけさん (hig)
2018-09-30 03:24:29
このあたりは蛾も多いし、毛虫も多いのですが、こんな大きい尺取虫ははじめて見ました。庭木って弱いのかもしれませんね。

また台風です。被害が大きくなりませんように。
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