以前紹介した「馬の麻酔覚醒」のIn Practice誌の記事(右;これは左横臥)。
覚醒室で何をするべきか、すべきでないかも書かれているのだが、
横臥位で麻酔していたなら、覚醒中に低酸素血症になったり、低酸素血症を悪化させないように、覚醒中も同じ側を下にするべきだ。
反対側へ返してはいけない。
と書かれている。
理由は、反対返すと、下になっていなかった肺野に沈降性充血してしまうから。ということのようだ。
う~ん・・・・
横臥位の麻酔では、下になった側の肺は膨らみにくい。血液は下になった肺に集まりやすい。
機能しやすいのは上になった側の肺のようだ。
麻酔中や覚醒中の体位変換は急変のきっかけになることがある。
状態が悪い人や動物では体位変換で循環や呼吸の状態が変わることがあるからだ。
しかし、馬の横臥麻酔の問題のひとつには下になった側の筋肉の虚血性損傷もある。
できるだけそちら側の筋肉が下になり続ける時間を短くしてやることも大切だろう。
う~ん・・・
横臥で手術したときに、覚醒は裏返すべきか、返さざるべきか、それは問題だ。
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ちなみに、
仰臥で手術したときは左下にして覚醒させるべきだ。
と書かれている。
その理由は、右側の肺の方が副葉があって、機能的な換気容積が大きいから。
(私は副葉があるからというより、要は心臓の容積の分、右が大きい。と言ったほうが納得できる)
これも、本当に実験したら左横臥の方が血液ガスの値が良かったりするか疑問だ。
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人も寝るときに仰向けが良いとか、横に寝るなら右・左どちらが良いとか言うようだ。
私は、「心臓を上にした方が負担がかからない」と聞いて、右横臥で寝ていたが、
最近はとある理由で左横臥で寝ることが多い。
体に良いのは、さあどっち?