毎年、興味あるテーマで講習会を聴かせてもらえることに感謝する。
ことしのテーマは装蹄療法。
獣医師だけでなく装蹄師さんも参加したので、会場は例年にも増していっぱいだった。
私は馬の蹄と蹄病にたいへん興味があるが、生産地でも蹄の問題は
「装蹄師さんに観てもらって」
で済ましている獣医師が多いかもしれない。
それは道具や経験を持ち合わせていないからでもあるだろう。
時間が許せば獣医師も装蹄師さんと一緒に蹄病を診るのだろうが、お互い忙しいのでなかなか立会うのも難しい。
が、装蹄師さんたちは、X線検査や、鎮静剤、抗生物質など薬の投与や、診断麻酔や、止血はできないので、
あるところからの処置はできない。
困難な症例になると獣医師と装蹄師が協力しなければ対応できない理由がそこにある。
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もうひとつ畜主の理解と協力ももちろん不可欠だ。
蹄病の治療には手間と時間と経費がかかることが多い。
跛行が少し良くなると放置されたり、きちんとした管理がされないために、途中で駄目になる蹄病馬も多い。
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それには畜主と装蹄師と獣医師の共通の認識が必要で、きちんと状況をとらえて、治療方針を立てて対応する必要がある。
難しい症例だけでなくても、繁殖雌馬の蹄が伸び放題で放置されていたり、休養馬のアンダーランヒールが認識されていなかったりする状況では、一番の問題は認識不足なのかもしれない。
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あちこちに雨の痕は残っていた。
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書き物に休みを費やし、やっと周りを見渡す余裕ができたかと思えば、
雪はまだ降らず、日も短く、日に日に寒くなっていく季節。