オーストラリア、ブリスベンの動物病院 Redlands Veterinary Clinic で働いていた33歳の獣医師が、Hendra virus感染症で亡くなった。
彼は、動物病院に入院していたHendra virusに感染していた馬を治療していて、このウィルスに感染した。
ヘンドラウィルス Hendra virus は、オオコウモリが自然宿主と考えられていて、馬はコウモリの排泄物に汚染された放牧地などで感染すると考えられている。
1994年にやはりブリスベンのサラブレッド厩舎で発生し、14頭の馬と調教師1名が死亡したのが初発例だった。
1995年には馬の解剖を手伝った人が感染し、死亡している。
人は出血性肺炎と髄膜炎を起こす。
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学生の頃、子牛の下痢が多発している牧場を、抗生物質の治験の採材のために定期的に回っていた。
もう一人の同級生と一緒に回っていたのだが、ある採材の日、彼は研究室に出てこなかった。
私は、熱があって具合が悪かったのだが、なんとか一人で採材をこなした。
次の日は一日寝込んでしまった。
風邪のように呼吸器症状はなく、下痢をするわけでもなく、ただ熱だけが高かった。
後で、同級生に聞いたのだが、なんと彼も発熱して起き上がれなかったのだと言う。
たぶん、子牛の下痢や肺炎が多発している牧場で、二人とも何かの病原体に感染したのだ。
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馬は人獣共通伝染病が多い動物ではないと思うし、
オーストラリア固有の野生動物から感染するオーストラリアで数件の発生例しかない感染症を恐れても仕方がないが、
気をつけるべきことは、気をつけたほうが良いかもしれない。
一番は、疲れやストレスをためず、偏食せずで、自分の抵抗力・免疫力を落とさないことかな・・・・・・
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Ben Cunneen獣医師の冥福をお祈りする。