最近、眼の症例がばらばら来る。
角膜炎に、瞬膜の腫瘍に・・・・・
たいてい全身麻酔が必要になるのだが、局所麻酔も併用する。
全身麻酔中で身動きしなくても、痛い思いをさせると麻酔が安定しないし、神経伝達物質が神経節に残り、全身麻酔の覚醒状態を悪くするとも言われている。
で、全身麻酔していても、局所麻酔も併用すべきだという考えだ。
とくに眼の手術などでは痛みが強く、眼球が動いて手術しにくいことがあるので、角膜の浸潤麻酔や神経ブロックを併用している。
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よく使うのは左の眼窩上孔へ針を入れて眼窩上神経(前頭神経)をブロックする方法。
と
右の耳介眼瞼神経のブロック。
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それと部位によっては、
涙腺神経
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頬骨神経
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滑車下神経
のブロックも使うことがある。
これらの神経は、三叉神経の枝の眼神経の一部として、眼窩の奥から眼の周囲へ分布している。
各神経のブロックされる部位は影で表現されている。
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出典は、オハイオ州立大の麻酔科の教授Muir先生のEquine Anesthesia.
新しくはなくなったが、良い本だ。
横浜で行われた世界獣医学会のついでに静内で講演をしていただいた
1995.9.10に
本にサインをしてもらった。
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このとき外科の教授Alicia Bartone先生も一緒に講演に来られた。
お二人はその後、結婚された。
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オハイオ州立大で研修された先生によると、麻酔科の部屋の前には
「手術が決まるまでは、麻酔科医を呼ぶな!!」
と張り紙してあるそうだ。
麻酔科教授夫人が外科教授だと・・・・・外科医も麻酔科医もやりにくい?だろうな~