真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
CALENDAR
2012年12月
日
月
火
水
木
金
土
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
前月
翌月
ENTRY ARCHIVE
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月
2023年10月
2023年09月
2023年08月
2023年07月
2023年06月
2023年05月
2023年04月
2023年03月
2023年02月
2023年01月
2022年12月
2022年11月
2022年10月
2022年09月
2022年08月
2022年07月
2022年06月
2022年05月
2022年04月
2022年03月
2022年02月
2022年01月
2021年12月
2021年11月
2021年10月
2021年09月
2021年08月
2021年07月
2021年06月
2021年05月
2021年04月
2021年03月
2021年02月
2021年01月
2020年12月
2020年11月
2020年10月
2020年09月
2020年08月
2020年07月
2020年06月
2020年05月
2020年04月
2020年03月
2020年02月
2020年01月
2019年12月
2019年11月
2019年10月
2019年09月
2019年08月
2019年07月
2019年06月
2019年05月
2019年04月
2019年03月
2019年02月
2019年01月
2018年12月
2018年11月
2018年10月
2018年09月
2018年08月
2018年07月
2018年06月
2018年05月
2018年04月
2018年03月
2018年02月
2018年01月
2017年12月
2017年11月
2017年10月
2017年09月
2017年08月
2017年07月
2017年06月
2017年05月
2017年04月
2017年03月
2017年02月
2017年01月
2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年09月
2016年08月
2016年07月
2016年06月
2016年05月
2016年04月
2016年03月
2016年02月
2016年01月
2015年12月
2015年11月
2015年10月
2015年09月
2015年08月
2015年07月
2015年06月
2015年05月
2015年04月
2015年03月
2015年02月
2015年01月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年09月
2014年08月
2014年07月
2014年06月
2014年05月
2014年04月
2014年03月
2014年02月
2014年01月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年09月
2013年08月
2013年07月
2013年06月
2013年05月
2013年04月
2013年03月
2013年02月
2013年01月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年09月
2012年08月
2012年07月
2012年06月
2012年05月
2012年04月
2012年03月
2012年02月
2012年01月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年09月
2011年08月
2011年07月
2011年06月
2011年05月
2011年04月
2011年03月
2011年02月
2011年01月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年09月
2010年08月
2010年07月
2010年06月
2010年05月
2010年04月
2010年03月
2010年02月
2010年01月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年08月
2009年07月
2009年06月
2009年05月
2009年04月
2009年03月
2009年02月
2009年01月
2008年12月
2008年11月
2008年10月
2008年09月
2008年08月
2008年07月
2008年06月
2008年05月
2008年04月
2008年03月
2008年02月
2008年01月
2007年12月
2007年11月
2007年10月
2007年09月
2007年08月
RECENT ENTRY
夜這ひ海女/ex.DMM戦
パーフェクト・キス 濡らしてプレイバック
好色美容師 肉体の報酬/ex.DMM戦
むちむちネオン街 私たべごろ
横浜シャイアン 女の湿地帯/楽天TV戦
下ネタトリオ マドンナを狙へ
実録 (秘)通勤痴女日記
東京秘密ホテル けものの戯れ/DMM TV戦
絶倫探偵DX 愛と淫慾のバイブ
タクシー野郎 夜の淫花/DMM TV戦
RECENT COMMENT
ドロップアウト@管理人/
本番熟女 急所責め
通りすがり/
本番熟女 急所責め
ドロップアウト@管理人/
い・ん・び/ex.DMM戦
はる/
い・ん・び/ex.DMM戦
ドロップアウト@管理人/
実録ソープ嬢スキャンダル 裂く!
植木等/
実録ソープ嬢スキャンダル 裂く!
ドロップアウト@管理人/
実録ソープ嬢スキャンダル 裂く!
植木等/
実録ソープ嬢スキャンダル 裂く!
ドロップアウト@管理人/
三十路家政婦 いかせ上手
通りすがり/
三十路家政婦 いかせ上手
RECENT TRACKBACK
CATEGORY
あ行
(128)
荒木太郎
(74)
池島ゆたか
(113)
小川欽也
(80)
か行
(309)
加藤義一
(68)
小林悟
(69)
さ行
(302)
関良平
(3)
関根和美
(101)
た行
(113)
竹洞哲也
(77)
友松直之
(23)
な行
(60)
中村和愛
(6)
新田栄
(127)
は行
(101)
浜野佐知(的場ちせ)
(132)
深町章
(129)
ま行
(28)
松岡邦彦
(31)
森山茂雄
(11)
や行
(115)
山﨑邦紀
(62)
主に渡邊元嗣と、わ行
(138)
一般映画、雑記
(89)
索引
(20)
BOOKMARK
m@stervision
説明無用、日本最強のピンクス。但し、もう建物をお出になられた
新約ピソポソ
2007年九月で消滅した旧本館より継続して使用中の掲示板です
エクセスフィルム
全面刷新したエクセス公式サイト
駄楽ひまなときブログ
行きつけのお店のブログ、下戸なのに。しかも閉めたんだけどね
ツイッタ
戯れに呟いてみたりもする
友松直之のブログ
友松直之監督のブログ、激しくエモーショナル
影への隠遁Blog
山﨑邦紀監督のブログ
To Live and Die in Tokyo
歴戦のピンクス、キルゴア二等兵氏のブログ
こびりつき映画記
サイボク氏のブログ、ピンク映画に関するエントリー多し
BATTLE BABES HC
SHIN氏のブログ、ピンク映画啓蒙運動も展開中
横浜のロマンポルノファンのブログ
そのまんまです
MY PROFILE
goo ID
dropoutcowboys
性別
都道府県
自己紹介
福岡市在住のピンクス。ピンクスとは、ピンク映画愛好の士、を意味する造語である。
仮名遣ひは正仮名を使用。
SEARCH
このブログ内で
ウェブ全て
URLをメールで送信する
(for PC & MOBILE)
百合子、ダスヴィダーニヤ
浜野佐知(的場ちせ)
/
2012年12月01日
「
百合子、ダスヴィダーニヤ
」(2011/製作:株式会社旦々舎/企画:鈴木佐知子/監督:浜野佐知/原作:沢部ひとみ『百合子、ダスヴィダーニヤ』 宮本百合子『伸子』・『二つの庭』/脚本:山邦紀/音楽:吉岡しげ美/撮影:小山田勝治/照明:守利賢一/美術:奥津徹夫/録音:吉田憲義/編集:金子尚樹/助監督:酒井長生/ヘアメイク:吉森香里/衣装:似内恵子《NPO法人京都古布保存会》・松竹衣装株式会社/制作:森満康巳/撮影助手:大江泰介・石田遼、他一名/応援:金沢雄大/制作進行:田中康文/メイキング編集:金澤理奈絵/タイミング:永瀬義道/タイトル:道川昭/協力:有限会社フィルム・クラフト、報映産業株式会社、有限会社アシスト、他多数/Special Thanks:鈴木静夫・ぴんくりんく編集部、他多数/助成:文化芸術新興費補助金/出演:菜葉菜・大杉漣・洞口依子・大方斐紗子・麻生花帆・平野忠彦・里見瑤子・齋木亨子・吉行和子・一十三十一、他多数)。
大正十三年、雑誌『愛国婦人』の編集者・湯浅芳子(菜葉菜)が、招きに応じられぬことを詫びる電報を送りかけて、思ひ直す。時制は少し遡り、芳子の先輩で作家の、野上弥生子(洞口)邸。野上は十七歳でデビューし天才少女作家と騒がれた、同業者の中條百合子(一十三)を芳子に引き合はせる。ここでいきなり満を持して飛び込んで来る、先代の相沢知美から女中女王の座を継承した―青井みずき以前の代は知らん―里見瑤子は、野上邸の女中。朗らかに里見瑤子が茶を持つて現れた瞬間、さりげなく火を噴く完璧なキャスティングに拍手喝采した。サクサク場面は移り、緊迫した風情で百合子と、古代ペルシア語研究者で十五歳年の離れた夫・荒木茂(大杉)とが対峙する。百合子が片方向で愛情を失してゐるらしく、必死に食下がる荒木に対し、冷たい表情の百合子が「まるで、貴方に喰はれてゐるやうな気持ち」と、大概な一言を無造作に言ひ放つたタイミングで、ジャーンと鳴り始めるメイン・テーマと同時に、威力抜群のタイトル・イン。
芳子が汽車に揺られて向かつた先は、福島県は安積の開成山。将来的には正式な別居を見据ゑ、執筆を口実に百合子が逗留する祖母・運(大方)の屋敷に、芳子は招かれる。意気投合を通り越し俄に燃え上がり始めた芳子と百合子は、二人の間に流れる感情が、友愛に過ぎないのかそれとも男女間の愛情と同じものなのか、意地悪をいふと白夜の如き開明性が微笑ましくもある、哲学的な問答に戯れる。伊藤整が三十余年後に提出する近代日本における「愛」の虚偽を、当然彼女達は何れも知らない。百合子を失ふ恐怖に荒木がジタバタ蠢動する一方で、百合子との満ち足りた日々の最中にも、芳子は破局を迎へた元恋人で芸妓の北村セイ(麻生)との悲痛な過去を度々想起、静かな予感を裡に秘める。
出演者残り平野忠彦と吉行和子は、百合子の父母・中條精一郎と葭江。精一郎は微妙だが葭江は、荒木から離れて行く百合子の心境に理解を示すものの、娘の新しい恋人が、女であることまで果たして知つてゐたのか、即ち同性愛をも認容するのか否かは不明。齋木亨子(=佐々木基子)は、中條家のメイド。他多数は、押並べてエキストラ的面々。
ピンク映画といふ、基本的には男が女の性を商品化する商業ポルノグラフィーのフィールドにあつて、女の側から、女が気持ちよくなる為のセックスを描くことを頑強に旨とし、四十年の長きに亘り三百本強の監督作を発表。狭い業界に止まらず社会全体を相手に今なほ苛烈な咆哮を轟かせ続ける、日本のみならず間違ひなく世界最強の女性映画監督・浜野佐知。思想的な軍門に素直に下りはしないにせよ、スティル・ファイティングなその姿勢には、常々最大限の敬意を表するものである。さうはいへピンクスとしては心苦しいところでもあるが、ピンクは正直犠牲にして「
こほろぎ嬢
」(2006/主演:石井あす香)に続き世に送り出した一般映画第四作は、大正から昭和の時代既に“男が女に惚れるやうに、女に惚れる”ことを公言した女と、女と妻との出会ひを契機に動揺が決定的なものとなる一組の夫婦の愛憎を描いた、ヘテロとホモ、双方向のセクシュアリティーが真正面から激突する変格にして本格的な大恋愛映画。いきなり明後日な無駄口を叩くと、それにしては平素、生半可な男の監督が撮るものよりも余程豪腕のピンクで我々下賤な俗物どもにも有無をいはせなかつた、浜野佐知にしては文字通り気持ちいいところを服の上から触るやうな濡れ場は、兎にも角にもお上品に過ぎよう。馬鹿者ピンクではないのだぞ、一般映画だから仕方がないと怒鳴られるかも知れないが、ほかならぬ浜野佐知の口から、仕方がないなどといふ意気地のない言葉は聞きたくない。とりわけ激しく首を傾げさせられたのが、荒木が心の冷えきつた百合子を無理気味に抱く一幕。当初の段取りを超え、諸肌脱いだ大杉漣の熱演が現場の好評も博したとのことだが、そもそもピンク時代の大杉漣は、僅かに見た限りでは女を“抱く”やうな役者ではなかつた、“犯す”のみだ。ついでに芳子と百合子が終に体を重ねるクライマックス、背景の障子に、池の波紋を映り込ませるアナクロニズムには苦笑を禁じ得ない、演歌の花道か。等々と野暮を垂れながらも、それでは今作が詰まらなかつたのかといふと、断じてさういふ訳ではない。諸々の是非はさて措き、少なくとも極私的な好嫌に的を絞れば、断然大好きな一作。浜野佐知が湯浅芳子から受け継いだ、その意味では長嶋茂雄が自堕落に謳つた永遠を本当に宿す、抑圧の夜の明けるその日まで燃え盛り続ける不屈のフェミニズムやプロテストは、個人的には無益極まりない人生に於いてひとまづ、血肉を共有するほどの重要なテーマでは申し訳ないが必ずしもない。湯浅芳子と中條、後に宮本百合子といふ、実在した人物の物語である点も、世代的関心といふ衣に包んだ無知蒙昧を臆面もない所以に、さしたるどころか殆ど琴線に触れることもない。ただ、小生の捻くれた文脈の中で、「百合子、ダスヴィダーニヤ」を通して描かれた湯浅芳子の姿から浮かび上がるものは、予め幸せにはなれない者のエモーション。たとへ孤立と同義であれども、無援を承知で屹立する魂の美しさには、圧倒的な強度で胸を撃ち抜かれた。演出通りの成果か、滑稽で大雑把な造形が、縦に引き伸ばした清水大敬くらゐにしか見えなかつた大杉漣を始め、量産型娯楽映画から拝借した安定感を何気なく誇る野上邸女中と中條家メイド以外には、殊更に配役の煌きを感じることもなかつたキャスト陣の中でも、セイとの修羅場の回想と別離、そして百合子が宮本顕治の下に去る、何と予知夢だなどと豪快な飛びギミックさへ繰り出しつつ、諦観と紙一重の覚悟に辿り着く菜葉菜の表情には、強い強いサムシングを感じた。よしんばそれが、本作が本来志向した本筋とはてんでお門違ひの明々後日な感興であつたとしても、映画全体の絶対値の大きさが為さしめた業であることは、間違ひあるまい。
さて、最後に筆休めに、改めて荒木役に関して与太を一吹き。ミスキャストとすら筆を滑らせるのは流石に憚られるが、認知度含め世間一般的には兎も角、これまで営々と積み重ねられて来た旦々舎の本流といふ観点からは、荒木茂の役は矢張り大杉漣ではない。一体それでは誰であれば適役なのかといふと、当然勿論畢竟御存知栗原良(a.k.a.リョウ・ジョージ川崎、更に
相原涼二
)に決まつてゐる。浜野佐知の自宅居間にて、男ならばまだしも女に女房を寝取られたことに、「どうしてかうなつたんだ・・・・」と眉根に深い皺を闇雲に刻み込む栗原良の画に、ヒラリラリラと薮中博章の音源が被さる。といふのが、然るべき旦々舎の定石にさうゐないさうゐない、さうゐないつたらさうゐない。
今回、「百合ダス」は劇場でのロードショー公開ではなく、福岡映画サークル協議会主催の、公共施設を利用したブルーレイによる上映会での観戦である。世辞にも褒められたものではない映写環境については―覚えてるけど―忘れたことにして、来福された旦々舎の両監督と豊潤な一時を過ごす、拝顔の栄に浴する機会に恵まれた。その中で、映画を通してだけでは中々掴み難い、旦々舎の実相に到達し得た、やうな気がした。それは、山邦紀は思想の無力を知り、浜野佐知は、世界の変革を信ずる。知ることと信ずること、この一見相反するリアリズムとロマンティシズムとは、二つ揃つた時相互補完しものを考へ行ふに当たつて最も肝要となる精神、即ち御両人が両輪となり生み出すダイナミックな駆動が、旦々舎の強靭な馬力の源であつたのだ。
コメント (
0
)
|
Trackback ( 0 )
goo ブログ
編集画面にログイン
ブログの作成・編集
gooおすすめリンク
おすすめブログ
【コメント募集中】スタッフの気になったニュース
@goo_blog
【お知らせ】
ブログを読むだけ。毎月の訪問日数に応じてポイント進呈
【コメント募集中】goo blogスタッフの気になったニュース
gooブロガーの今日のひとこと
訪問者数に応じてdポイント最大1,000pt当たる!