フローシャイム


D4 + AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED

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フローシャイムのケンムーアの70年代のデッドストックが手に入った。
ライトブラウンのロングウイングチップという、まさにアメリカを代表する形である。
ケンムーアは古靴の王道であり、基本中の基本であるが、今までコードバンのプレーントゥしか持っていなった。(2014年11月15日の日記
いつかロングウイングチップが欲しいと思い、自分の足に合うものを数年に渡り探していた。

僕が古靴を買い始めた頃には、このクラスの靴のデッドストックを、まだ市場でちらほらと見ることが出来た。
しかし自分に合うサイズがみつからないでいるうちに、本国での在庫が枯渇してしまった。
もともとが有限の資産である。
この数年で米国ではデッドストックはほとんど入手できなくなってしまったらしい。

恐らく多くが日本のコレクターの手元にあるのであろう。
品質の善し悪しを理解している日本人が、当時の米国靴の水準の高さにいち早く目を付けた。
そしてバイヤーやコレクターによって、どんどん日本に持ち込まれた。
今や米国の靴研究家やメーカーが、高品質な当時の靴を研究したくて、日本に探しに来るほどだという。



こちらのペアは70年代後半のものだそうだ。
サイズはUS7.5EEEで、わずかにルーズフィット気味ではあるが、ほぼストレスなく履くことができる。
デッドストックで入手できるのは稀なことなので、緩めだから・・などと贅沢は言っていられない(笑)

さすがに古靴の最高峰と言われるだけあり、細部に渡り形、品質ともに優れている。
写真を撮っていても、惚れ惚れする程クオリティが高い。
フローシャイムならではの武骨さも際立っており、まさに「最良の頃のアメリカ」そのものである。

出自は分からないが、恐らく日本のコレクターが大切に保管していたものであろう。
それが何らかの理由で市場に出て、僕の手元にやってきたのだ。
50年近く新品のままで保管されていたペアである。
大変心苦しいが、それを僕が履き下ろすことになるであろう(笑)

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