閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

クリスマスがやってくる・3

2006-12-05 09:55:56 | 日々

Kは3歳から隣町の保育園に通いました。
キリスト教系の保育園です。
朝と、帰りと、給食の前にお祈りがあって、
賛美歌を歌って、あとは、卒園時に聖書をもらう。
宗教色といっても、それくらいかな。
でも、やっぱりクリスマスはいちばん大きな行事でした。
「アドベントクランツに あかりがつくと
かみのこイエスさまの おたんじょうがちかくなる」
今ごろの季節になると、いつもこの歌を思い出します。

わたしは特定の宗教を持っていませんが、
幼い子には「神様」というものが必要だと思っています。
人間の力を超えた大きなものを、信じる、畏れる、敬う…
そういう気持ちを身につけることができるのは
ごく幼い時期だけですから。

赤ちゃんのうちは、お父さんお母さんがいれば安心です。
でも、子どもは少しずつ家から離れていかなきゃなりません。
成長するにつれて、世の中には、お父さんお母さんにさえ
どうにもできないことがある、という現実もわかってきます。

広い世界に、知らないことがいっぱい。怖いものもいっぱい。
そんな子の不安を受けとめ、やわらげることができるのは、
親でも先生でもない、もっと「上」にいる、もっと万能の、
不変の、普遍の存在でなければ、と思うのです。

姿は見えないし、声も聞こえない。
でも、だから、いつも、どこにでもいてくれる。
どんなお祈りも、黙って聞いてくれる。そういう存在。
聞いてもらえる、と思うだけで、心が休まる。
そんなときも、あるかもしれない。

収穫感謝祭のあと、しばらくして始まるアドベントは、
献金箱作り、室内の飾りつけと、しだいに盛り上がり、
クリスマス会のキリスト聖誕劇でクライマックス。
年長さんが全員で衣装をつけて、厳粛に歌い演じます。
ちっちゃなヨセフとマリア。羊飼い。三人の王様。
Kは、足元までとどく真っ白い衣装で、
白いチュールを頭にかぶって「天使」の役でした。

「きょう、ベツレヘムのまちに、あなたがたのために
すくいぬしが おうまれになりました。
そのかたこそ、かみのこイエスさまです」 
…ああ、ほんと、可愛かったよね、みんな。

小・中学校は別々でしたが、高校になって
保育園の幼なじみの多くと再会しました。
そういうわけで、ヨセフ・羊飼い・宿屋の亭主・天使たちは、
今週、そろって関西方面へ修学旅行にお出かけ中です。

コメント
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