このまえ買ってきた小さいチュープ入りのわさびです。
冷蔵庫にポンと入れたのは、はっきり記憶しています。
使おうと思ったら、いくらさがしても見つかりません。
しかたなく新しいのを買ってきて…1週間。
ドアポケットでケチャップの下になっていたのを発見しました。
「あったよ」とMに見せたら、
「あれー、まりんちゃん、こんなところにいたのかぁ」
「なんでわさびがまりんちゃんなのよ!」
「え、小さくて可愛いから」
なんなんでしょうね、この会話は。
小つぶな真鈴と、大きい珊瑚はきょうだいです。
珊瑚の名前は、この子に会う10数年前から決まっていました。
つまり「さんちゃん」と呼べる黒猫が欲しかったわけ。
ところが、やってきた黒猫は2匹でした。
「珊瑚とつりあう名前、ないかな?」とKにきいたら、
「オニヒトデ、とか?」
…いったいどういう頭の構造なのか、君たち。
「わさびとしょうが、っていうのも、いいね」
唐突にMが言います。
「なにが…?」
「猫の名前」
「あー、では、次に拾ったら、わさびちゃんとしょうがちゃん」
「もう拾わないよ」
「拾うもん」
というわけですので、これを読んだ人は
うちに「わさびとしょうが」を捨てに来てはいけませんよ。