閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

青い羽牧場

2006-08-07 08:49:30 | 日々

羽を拾ったら、ひさしぶりに読みたくなった。
Richard Bachの『ILLUSIONS』。
わたしが持っているペーパーバック版の表紙は
宇宙の闇に浮かぶ1枚の青い羽。

救世主を自称する飛行機乗りのドンが、リチャードに
奇跡を起こす方法を教える、終盤近くのシーン。
想像するだけで、あらゆるものが手に入る、とドンは言う。
やってごらん。まず手はじめに、小さいものをね…。
リチャードは「青い羽」を想像して、呼び寄せようとしてみる。
しかし、どんなにリアルに思い描いても、羽は出現しない。

その晩、サンドイッチを食べていたリチャードが、ふと
ミルクの紙パックを見ると、小さい字で印刷してあるのです。
〈製造元 青い羽牧場〉って。
まあ、羽は羽だろ。初心者にしては上出来じゃない?
 
この本は、かつて日本でもベストセラーになりました。
どういう事情だったのか、当時の翻訳には
原作にない部分がいろいろ付け加えられ、
かなり違った雰囲気の作品になっています。
もとは不器用なくらいシンプルできれいな物語です。

コメント
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