弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

探検バクモン・君津製鉄所

2015-01-18 15:24:03 | Weblog
NHK番組探検バクモン、1月7日と14日の2週連続で、お笑いの爆笑問題の二人が新日鐵住金の君津製鉄所を訪問していました。
第1回は主に高炉工場、第2回は転炉工場と熱間圧延工場の探訪記でした。

私は以前、新日鐵(現在の新日鐵住金)君津製鉄所に勤務し、転炉をテリトリーとするエンジニアをしていました。従いまして、今回番組で登場した転炉工場は、昔の私の職場だったところです。
鉄の王国を追撃せよ!
放送:2015年1月14日

転炉とは、大きな釜(大きな壺)のような形状をした精錬炉で、てっぺんに炉口が開口しており、水平軸の回りをくるくる回転します。この炉の中に溶銑(溶けた銑鉄)を装入し、上から高速の純酸素ガスジェットを噴射して不純物を燃焼除去し、精錬を行うのです。1回当たりの溶銑量は、君津の場合250~300トンです。
高炉から運ばれた溶銑は、約300トンを溶銑鍋に収容します。転炉を炉前側に45度程度傾けると、炉口がこちらに向きます。クレーンで溶銑鍋をつり上げ、傾いた転炉の炉口に向かって溶銑鍋を傾け、溶銑鍋中の溶銑を転炉内に装入するのです。「溶銑装入」といいます。
上のNHKのホームページで、「探検内容」にある上下2群の写真のうち、下の写真群の中の上・中央の写真が、溶銑装入中の写真です。
300トンの溶銑を収容した溶銑鍋は巨大です。その巨大な溶銑鍋がクレーンでつり上げられ、さらにそれを傾けて転炉の炉口に溶銑を注ぎ込む光景は壮観です。溶銑装入の写真の右側の写真、爆笑問題の二人が口をあんぐり開けて見入っていますが、まさに溶銑装入時でしょう。

約40年前に私が新入社員として君津製鉄所に配置され、新入社員研修で転炉工場を一般見学したとき、爆笑問題と同じ場所から溶銑装入を眺めました。一緒に見学していた文系の同僚は、「男の職場だ!」と感嘆していました。製鉄所のダイナミズムを体感する最も強烈な場面でしょう。

しかし、転炉への溶銑装入時はトラブルが発生する可能性が皆無ではないので、その後、一般見学で溶銑装入を見ることはできなくなりました。製鉄所の職員でも、転炉溶銑装入時にその様子を見ることのできる場所でうろちょろしていると怒られますから、私も一時期以降は溶銑装入を見なくなりました。
従って、今回のNHK番組では、久方ぶりで転炉への溶銑装入を(テレビ画面を通じて)間近に見ることができたのです。特別な許可がおりたのでしょうね。

番組では、君津製鉄所に勤務するレゴのプロが登場しました。東大のレゴ部長、日本人初のレゴ認定プロビルダーで、東大卒業後に新日鐵住金に就職した三井淳平さんでしょうね。君津製鉄所勤務でしたか。

探検バクモン
『国宝の修復現場、刑務所から夜の動物園まで、普段は入れないところに潜入し、外からはうかがい知れないディープな裏側を探り出せ! 宇宙人から究極のアンチエイジングまで未解決の謎の数々を、あらゆる分野の英知を結集して解き明かせ! 既成概念を打ち壊す「天才」の脳空間を探検せよ! “お笑い知識人”爆笑問題が知の大活劇を繰り広げる! 世界のフシギを笑いのうちに解明していく、教養エンターテインメント番組。』
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