FB友だちのN垣さんが、この展覧会のオープニングパーティーに出席されたとお知らせくださいました。
ガレにも、植物たちの肉筆スケッチ画にも興味をそそられましたが、東京都庭園美術館が会場という一点が「行く、行く」モードに火をつけました。
旧朝香宮邸。アールデコの名建築として世界に知られています。吉田茂の官邸や迎賓館にも使われたとか。
そのアールデコの建築を見てみたかったのです。
正門からかなり歩いたら、車寄せが目に入ってきます。
もう少し近ずくと面白いものがありました。
車寄せの左右に獅子がいます。
口は阿吽の形を結んでいますが、押さえつけているものが一方は玉、一方は子獅子。
これはアールデコとはどういう関係なのでしょう?
残念ながら、美術館内部も展覧会の作品群も撮影禁止です。
スケッチ画の公開が今回の一つの売りものでしたが、確かになかなか見ごたえがあるものでした。スケッチ画とそれを基にした作品が数セット展示されていました。場所を違えて展示しているものと、同一場所で展示しているものとあり、そういうところにも工夫が感じられます。当然、私も感性を最大限働かせてその思いを酌まなくてはと丁寧に見ましたよ。
ガレの作品は実に丁寧なスケッチ画がもとになっていることが納得できました。(このポスターのガラス作品のもとのスケッチ画は全部展示されていました)
植物をデザインしたアールヌーボーのガラス作品は、私の住んでいる伊豆高原ガラス工芸美術館にも、以前訪れたことのある諏訪湖畔の北澤美術館にもたくさん収集されています。
その繊細さに驚くと同時に、微妙な表現からは植物というよりも動物的な印象まで引き起こされて、ちょっとついて行けない気持ちになったりしてしまうのですが、今回は程よい作品展示でした。
アールヌーボーに続いて世の中を席巻したアールデコの室内には、どこか抑え気味のデザインの方がしっくりくるのでしょうか。
ところで朝香宮家の人たちは、靴を履いて洋風の生活をされたそうです。アールヌーボーを基調にした建築様式ならば、きっと疲れたのではないでしょうか(笑)
庭から客間を眺めるとこんな感じです。アールデコの直線的なシンプルなデザインが感じられます。内部は、壁、天井、照明、暖炉や暖房機のカバーに至るまで、素材もデザインも統一の取れた素晴らしいものでした。
さりげなく日本風な意匠をこらしているところもありました。
丸窓は大食堂。
私的な食堂の前庭として、このような和風な庭もありました。白梅がほころび始めていました。
きれいなものをみることは、心地よいものですね。
六本木に泊まったので、冬の朝の毛利庭園へも足を延ばしてみました。
大名庭園の池面に高層ビルが写り込むところが、現代の景色です。
画面を半分に割っているのはテレビ朝日のビル。ハートの電飾があるのも六本木らしさですか。