脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

1月の右脳訓練⑤ー「ガレの庭」

2016年01月24日 | 私の右脳ライフ

FB友だちのN垣さんが、この展覧会のオープニングパーティーに出席されたとお知らせくださいました。
ガレにも、植物たちの肉筆スケッチ画にも興味をそそられましたが、東京都庭園美術館が会場という一点が「行く、行く」モードに火をつけました。

 

 

 

 

 

 




旧朝香宮邸。アールデコの名建築として世界に知られています。吉田茂の官邸や迎賓館にも使われたとか。
そのアールデコの建築を見てみたかったのです。

正門からかなり歩いたら、車寄せが目に入ってきます。
もう少し近ずくと面白いものがありました。

車寄せの左右に獅子がいます。
口は阿吽の形を結んでいますが、押さえつけているものが一方は玉、一方は子獅子。
これはアールデコとはどういう関係なのでしょう?

残念ながら、美術館内部も展覧会の作品群も撮影禁止です。
スケッチ画の公開が今回の一つの売りものでしたが、確かになかなか見ごたえがあるものでした。スケッチ画とそれを基にした作品が数セット展示されていました。場所を違えて展示しているものと、同一場所で展示しているものとあり、そういうところにも工夫が感じられます。当然、私も感性を最大限働かせてその思いを酌まなくてはと丁寧に見ましたよ。
ガレの作品は実に丁寧なスケッチ画がもとになっていることが納得できました。(このポスターのガラス作品のもとのスケッチ画は全部展示されていました)

植物をデザインしたアールヌーボーのガラス作品は、私の住んでいる伊豆高原ガラス工芸美術館にも、以前訪れたことのある諏訪湖畔の北澤美術館にもたくさん収集されています。
その繊細さに驚くと同時に、微妙な表現からは植物というよりも動物的な印象まで引き起こされて、ちょっとついて行けない気持ちになったりしてしまうのですが、今回は程よい作品展示でした。
アールヌーボーに続いて世の中を席巻したアールデコの室内には、どこか抑え気味のデザインの方がしっくりくるのでしょうか。
ところで朝香宮家の人たちは、靴を履いて洋風の生活をされたそうです。アールヌーボーを基調にした建築様式ならば、きっと疲れたのではないでしょうか(笑)
庭から客間を眺めるとこんな感じです。アールデコの直線的なシンプルなデザインが感じられます。内部は、壁、天井、照明、暖炉や暖房機のカバーに至るまで、素材もデザインも統一の取れた素晴らしいものでした。
さりげなく日本風な意匠をこらしているところもありました。

丸窓は大食堂。

私的な食堂の前庭として、このような和風な庭もありました。白梅がほころび始めていました。

きれいなものをみることは、心地よいものですね。
六本木に泊まったので、冬の朝の毛利庭園へも足を延ばしてみました。
大名庭園の池面に高層ビルが写り込むところが、現代の景色です。

画面を半分に割っているのはテレビ朝日のビル。ハートの電飾があるのも六本木らしさですか。


1月の右脳訓練④ーイチゴ狩りだけじゃなく…

2016年01月22日 | 私の右脳ライフ

1月もよく遊びました。
「静岡遊びたい券」というものの存在をフェイスブックで見つけました。半額で遊び体験ができるというもの。
早速友人たちの分まで買ってイチゴ狩りに。
江間は菜の花が満開でした。

ハウスの中は暖かく、大きなイチゴが鈴なりです。もっともと赤い大きな実がたくさんだったのですが…

コンデンスミルク入りのパックを手渡されて、制限時間30分。
ミルクなしで10個、ミルク付けて10個、さらにいくつか挑戦。1500円の体験料が半額750円でした(笑)

実は違う友人と2回目のチャレンジもしました。イチゴの品種が違います。先が章姫。これが紅ほっぺです。

イチゴ狩りだけでは、ちょっともったいないでしょう、せっかくみんなで出かけるのですから。
修禅寺奥の院に新しいお堂がたったというニュースがありました。また旭滝に行ったときに、奥の院には「板状節理がある」と教えてもらったのでその確認もかねて、久しぶりの修禅寺奥の院へ。
さっそく滝場へ。

弘法太師の修行場だったといわれています。弘法太師修行石と彫られていました。

滝の周りには石仏群が。板状節理がよくわかります。

馬頭観音像もありました。

出かけてみると、興味をそそられるものがたくさんあることに気づきます。
友だちと一緒なら、交わす会話も脳を元気にさせますね。


1月の右脳訓練③ー伊東自然歴史案内人

2016年01月19日 | 私の右脳ライフ

伊東市には「伊東自然歴史案内人」という講座があります。
文字通り、伊東の自然や歴史を学んで認定試験をパスした人たちが、伊東の魅力を案内していくのです。結構高齢の方が多く、いわば高齢者大学の課外専門授業ですね。受講者の方々はご自分の認知症予防と思っていらっしゃるはず。全くその考えは正解です。
実は私の友人も現在勉強中なのです。このようなことに興味を持つ人たちは、他のことにも興味を持って、イキイキと生活しているものですね。
1月10日の「イトウの日」を中心にいろいろなイベントがありますが、たまたま伊豆高原駅集合のハイキングがありました。(私は1/11に参加しました)

だいたいは知っているところでしたが、案内人の方から新しい情報が手に入るかも。そうするとまた友人に教えてあげられるかも。ということで参加しました。
何度も通ったことのある小路。その橋に「しりなしこばし」という名前があるなんて。昔は水が流れないことがよくあったということでしょう。

初詣に行った来宮神社へ。「門前大江院の石仏はここには半分しかなく、残りは海岸沿いの『洞の穴』にある」
これは全く知らないことでした。今日その「洞の穴」にも連れて行ってくださるとのことで、がぜん楽しみに。

途中にある、古びた石塔の説明をしていただきながら八幡野港へ。これは享和年間、1800年ごろのものです。

カギ葛・シキミの花など植物の説明もしていただきました。


八幡野港に到着。伊豆大島がすぐ近くに見えます。この辺りは「対島(タジマ)」地区と言いますが、伊豆大島に対面しているからだと、地元の方から教えてもらったことを思い出しました。
柱状節理の小島も、いかにも城ヶ崎海岸らしいです。

洞の穴!確かに石仏が並んでいました。溶岩トンネルという説明でしたが、岩でできたカーテンで仕切られている洞窟のようでした。

小さな祠がいくつも祭られていて、未知のパワースポット発見。

すぐそばの民家の軒先に、つまり路地にパフィオの群生が。初めて見ました。南国ですね。

3時間余りの、左脳にも右脳にも、もちろん運動脳にも効果的なハイキングでした。
前頭葉も喜びました。


1月の右脳訓練②―湯河原散策

2016年01月18日 | 私の右脳ライフ

穏やかな天気に誘われて、湯河原散策に出かけました。
前から気になっていた奥湯河原。町立美術館を横目で見ながら車を走らせたことが何度もありますから、今日の第一目的地は町立湯河原美術館。珍しく事前準備ゼロで行ったのですが、楽しかった~

廃業した旅館をリノベーションした美術館です。建物の昭和レトロっぽさがと手のかかった日本庭園がうまく生かされていて、いい活用法だと思いました。

文藝春秋の表紙画でなじみのあった平松礼二館がありました。文藝春秋の表紙印刷はなかなか丁寧なものだと思っていましたが、実物とは天地雲泥の差でした。斬新な日本画への挑戦が高齢になっても続いていることにも感動しました。(写真撮影禁止)

特筆すべきこともありました。付設の庭園の趣が格別だったのです。
フランスジベルニーのモネの庭。平松画伯に贈られたそこのスイレンの苗がこの庭で根付いています。小さな芽が見えましたよ。

水琴窟や古びた灯篭もありました。

湯河原を訪れたのは1月10日ですが、早咲きの寒桜(でしょうか?)こんなに咲いていました。モネのスイレンの上に枝を伸ばしていました。

少し歩いてみました。湯河原町も小京都の名があるのですが(京都仙洞御所の庭砂を湯河原から運んだといういわれですって)歴史のある温泉町の風情がなかなかでした。
浅草のおせんべいやさんが疎開して…今でも炭火焼きにこだわってます。

「ゑふや」という名前がすてきなきび餅やさん。

試食コーナー!

第2目的地 福泉寺。首大仏と聞いて「さてどんなもの?」とあまり期待もせずに行ってみました。
首大仏を発見した時にはちょっと声が出てしまいました。

お寺のたたずまいにもびっくり。茅葺の屋根が湯河原の山々をバックにくっきりとして、歴史を感じました。

境内には小さな魅力的な仏像もいくつもありました。

でも、何といっても首大仏でしょう。陶器製だそうです。名古屋城主が母の弔いのために作った釈迦像で300年以上前のものとのことでした。お宝は思いがけないところにひっそりといるものだと感心しました。


1月の右脳訓練①ー心動かされたもの

2016年01月15日 | 私の右脳ライフ

睦月も半ばが過ぎてしまいました。
お正月になっていくつか「すてき」と思ったものがありましたから、まとめておきましょう。
こんなきちんとしたお正月飾りには心が正されますね。門松でないところがすてきなセンス!

道端のお像にもお正月らしさが。

ここにも餅花。

我が家でもちょっとお正月の雰囲気を。

お友達のS塚さんの玄関に飾られていたリース(というのでしょうか?)

隣にさりげなくたたずんでいた馬も、なんとなくお正月らしい。リボンはクリスマスっぽいですが。

あんまり富士山がきれいだった日には、函南町のビブラビブレにランチに行きました。

有機野菜13種のサラダ。彩がきれい。味もよし。黒大根に初お目見え。(皮だけ真っ黒で身は真っ白の大根です。つまりは普通の大根なのですが、インパクトは大)

デザート。お客さんに合わせたカップや花のおもてなしも楽しみです。

さすがにお正月気分は、もうありません。


認知症の人が心情を告白する?ー映画「アリスのままで」やテレビ特集番組への疑問

2016年01月11日 | 側頭葉性健忘症

どう考えても、若年性認知症ということばが簡単に使われすぎています。
若年性アルツハイマー病」は、本来的な用法から言えば、ドイツのアルツハイマー博士が提唱した「普通の暮らしをしているのに若くして発症する、進行が早い、解剖すると老人斑と神経原線維変化がみられる」アルツハイマー病(これは遺伝子異常によるものとわかってきました)のことを指します。
予後がとても悪いのです。カメラを向けることがはばかられるほど、進行が早くとても取材対象にはなりません。

何万人という認知症の方々を見てきた実感をまずお話しましょう。これは認知症の介護をしたことのある人には膝を打って納得してもらえることですが、認知症の始まりはだいたいこんなふうに気づかれています。
1.お年寄りが、
2.表情なく、ボーとしていたり居眠ったり。動作もモタモタしてきた。
3.しゃべることはまあ普通なのに、だんだん、おかしなことや困ることをするようになった。
もちろん、まだ徘徊も、夜中に騒ぐことも、家族がわからないことも、粗暴な行為も全然ないレベルです。
自作のサンキャッチャー。色を撮るのはとっても大変でした。

この頃よく見聞きする表現に「認知症の人の言葉に耳を傾けよう」とか「認知症の人が求めていること、いないこと」などがあります。
そして、テレビ番組でしっかり顔を出したうえで、「自分の言葉」で「自分の思い」を語ります。そういう番組で語られるその内容は私たちが聞いても「その通り!」と納得できるものばかりです。
「できないことがあっても、不便ですが不幸ではない」とか「できないことだけ手助けして、できることは見守ってください」とか。

認知症の介護をした方たちは、どう思ってこのような番組を見ているのでしょうか?
「うちのおばあさんとは、全然違う!」
「おじいさんは、とても思ったとおりにさせてあげられなかった」
「こんなに表情豊かに話せるなんて考えられない」
「見るからにボケてない!」

介護をしたことがなかったり、認知症の人を身近に見たことがない高齢の方たちはこのように思うのではないでしょうか?
「この人たちが認知症だとしたら、私なんかもっと何もできない。失敗もあるし物忘れなんかすごい。第一こんな状況で、質問に対してスムーズに答えられるなんてすばらしい。もしかしたら、私はもうボケ始めてるんじゃないかしら?」

とんでもないことです。
映画「アリスのままで」を見に行くときにも「すべての記憶を失う若年性アルツハイマー病と宣告されたら、あなたはどうしますかー?」というキャッチコピーに引っかかりました。
このコピーには、「アリスは(立派に)~した」という主張が、その裏に感じられませんか?
「若年性アルツハイマー病」になったら、自分の考えを吐露することもできず、私らしく生き続けることすら不可能なのです。
だから私は想像しました。これは「『若年性アルツハイマー病』ではなくて、よく間違えられる『側頭葉性健忘』に違いない」(最後にその差をまとめます)

ところが映画を見てみると、間違いなく「若年性アルツハイマー病」の設定でした。「映画「アリスのままで」ー若年性アルツハイマー病?」にも書いたように主演のジュリアン ムーアの出色の演技のせいもあり、アリスが困惑するありさまがとても上手に描写されていると感心した場面もたくさんありました。
細かく検討すると症状の推移や、症状の並列に多少無理があると思いましたが、映画はそれを補うほどの出来栄えでした。ただし、どうしても見過ごすことができないエピソードが挟み込まれていました。
生活が一人でできなくなっているにも拘わらず、聴衆の前で自分の内面を語り、みんなの感動をさそうという場面です。
これは、アリスが大学教授であるという設定を考慮しても、若年性アルツハイマー病の人にはとても無理なのです。

原作によれば、2003年9月に異常に気付き、2004年1月に若年性アルツハイマー病の診断、2004年の秋には隣家と自宅を間違えたり、娘がはっきりしなくなったり…
それなのに2005年3月に「認知症介護会議」でスピーチをする設定なのです!そしてその内容の深さと素晴らしさに聴衆はスタンディングオベーションをするのです。

側頭葉性健忘の人の場合には、本人は集中しなくてはいけないのでエネルギーは必要ですが、可能です。ただしこの人たちは見当識が正常です。新しいことが覚えられないにしても、目の前の人がだれか、ここはどこか、今はいつか(昼夜)がわかっています。生活が一人でできなくはないというところが決定的に違います。

原作が手に入ってわかりました。私がなんとなくドキュメンタリー、少なくとも「アリス」に相当するモデルがいると思いこんでいただけで、著者は神経内科医。患者さんたちの症状を組み合わせた「小説」だったことがわかりました。
それならばわかります。重度認知症になった主人公が、その内面の困惑と、それにもかかわらず将来を語るというシーンは小説や映画ならば不可欠でしょうから。
オーストラリアの有名なクリスティーン ブライデンさんの例もあります。彼女も政府高官というプロフェッショナルな女性でしたが46歳の若さでアルツハイマー病と診断され、その後「私は誰になっていくの―アルツハイマー病者から見た世界」を上梓し、この本が「認知症の人のことばを聞こう」の流れを生み出したといっても過言ではないでしょう。
世界中で、認知症者からの発言ということで感動的な講演をし続けてきました。ごく最近の様子ははっきりしませんが、それでも20年間近く「社会活動」を続けたのですよ!このような認知症ってありますか?
これを認知症と呼ぶことの意味を確認しなくてはいけませんね。私たちはこのようなタイプを「側頭葉性健忘」ときちんと区分けして考えます。

さあ、そろそろ「側頭葉性健忘」と「(若年性)アルツハイマー病」の違いをまとめておきましょう。
それはたった一点です。
記憶障害はあっても、前頭葉機能が働いているかどうか。これだけです。
前頭葉が働いている人たちは、若年性アルツハイマー病どころか、認知症でもなく側頭葉性健忘と呼ばれるべき人達です。
「認知症」であるためには、前頭葉機能が正常に働いていないという条件が不可欠!それが臨床からの絶対的な条件です。
アメリカのDSMⅣでは、認知症の筆頭に「記憶障害」があげられていますが。
前頭葉が正常に働かなくなるとその最初のころでさえ
1.お年寄りが、
2.表情なく、ボーとしていたり居眠ったり。動作もモタモタしてきた。
3.しゃべることはまあ普通なのに、だんだん、おかしなことや困ることをするようになった。先にあげたこのような状態に陥ります。
世の中の人達は、認知症の正体や症状の推移を良く知っているのです。
重度認知症の介護をした人たちは、介護を受けている人たちが決して聴衆の前でまとまった話ができないことを知っています。それどころか聴衆の前に出せないことすらわきまえています。

前頭葉機能がカギなのです。
前頭葉機能はその人らしさの源、脳の司令塔、状況を判断し行動を決定し遂行させる力、注意を集中させまた分配する力、発想をし計画を立てる力、創造力、洞察力…三頭立ての馬車の御者…とても一言では言い切れません。
興味がある方は、右欄カテゴリーの中から「前頭葉の働き」を読んでみてください。


脳梗塞になりたくないなら

2016年01月05日 | これって認知症?特殊なタイプ

友人が去年12月に脳卒中発作を起こしてしまったのです。
でも、とても軽いものだったらしく「ちょっとしびれはあるけれど車の運転もできるし、今は普通の生活に戻ってます」と連絡がありましたので一安心しました。

脳卒中の発作を起こした人は、「また起きるのでは…」と不安に駆られるものです。
脳卒中を分類してみましょう。
1.脳出血
2.脳梗塞 ①ラクナ梗塞(ごく小さい血管に起きて、無症候性脳梗塞ともいわれる) ②アテローム血栓性脳梗塞(太い血管壁の動脈硬化が進んでおきる) ③脳塞栓(心臓の病気のためにできた血栓が飛んで血流を途絶えさせる)
3.くも膜下出血

脳出血は、血管が破れて出血するものですが、激しい運動をした直後に起きることが多いです。
くも膜下出血は、脳動脈瘤の破裂によるものが大部分を占めます。
脳梗塞は静かにしているときに起きることが多いので、特に脳梗塞を起こした人の方が不安になるようです。(③の脳塞栓は急激に起き重症のことが多い)
再度の脳卒中を防ぐために、いろいろと気を付けるようになるのも十分に納得できますね。

 

 

 

 

 




最初に血圧のコントロールをする。食生活に注意する。飲酒や喫煙を抑制する。血の流れをサラサラにする薬を飲む。だいたいこういうことが指導されるはずです。ただもう一つ気を付けるべきことがあります。
血の流れが悪い時、例は悪いのですが、わかりやすくどぶ浚いに例えるとします。どぶの流れをよくするためには
1.どぶ掃除をする(血管壁に付いたドロドロをとる内膜剥離術、最近は新しい術法も出てきてます)同時にどぶが増えないように注意する(生活習慣病予防)
2.ドロドロの水を流さない(ワーファリンのような薬を服薬。食生活に気を付ける)
3.どぶに傾きを付ける

3番目の「どぶに傾きを付ける」これはかなり効果的ですね。ほとんど縦になっていれば、少し内径が狭くなっていても、少々ドロドロした水でも流れますから。
ところが、血管に傾きは付けられない。
実は、脳を使うということはそこに血液が集まることと同義です。血液がこないと脳は機能できないのです。脳をよく使うことは血液の流れを促すことになりますから、そうすれば、傾きを付けたのと同じ状態になります。
つまり、1・2を実現しても、3の条件がなければ「血の巡り」はよくならない、ということに目を向けてください。

脳を使うということが、改善や予防のためには必要条件なのです。
脳を使うということは、右脳(アナログ情報の処理)・左脳(デジタル情報の処理)・運動脳(体を動かす)という三種類の異なった能力を持つ三頭立ての馬車を走らせることです。
うまく走らせるカギは御者にあります。御者役をやるのが前頭葉(状況判断し行動を決定する脳の司令塔)。
その前頭葉の出番を増やして、楽しくやる、継続する、自分が評価できることをやる、イキイキとした変化のある楽しい生活を意識してすることが「脳を使う」ことなのです。

既往がある人にとっても、ない人にとっても、この「脳を使う」ことは同じように脳梗塞の予防には効果的です。
既往があると「また再発するのではないか」と心配し、再発予防のためには病後の生活をどうすべきかとドキドキ、クヨクヨしますが、本当は脳卒中は突然起きることが多い以上、未発症の私たちも全くおんなじ条件なのです。
1~3を守ることで、「多分」大丈夫だろうというだけのことです。
それなら機嫌よく、楽しく生活していった方が、絶対いいと思いませんか?
認知症予防と同じ結論になるのが面白いですね。認知症予防は脳の健康を維持することですから当然ですけど。

付録です。
一過性虚血発作というのがあります。
これは血の流れが途絶えたり、極端に少なくなったりして、短い間脳卒中の発作を起こすことです。数秒という短い時もあるし、数時間、数日間みたいに長い間のこともありますが、過ぎてしまえば、元通り。過ぎてしまわなければ脳梗塞です。(1日以内に元通りになると一過性脳虚血発作TIA。1日以上3週間未満で元に戻ればRIND。どの首相だったでしょうか、脳卒中で倒れたときの最初の診断はRINDでした)この時はすぐに脳外科に行かなくてはいけません。脳梗塞に移行する可能性が大きいか、予防のための手立てが必要かのチェックができます。もしも脳梗塞に移行するとしたら、ごく早期に治療を始めることもできるからです。
血栓溶解剤を使った治療になることが多いのですが、ただ発症後4.5時間というタイムリミットがあります。

「テレビが壊れた!-TIA(一過性脳虚血発作)」
http://blog.goo.ne.jp/ageinglife/e/dc7888b6e0716644aa08294128f80e96
このお正月、ブログの整理をしたのでちょうどいい記事を見つけましたから貼り付けます。

 


2015年後半の記事一覧

2016年01月02日 | 年度別記事一覧

映画「アリスのままで」ー若年性アルツハイマー病?

ちょっとお休みー小さな夏

軽いギックリ腰から回復しました

小布施グルメだより

東京富士美術館でダビンチ展をたのしむ

記憶障害ははっきりあるのですが・・・これを認知症といいますか?

体の不調と意欲低下

10年以上続いている認知症予防教室ー長野県小布施町

認知症予防教室10周年記念茶話会ー小布施町大島・飯田地区

私の消夏法その3-遊び(ベアードブリュワリー)

私の消夏法その1―遊ぶ(熱海花火と映画『さかなかみ』)

私の消夏法その2-遊ぶ(なぎさ公園と大室山)

私の消夏法その4-遊び(オラッチェ牧場)

私の消夏法その5ー働く(クッキング)

私の消夏法その6ー働く(障子張り替え)

「アリスのままで」から認知症を考える

単語の理解ー目で読む、声に出して読む

ゆく夏

朋あり、遠方より来る

実務研修会終了―参加された皆さんへ

料理をしながら、前頭葉機能を考える

9月の右脳訓練ー女子会(お誕生会)

9月の右脳訓練ーゆず胡椒作り

小布施への旅―実りの秋

小布施への旅ー心惹かれる建物群

小布施への旅ー千年樹の里まつり

小布施への旅ー続、心惹かれる建物群

かくしゃくヒント28ーかくしゃくグループin小布施

秘境秋山郷

認知症予防講演会(新潟県十日町市松代)

十日町市での学習会ー二段階方式を使いこなす

十日町市での学習会ー認知症予防教室の効果判定

11月の右脳訓練ー高校同窓会

11月の右脳訓練ー旧友とふたたびの遠足を楽しむ

11月の右脳訓練ー秋晴れの三島大社

認知症予防講演会(新潟県十日町市松代)アンケート

戸畑高校「花の応援団」

11月の右脳訓練ー中伊豆ワイナリー

友人への便りー「どうせ齢をとるとボケるから」は間違いです

11月の右脳訓練ー韮山反射炉と修善寺探索

グランイルミ2015で動画編集に挑戦

脳リハビリのコツー手作りジグソーパズル

脳リハビリのコツ―小布施町手作りゲーム

インタビュー】大津美子/夜空に光るあの星よ

12月の右脳訓練ー韮山再訪

自然発生的なボランティアによる認知症予防教室ー「ルツのテーブル」in鎌倉①

自然発生的なボランティアによる認知症予防教室ー「ルツのテーブル」in鎌倉②

メリークリスマス

12月の右脳訓練ー2日遅れのクリスマスランチ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2015年前半の記事一覧

2016年01月02日 | 年度別記事一覧

おめでとうございます。今年もよろしく!

前頭葉を駆使して、「楽しみ」にする

慢性硬膜下血腫で初笑い

続 慢性硬膜下血腫で初笑いー右足が上がらない

2014年後半の記事

1月の右脳訓練―熱海探訪

惜しい!NHKあさイチ「被災地に広がる”生活不活発病”」の報道内容

高速逆走、認知症が12%(1/29付け日経新聞)

1月の右脳訓練その1

1月の右脳訓練その2

QOL(Quality Of Life)からQOD(Quality Of Death)

2月の右脳訓練ー「琳派アート」MOA美術館

小布施便り―認知症予防活動の成果

小布施便りー第9回脳のリフレッシュ教室交流会

小布施便りー付録

2月の右脳訓練ー松代探訪

かたい蕾の、小ボケ

2015年度実務研修会のお知らせ

3月の右脳訓練ー歯科通院だけに終わらせない

かくしゃくヒント28-学校の先生はボケるんですよね?

小さな外出が脳を活性化する

結婚記念日―左脳と右脳のせめぎあい

脳リハビリのコツ

4月の右脳訓練ー身延の枝垂桜

4月の右脳訓練ー西伊豆めぐり

4月の右脳訓練ー小雨の奈良

4月の右脳訓練ー京都都をどり

4月の右脳訓練ー京丹後の旅

4月の右脳訓練ー自然・文化・グルメ①

4月の右脳訓練ー自然・文化・グルメ②

4月の右脳訓練ー自然・文化・グルメ③

4月の右脳訓練ー自然・文化・グルメ④

4月の右脳訓練ー自然・文化・グルメ⑤

ボケはじめを知る

認知症からの回復ー兄のこと&知人のYさんのこと ①

認知症からの回復ー兄のこと&Yさんのこと ②

認知症からの回復ー兄のこと&Yさんのこと ③

認知症からの回復ー兄のこと&Yさんのこと ④

5月の右脳訓練ー伊豆高原アートフェスティバル

悲しいこと・・・手遅れのボケのお知らせがありました

半世紀ぶりに北九州に帰省

北九州便り(旧伊藤伝衛門邸)

北九州便り―食欲

北九州便りー美術館と博物館

北九州便りー海と山と

 


2014年後半の記事一覧

2016年01月02日 | 年度別記事一覧

6月の右脳訓練ー武相荘~山梨市岩下温泉~根津記念館

6月の右脳訓練ー甲府~富士~沼津

小ボケからのカムバック 1ーリフォームが功を奏した

小ボケからのカムバック 2ー愛情がカギ

7月の右脳訓練―奥会津への旅(日本ミツバチ)

7月の右脳訓練ー奥会津への旅(大内宿)

7月の右脳訓練ー奥会津への旅(からむし織の里・昭和村)

家の新築と認知症の関係

8月の右脳訓練ー小布施・磯部温泉

8月の右脳訓練ー富岡製糸場、高崎祭り

8月の右脳訓練ー号外

とうもろこし

小布施便り―東部地区脳のリフレッシュ教室10周年!

スモールプレゼント

ご無沙汰しました

秋の花

自主活動継続中 認知症予防教室in十日町市川西地区

gooブログ、初めまして。(認知症の正体)

認知症の正体その2

認知症の正体その3

いよいよgooブログに引っ越しです

秋たけなわ

かくしゃくヒント27-「ボケ予防に俳句を始めたよ」

続:かくしゃくヒント27-「ボケ予防に俳句を始めたよ」

続々かくしゃくヒント27-「ボケ予防に俳句を始めたよ」

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夫と死別して半年、小ボケになったおばあさん―認知症の初期症状

秋のしつらえーJ子さんの「人生を彩る」右脳紹介

9月の右脳訓練

実りの秋ですね 

岩手県奥州市の認知症予防教室「年とらんと会」-1

岩手県奥州市の認知症予防教室「年とらんと会」-2

認知症予防教室「年とらんと会」の世剣舞

岩手県奥州市の認知症予防教室「年とらんと会」-3

マウナケア山頂で小ボケ体験!

脳機能と生活実態は一致します。(保健師さんへ)


ブログ村

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