脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

2月の右脳訓練ーベニズワイガニの昼セリ

2020年02月26日 | 私の右脳ライフ
ベニズワイガニの昼セリ
小布施での仕事を終えて、駅まで送っていただきました。地域包括支援センターのある「千年樹の里」を出たのが16:00。電車に乗り込んだのが16:20。もちろんそんなに慌てたのには理由があります。
・北陸新幹線ができたので、長野から北陸は近いことに気づいた。
・一度は冬の味覚を現地で体験しなくては。
・食べるだけでなく、新湊に行けばベニズワイガニの昼セリがある。
・高岡市の友人宅にほんのちょっとだけ訪れたことがある。
・先月の月刊誌に富山おでんの紹介記事があった。
・立山が見たい
・旅感覚を楽しみたい。etc.
お土産のベニズワイガニ。(ガラス皿の直径が35センチくらいです)

未知のところへの旅の計画を立てるときは、まずどこに何があるか、それと同時に交通網。今回のように車でないときにはここが結構大変です。
今は便利になってますから、ネットを駆使すれば、路線も時刻表もばっちりわかります。前提に「何を知りたいか」まで到達しておかないといけないのですけれど。
富山で泊まり、「あいの風鉄道」で高岡。そこから「万葉線」で新湊。帰りはその逆ルート。東京駅で乗り換えて帰宅というスケジュールを紆余曲折の結果、決めました。
一日だけで富山からぐるっと回って伊豆まで帰る。それができるのです!
もうひとつ、天気予報も大切な情報ですね。今回は気温はそこそこですが小雨模様ということでしたから、レインシューズと雨具をもっていきました。
車窓からの立山。

富山駅に着いたら、事前のチェック通り駅前からバスで「総曲輪(そうがわ)」。後はグーグルマップで、無事到着。

店内に入って、びっくり。いわゆる居酒屋さん。満員で一番入り口に近い席だけが空いているという状況も加わって、おずおず着席。記事の切り抜きを見せて「これと同じのをお願いします」

とろろ昆布をのせるのが富山流だそうです。お隣のお皿がおいしそうだったので「これと同じのをお願いします」バイ貝の煮つけ。殻は手で持っただけで崩れるくらい柔らかでした。

隣席の方が、この「丸一愛」を熱烈に、そして「富山愛」を控えめに語ってくれました。
翌日富山駅7:38に出発して高岡へは7:56着。徒歩で高岡大仏へ。高岡は銅器生産の国内シェア90%を超える町です。その日本一の鋳造技術を駆使して30年の歳月をかけて昭和8年に完成。総高15.85m。よくも供出されなかったことですね。

歩きながら駅に戻る途中は山町筋を選びました。土蔵造りの街並みが見事です。

漆喰の仕事もきれいです。

こんなかわいいものにも遭遇。藤子F不二雄氏生誕地ですって。

駅まで戻って、メインの国宝瑞龍寺へ。これはタクシーで。運転手さんの観光案内はどこでも結構おもしろいものです。
拝観時間は9:00となっていたのですが、着いたらすぐに入れていただけました。
加賀前田家二代当主の菩提寺。120万石の威信をかけて創建しただけに、壮大な寺容を誇っています。七堂伽藍という江戸初期の典型的な禅宗の寺院様式をそのままに残しているということで国宝です!

総門、山門、仏殿、法堂が一直線に配置されています。山門が一辺の中点、法堂が向き合う辺の中点。その二辺に直行する形に回廊があります。一方に座禅堂、もう一方に大庫裏が配置されています。
総門から山門(国宝)を望んだところ。

仏殿(国宝)。総ヒノキ造りで、天井が高く見事な軒組を見せる建物です。屋根が鉛板で葺かれているのは、戦いの時の銃弾にするという、金沢城石川門とここだけの作例とか。

法堂(国宝)。ここの天井も高く、中央の部屋の天井画は狩野安信の四季の百花図がみられました。

回廊

大庫裏。

大茶室の引き戸の引手。

高岡駅に引き返し、さあベニズワイガニと対面しに行きます。
「万葉線」と名付けられたこんなかわいい路面電車で50分。射水市「海王丸」停留所を目指します。

万葉線は大伴家持が国司だったところからの命名だそうです。途中の停留所で発見。

電車を降りて海王丸パークを目指します。予報通りあいにくの小雨が降り出しました。

それでも予定通り、内川めぐりの船の旅へ。内川は何と日本のベニスといわれているのですって。

いくつもの橋をくぐります。

キャプテンが気の毒そうに、「昨日はばっちりだったんだけど。ほんとは立山がこんなに見えるんだけど。また来てください!」って。ありがとうございます。

「こんな天気だから送ってやるよ」とセリの会場まで車で送ってくださいました。
12:30になるとセリ場に入場。2階から見学します。下では、すでにたくさんのカニが並んでいます。一かたまりは10杯。全部でたぶん1500杯くらいだと思います。
それでも会場の半分くらいでしかないのです。たぶん漁は少ないのでは?と思いました。

漁師さんが何かを基準にカニを並び替えています。

1:00からセリが開始。それが一番最初にあげた動画。
なんだかよくわからないままに、大体歩くスピードでセリが進んでいくのです。
もう一度見るともう少し、どこにカメラを向けたらいいかわかるのではと反省しています。こういうことは事前のネット勉強ではどうにもなりません。
お土産のカニも買いました。
そのまま高岡に戻ればいいのですが、本来全部徒歩のはずが、いろんな方が車に乗せてくださったので少し時間にゆとりができました。
ネットで「さまのこの残る街並み」とあり、初めて「さまのこ」ということばを知りました。その街並みのある「吉久」という停留所で降りて、次の「新吉久」まで歩いてみることにしました。

「さまのこ」は千本格子のことです。江戸時代の街並みが残っている、短いのですが魅力的な道筋でした。
冬の北陸ですから、天気が悪いことや変わりやすいことは覚悟のうえのミニトリップでしたが、曇り空のこのひと時はさらなる風情を添えてくれたような気がします。
白の暖簾は素敵なカフェだったのです。

頑丈な木組みがきれい。寒いところなのに、こんなに天井が高いのは雪に耐える立派な材木を使うからでしょうか?
地元の方の展覧会を開催中。

お抹茶をいただき、万葉線で高岡へ。そして富山へ。それから北陸新幹線で東京、東海道新幹線で熱海へ。家に帰りついたのは9時過ぎでした。
そして、夫婦二人でカニ2杯完食。
自然に感動し、文化に触れ、味覚も満足させた、楽しい充実した一日が暮れました。
語尾が優しくちょっとあがる、北陸の人たちの心温かな人情に、今も浸りながらこのブログを書きました。

小布施町探訪

2020年02月25日 | 私の右脳ライフ
2/20に小布施町に行きました。料金をお知らせしたいのではなく、切符の左端にご注目。

小布施へは、長野駅で長野電鉄に乗り換えていくのです。
行き先「湯田中」その下に「SNOW MONKEY」と。小布施へは仕事で行くのですがその前後に、ちょっとお楽しみを付け加えるようにしています。
2018年には「2月の右脳訓練ー地獄谷野猿公苑」と記録しているように、この電車に乗って温泉に入るニホンザルを見に行きました。
もう20年近くも小布施町に通いながら、横目で見るだけで行ったことがないお寺がありました。仕事が2時からのスタートでしたから、早めに行って訪ねてみました。
小布施町は「スニーカーサイズの町」と自称しています。長野県で一番面積が小さい町なんですって。確かにちょっとがんばれば歩けてしまいそう。できれば自転車が欲しいですけどね。
駅から徒歩数分のところにその龍雲寺はあります。町の中央部、昔からの街道に面してまず門標が。「三葉葵!?」。あとで教えてもらった情報では、江戸時代に天領のような立場だったことと関係があるのかもしれないということでした。なるほど。

まっすぐ先に、仁王門があります。

金剛力士像も対でありました。

鳥よけでしょうか。張られている金網に穴が開いていましたので「大丈夫かな」と気にかかりました。だってずいぶん古びた作品でしたから大切にしなくては。

山門を入ると参道が直線的に続いています。

突き当りを曲がると木立の向こうに本堂が見えてきます。古びた石碑が並びます

扁額も見事でした。

本堂に入らせていただいてお参りしました。(鍵がかかっていないのです)
目を凝らしていると、小ぶりな仏さまが見えてきました。
説明版によると、「寺宝の木造阿弥陀如来坐像は1662年、大島の島津家によって寄進された仏像で桂材の寄木造り。江戸時代初期から中期に、仏像彫刻の復古への運動を目指したという仏師たちの意気込みが感じられる。制作年代、寄進者がはっきりしている貴重な彫像で、小布施町指定町宝に指定されている。」
鐘楼もありました。

少し雪の残った小路を行くと、結構新しい二宮金次郎像に久しぶりに遭遇。

歩いても3分ほどで、かんてんぱぱ小布施店に到着。

何度か訪れていますが、お蔵を使ったギャラリーに入るのは初めてです。
絨毯の展示即売会をやっていました。不思議な調和。

次へ進もうとしたら良寛さんでしょうか、今まで気が付きませんでした。

短い時間で小布施探訪と思って、少々事前チェックしたのです。いいサイトがありますよ.。
小布施日和
e-obuse.com
皇大神社に御神馬殿があることがわかりました。友人の神馬さんに見せてあげようと立ち寄りました。といってもかんてんぱぱから歩いて2分ほど。

皇大神社は、向こうの通りとこちらの通りの幅いっぱいの境内を持っています。たくさんのお社のなかに、御神馬殿、ありました。

御神馬もいました。

この小さな小布施町に御神馬殿があることを友人は喜んでくれるでしょうか。
いつものカフェ珈茅でコーヒーをいただきました。古民家二棟を解体して見事にリノベーションされた建物です。

健康福祉センター「千年樹の里」に着いたのはほとんど2時でした。
あ~限られた時間でよく遊びました。それから怒涛の仕事モードでがんばりました。




小布施町「脳のリフレッシュ教室」交流会②ー介護費用10兆円突破

2020年02月25日 | エイジングライフ研究所から
今年の交流会で、介護費用が10兆円を超えた昨秋の報道から話始めました。

「10兆円といってもよくわからないから考えてみましょう。新札100万円一束の厚みがちょうど1センチだそうですよ。1兆円は日本一高い富士山よりも高いか低いか?」

会場からは「高い」の声も「低い」の声も。
「大体1兆円なんて縁がなさすぎですからね。皆さんご一緒に。一、十、百、千、万、十万、百万。ここで1センチ。千万は百万の10倍で10センチ。一億は100センチ、1メートルです。十億は10メートル。百億は100メートル。千億は1000メートル、1キロ。ということは一兆は10キロ。大雑把に言って10キロ越すと成層圏。いわゆる雲の上!ジェット飛行機が飛ぶ高さです」説明しながら気が遠くなりそうです。

「つまり10兆円は、あのほとんど厚みのないお札を積み上げて、空高く100キロに到達する大金なのです」
「70歳代で認知症になるのを1年遅らせてほしい」というのが厚労省の本音みたいですね。発表後すぐに取り下げられましたけれど。そこで会場の皆さんにきいてみました。
「自分で、70歳代で1年認知症になるのを遅れさせることができたという実感をもっていますか?『脳のリフレッシュ教室に参加し続けているから大丈夫。脳の健康は維持できてる』と思える人は手を上げてください」
ちゃんと手が上がるんですよね。
たまたま、最前列のお元気なリーダーさんが、手を上げられなかったので「あれっ?」と尋ねると「もともと私には認知症は無縁ですから、そんなこと考えてないんです」と笑顔で答えてくださいました。

考えたら小布施町はすごいことをやってきました。2002年から正常者からの認知症予防教室を動かし始めたのですから。対象は脳機能が正常の方を中心に「脳を元気なままに。脳の健康を維持しよう」というのがテーマだったのです。そこに小ボケの人を少し(1/3どまり)入れて回復を図るということが第2の目的でした。

グラフの縦軸は、一般的な認知機能テスト。MMSという世界的に使われているテストです。横軸は前頭葉テスト。独自のかなひろいテストを使います。
青のゾーンは普通の認知機能テストの合格群です。実はその中には、前頭葉テストも合格する正常群(青ドット)と、前頭葉テストは不合格の小ボケ群(黄ドット)が混在しています。この青ゾーンに含まれる青ドットと黄ドットを対象に実施されたのが、小布施の脳のリフレッシュ教室です。
中ボケ以下の施策は、なかなか思い通りにはいかないようですが、一番効率がいいだけでなく有効なのは、脳機能のレベルをそろえるということです。
脳機能のレベルということばを使うと、たぶん拒否感が出てきますね。
グループ分けするとき、脳卒中を起こした方が混ざっている場合には「運動に問題がないグループ」と「運動に配慮するグループ」に分けますよね。それと同じで、このような考え方がもう少し浸透してくれるといいと思います。
小布施町の一番最初の「脳のリフレッシュ教室」は、2002年にスタートした山王島地区で、その後着々と教室が増えていきました。5年目になったということで2007年から教室交流会が始まりました。
最近は交流会のたびに、とにかく継続してくださってること、皆さんがいろいろな場面での楽しみ方を知って楽しそうにのっていらっしゃることに心動かされてきました。
介護費用の節約には貢献したはずですが、そこが上手にまとめ切れていないようです。交流会の様子をブログにまとめてありますから、見直してみようと思いました。お時間があるときにクリックしてみてください。

2014年「兄のことー前頭葉の話」直前に兄が亡くなったので交流会記録はなし

2015年「小布施だより―第9回脳のリフレッシュ教室交流会」
    「小布施便りー付録」

2016年「小布施便り―第10回脳のリフレッシュ教室交流会1」
    「小布施便り―第10回脳のリフレッシュ教室交流会2」
    「小布施便り―第10回脳のリフレッシュ教室交流会3」

2017年「小布施便りー都住地区10周年」
    「小布施便りー第11回脳のリフレッシュ教室交流会その1」
    「小布施便りー脳のリフレッシュ教室交流会その2」
    「認知症予防教室で生き方は変えられる。」

2018年「小布施町認知症予防教室交流会」


高齢者が、ご自分の脳の健康を守るという意識をもって教室を継続してくださっていることに感動しました。





小布施町「脳のリフレッシュ教室」交流会①ーイキイキしてる皆さん

2020年02月22日 | 認知症予防教室

2月21日は、恒例の年に一度の小布施町「脳のリフレッシュ教室交流会」に行ってきました。
たまたま撮れた下の写真が、小布施町のもうすぐ20年にも及ぶ認知症予防活動の結果(というよりも成果)を表していると思います。

ステージの人と、ジャンケンゲームをしているところです。
まず目を引くのは、ノリノリ笑顔で立ち上がって「チョキ」している男性でしょう。北部地区の田中七郎さん。94歳です。実はこの勝負の勝ち抜き組になり賞品までゲット。あとで嬉しそうに見せてくださいました。
今年の北部地区の教室発表は、きらきら光る指飾りをつけてのダンスでした。

田中さんは椅子に腰かけて参加でしたね。足元に不安があるからということでこれはとてもいい判断です。

もう一度一枚目の写真を見てください。皆さんの笑顔。手を挙げていない人もいますが、挙げていないだけで十分に楽しんでいることが伝わってきます。
写真を大きくしてみると、カメラの横に立っている男性も「チョキ」しているんですよ。このように「会場全体が楽しめている」ということが「認知症予防活動の成果」に違いありません。
講演するときに「ボケるかボケないかは、あなたの生き方にかかっている」と私はよく言います。その意味は「あなたの脳の使い方。前頭葉をどのようにあなたらしく充実して使い続けるか」ということなのです。
都住地区の皆さんが、ただ歌うのではなくお揃いのバンダナでおめかしすること。立って参加する人、椅子に座る人、それも皆さんで考えたのですよね?それが前頭葉の働きの反映です。

横町の皆さんも、明るいバンダナで決めていました!自分たちの発表というだけでなく、最初から会場を巻き込む企画が素晴らしい。
ジェスチャで曲名を推理してもらうところから会場と一体化しておいて、一曲目「汽車」は 歌うグループ、ジェスチャーのグループで競う。
「山田のかかし」では「の」は脳だから頭、「か」は肩、「し」は口元でシィーとやりながら歌います。会場の皆さんも大喜び。

お世話をしてくださっている冨田さん(実は役場保健師さんのときに、小布施町に認知症予防活動を導入した方です)のお話です。
「この教室をやり始めて、もともと人間関係が密な地区でしたが、道で出会うたびに声掛けするのが楽しいのですよ。元気がないと誘ってあげたり、いけそうなところの情報を教えてあげたり。前からそうだったとも思いますが。もっと自然にできてしまうような気がします」

小布施町で認知症予防活動として「脳のリフレッシュ教室」が始まったのは2002年。山王島地区からでした。今日に至るまで続いているのです。参加者の数の多さは特筆に値すると思います。20年近い歳月は、先にあげた田中さんが椅子に座って参加するような変化をもたらしましたが、それは当然といえば当然でしょう。山王島でもステージに上がるのに大変な思いをされる方がいます。それでも「楽しみにして」参加し、しっかりと歌ってくれました。
2002年スタート時の会長岩井茂松さん。「この前卒寿の展覧会やったよ。今度は百歳だな~」と耳打ちしてくれました。今回の写真がとれませんでしたので、これは2年前のご夫妻ですが、変わっていらっしゃいませんでした。

伊勢町。けん引役は高野さん。いつも新しい出し物を披露してくださいます。
今年は、なんと紙芝居。皆さんで役ごとにセリフを担当。なかなかの表現力でしたね。紙が柔らかくてなかなか枠に入らないというハプニングがありましたが、観ている方がハラハラしていることがよくわかり、図らずも会場の温かさが際立つということに。演ずる人、観る人ともに前頭葉が活性化されたでしょう(笑)。高野さんお疲れさまでした。

上松川地区は、毎年仮装で登場するのです。会場もわきますが、当の皆さんもそれなりに心ワクワクするのではと推察してますけど。花も恥じらう娘役には、帰りの時にも声がかかっていました。
すれ違ったとき一言声を交わしました。体調がちょっと?のような発言がありました。体が元気でないと脳も元気でなくなるということは十分承知できますが、そこで「踏ん張る」ということをこの教室では実行してほしいのです。みんなとしゃべって、今日の右脳訓練を楽しんで脳まで元気をなくさないようにしてください。

交流会では皆勤賞の発表と記念品授与があります。毎年違うその文言が秀逸です。

記念品も一ひねりされています。去年は「あなたなりの花を咲かせて」とまだつぼみの鉢植えカランコエでした。今年は「紐と脳は使いよう」ということらしいです。会場入り口に新聞を縛る紐を利用した作品が展示されていました。

今年の皆勤賞は60数名と聞いたような気がします。色薄紙を差し入れて「これが何に見えますか?」と一ひねり。

「風船膨らませて巻き付けて、後で風船割るとできます!入り口のいろんな作品を見て工夫してください」と説明しています。もとい、エールを送っています。

北部地区の北澤さんが表彰を受けて自席に戻っています。

北澤さんは替え歌づくりの名人です。「作ってみたけど」とくださいました。
「テレビはいかが(青い山脈の曲で)」
1.テレビの見過ぎは困るけど 
 選んでみればありがたい
 空から宇宙から海の底までも
 さわやかな自然界まで映してくれる
2.スポーツ中継すばらしい
 ファインプレーや新記録
 走る姿も格好いいこと
 見る人の笑顔なんかも癒される
3.音楽番組また楽し
 昭和の歌も歌ってる
 昔の映画も時々やってますね
 それでも体が第一適度に見よう
(別バージョン「十人十色」)
1.楽しくなることありますか
 散歩ふれあい趣味遊び
 ボケの予防は十人十色
 仲間とのおしゃべりだけでもいい人もいる
2.暑さ寒さが厳しいが
 よくまあ耐えていますね
 体に気を付けて健康でいれば
 これからも趣味や仕事にやる気もでます
3.ズクを出して始めれば
 いつしか調子も出てきます
 今日も用があり行く所もある
 今日もまた感動あったらいいですね
 注)教養(今日も用)教育(今日も行く)共感(今日もまた感動)の語呂合わせ
エイジングライフ研究所が言いたいことがまとまってます!

フロクで気が付いたことを書いておきます。
ちょっとおしゃれをしている人が多いこと。

そして全体に明るめの洋服を着ていらっしゃる。

スタッフの皆さんが交流会を楽しんでいるをと見ましたが、当たってるでしょう。
先の表彰状や記念品もそうですが、ボッチャゲームのお知らせ・宣伝がありました。

楽しんでますよね?
今回、個人的な面を強調したのにはちょっと意図があります。人生の記念の一コマになってほしいと思ったからです。
もちろん一人一人の皆さんの輝くような笑顔は、しっかり刻み込ませていただいています。
















 

 

 


2月の右脳訓練ー早春の伊豆花便り

2020年02月14日 | 私の右脳ライフ
伊豆は春が早いのです。
早咲きの桜、河津サクラは河津町で発見されたサクラですが、今は全国的に名所が増えてきてるようです。
伊豆半島の南伊豆町青野川でも見事なサクラ並木が楽しめますので、私たちは混雑を避けて、いつもこちらで花見を楽しみます。2月11日の青野川。
去年は友人と楽しみました。3月になりましたー春を訪ねて
今年目についたのは、愛犬の写真を撮る人たちでした。
衣装が二枚重ね。
この子たちも。
バロンちゃん。
河津サクラは房咲きでやや下向きに咲くのです。
一本サクラ。
すぐ近所に、三島神社があります。そこの1000年を超える夫婦楠にも会いに行きます。

よく見ると、遠景に桜並木が。

毎年の花見ですが、新しいことにもアンテナを立てています。
下田市田牛(とうじ)海岸で人気急上昇中の恋人の聖地、竜宮窟。

ここの水面を上からみると、ハート形に見えるのです。

子どもが小さかった頃は、横のサンドスキー場で遊びました。その頃は、スキーを楽しむだけで、隣の洞窟は一瞥もされていませんでした。

南伊豆の海の色は変化にとんだブルーです。

初めてのおいしいお店も訪問。185年前江戸天保年間の庄屋屋敷を移築したてんぷら屋さん、古民家Cafeごはん天ぽう屋

玄関。

カウンターで揚げたて天ぷらをいただいて、座敷でデザート代わりのじっくり揚げられたサツマイモとお茶を楽しみます。

花見は、右脳で楽しむものですが、開花や混雑の情報を調べたりするには左脳が必須です。ただ本当に真実が隠されている情報は、知り合いからの生の情報ではないでしょうか?今回の天ぽう屋情報も友人が教えてくれました。交遊なくしてはゲットできない情報と考えると、日常的に脳をビビッドに使っているとさらなる刺激に近づけるということのようです。
翌日は、また別の親しくしている友人たちと修善寺梅林に行きました。




2月の右脳訓練ー大室山山焼き延期

2020年02月13日 | 私の右脳ライフ
2月9日は大室山山焼きの予定だったのですが、前日夜の雪!のため延期になりました。我が家は海に近いので雨。大室山ふもとに広がる桜の里に到着して、想像もしていない雪景色にちょっと興奮しました。

サクラの花が咲いているのに、雪が。

確かにこれでは、焼けないでしょう。

日差しは暖かいのですが、陰になっているところに雪が残っていました。

ここ、大室山はウルトラマンに登場する怪獣ヒドラの出身地として有名です。チェックしてみたら、大体、大室山火口から生まれたことになっています。
でもここの方がそれらしいので、幼い孫たちには、ここから生まれ出たということにしたものです。

8分咲きくらいの早咲き桜も青空に映えています。

寒い時にさくらの里を訪れて、青空が望めるなら富士山がつきものです。

もちろんサクラ越しの富士山も。

山焼き延期は残念でしたが、なんとなく心弾むひと時を過ごしました。

「動物名想起のワニは正答?」→「誤答です」

2020年02月08日 | 二段階方式って?
二段階方式の脳機能検査に「動物名想起」という項目があります。
「世界中には、たくさんの動物がいますね。その中で、四つ足のけもの、(哺乳類とも言いますね=哺乳類ということばに抵抗がなくわかりやすいようだったら、言い添える)四つ足のけものならなんでもいいですから、できるだけたくさん言ってください。同じものは言わないようにしてください。時間は1分間です」と教示して、その正答数をカウントします。
2月6日の河津サクラ

二段階方式では、教示の言葉一つ一つが決まっています。それは、多数例に検査をした結果を通して一番答えやすい表現を決めていった経緯があるからです。
検査を受ける側から言うと、質問項目は耳で聞いて、要求されることを答えなくてはいけません。すんなりと耳に入ってくるということは大切な条件になりますから、難しそうな漢語ではなく、できるだけ大和言葉で表現することになります。
「今日の日付を言ってください。(年月日は使いません)」
「私が言ったとおりに言ってください(記銘や復唱ということばは使いません)」
もうオオカン桜がほころびました。

動物名想起でも、求めているのは「哺乳類」の名前なのですが、「哺乳類」ということばをあえて使わず、やさしく言い換えた「四つ足のけもの」という表現を使っているのは、上に説明した流れに沿っています。
もともと、この「動物名想起」の項目は何の能力をチェックしているのか説明しましょう。
「物の名前を列挙する」ということは、まず巨大な名詞の倉庫の前に立つところから始まります。「世界中にはたくさんの動物がいます」といわれた時点で、その名詞の倉庫の前で、植物でも食べ物でも乗り物でも人名や都市名でもなく、もちろん抽象名詞でもなく、「動物」の前に立つわけです。
そして次に「四つ足の」で、「脊椎動物なんだ」と入り口が急に狭まります。
「けもの」でさらに入り口が限定され、その入り口から入ることばの倉庫に分け入っていくのです。
玄関の河津サクラ

多くの方々の反応を見ているとなかなか興味深いものがあります。
まず身の回りの動物を上げる方が多い。「イヌ、ネコ・・・」
次に、家畜を主とした身近な動物「ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ・・・」
行き詰ったら動物園かアフリカの草原をイメージして「トラ、ライオン、ゾウ、キリン、サイ・・・(ここからは多様な動物があげられます)」
次の段階は「クマ、イノシシ、キツネ、タヌキ・・・」などのなじみはあるのですがあまり見ない動物。
「パンダ、コアラ…」などの愛玩動物っぽいもの。
まれですが、十二支を言う人もいます。
もちろん順番はこの限りではないのですが、どうも各個人が持っている固まりを紐解きながら答えているという印象が強いのです。

「動物」に分類されて記憶されている言葉の倉庫の中には、さらにさまざまな動物の分類学とはまた違うその人の個人的な小さな扉があるのだなあと、検査をしながらいつも思いました。
この検査は、「四つ足のけもの」という命題にあった、その小さな扉を開いては、その中にある言葉を挙げていき、そこにもうないとなるとまた違った扉を開けて答え続けていきます。「動物名想起」の課題は「動物の名前をどのくらい知っているか」を調べているのではなく、次々に扉を開き続ける「意欲」を反映しているものと考えたらいいのです。
この「動物名想起」の反応数が極端に少ない場合は、表情に乏しく生活が単調という特徴にもつながります。

さて、本題です。
「『四つ足のけもの』とだけ言って哺乳類といわなかったのでワニが出てしまったのでしょうか。ワニは四つ足なので正答にした方がいいでしょうか」という質問が来ました。
教示が完璧だったかどうかはさておきワニは誤答ですよ!
ワニは「けもの(哺乳類)」ではなく、「爬虫類」ですから。

「哺乳類」というより、耳に優しく聞こえるから「四つ足のけもの」という表現を取り入れた時には、その二つの単語の意味するものは同じだと思っていました。
よくよく考えると、「哺乳類」の中には、クジラやイルカなどのいわゆる海獣類が入ります。「ヒト」も哺乳類です。
つまり「四つ足のけもの」の方が耳には優しいですが、意味するところは「四つ足」と「けもの」という条件が加味されるので、より厳密ということになります。
河津町南禅寺の河津サクラ

今回、正確を期するために辞書にあたって調べてみました。ほとんどの場合、「けもの」は「けだものと同義」とまず説明されています。その説明をまとめてみると、
・「けもの」は動物に対して使う。
・毛が生えていて四足歩行する哺乳動物という意味では、「けもの」と「けだもの」は同じように使える。
・「けだもの」はまともでない人間をののしる言葉としても使うと追記されていました。なるほど。
goo辞書(小学館、三省堂などの語学辞典・専門用語集 )
1.全身に毛が生え、4足で歩く哺乳動物。けだもの。
2.人間としての情味のない人をののしり卑しんでいう語
小学館日本語新辞典
全身に毛のはえている四足の動物。広くは哺乳動物の総称。(例)クジラもけものの仲間だ / 鳥かけものか判別できない / けものの皮をなめす。
三省堂国語辞典 第7版
けもの[獣]〔=毛物〕
毛の はえている四本足の動物。哺乳類。けだもの。
集英社国語辞典 第3版
けもの【獣】
哺乳類。けだもの。毛物の意。
河津町南禅寺

「四つ足」といっただけで、「脊椎動物」につながる扉の前に立たないといけません。ところが、「四つ足」では魚類と鳥類ではないという制限しかないのでトカゲやワニやカメ(爬虫類)やカエル(両生類)でも含まれることになります。
「けもの」は原則的には「四本足の哺乳類」なのですが、広義の場合は哺乳類全般を指す場合もあります。そうすると海獣類が入ってくるので「四つ足」という制限をはっきりさせることで、求める正答の範囲が明確になります。
条件が加わるということで回答の範囲が狭まって難しくなるという心配はいりません。なぜなら回答できる時間は1分間という短時間だからです。「四つ足のけもの」は数えられないくらいたくさんいますから。

今回は、簡単な質問をいただいたような気がしましたが、よくよく考えてみると、いろいろ面白いことに気づきました。
一番大切な気付きは「四つ足のけもの」<「哺乳類」でした。
「哺乳類」といい添えることで答えやすくなる人のために言い添えることを決めたのですが、「哺乳類」ということで範囲が広がってしまうのですね。
「四つ足のけもの」と聞こえたところで理解した扉の場所を、一つ手前に戻らなければいけないような教示をしたら、いけません。
河津町の海

実は、教示を検討した時に「『けもの』といわれると大きな動物の印象が強すぎるから、イヌやネコ、ネズミ、リスなど身近なものが出にくくなるのでは」という意見があり、「哺乳類」といい添えてもいいことにしたのです。
今回の質問を受けて、課題が生まれました。「四つ足のけもの」と「哺乳類」を同時に教示してはいけないということははっきりしたのですが、結論がまだ出ていません。
1.「四つ足のけもの」とだけ言う(正答に海獣類は入らない)
耳にはスムーズに入ってくるが、設問としてはちょっと難しい。
2.「哺乳類」とだけ言う(正答に海獣類を含める)
固い言葉だが、正答範囲は広がるので回答は容易となる。

「哺乳類」といわれて「えっ?なんていった?何のこと?」と疑問に思う人がいたらいけないと思って「四つ足のけもの」を先に言うという手順が決まった経緯があります。「哺乳類」ということばがどのくらい簡単に耳に入ってくれるかが、決定要因となるのですが・・・

いろいろ書きましたが、実はどちらに決めたところで「動物名想起」の解釈には大きな違いは生まれてきません。
というのは、海獣類が出てきたり「ヒト」という反応があるのは、本当に珍しく、全体に影響を与えることにならないからです。ただ、20分に満たない二段階方式の検査手順には、教示の単語ひとつにも、検査を受ける方たちの脳機能がスムーズに反映されるように配慮されていることを知っていただきたいと思って書きました。








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