「芸術の秋」という言葉がありますが。私の8月はまさに「芸術の夏」でした。
ほんのしばらくの間、水彩画の手ほどきを受けたことがあります。
「花を描く」というテーマの教室でしたから、何種類かの花を描きました。
「かわいいなあと思いながら、よく見て、正確に描きなさい。
その通りに描く必要はありません。それは写真に任せればいいから」と教えてくださった先生の声が聞こえます。
「白が一番明るいから、上手に塗り残して立体感を出すのです」
「自然の色は混ざってるものだから、上手に色を足しましょう。にじみやぼかしは楽しいね」
展覧会に行くときは、だいたい開場と同時に入場するつもりで行きます。
会場は高島屋でした。正面玄関前で待機。
10時5分前になったら店員さんが来て挨拶と「今日のバラの花」を紹介。
10年以上も東京に住んでいたのですが、こういうセレモニーがあることは知りませんでした。
ちょっと、ワクワクしました。
思いがけないほどたくさん展示されていた「御所の花」の絵を眺めながら、水彩画の先生のことばが何度も耳に聞こえてきました。
安野さんの絵は、楽に自然に描いているようなのですがセオリーに沿っていると思いました。なかなかこのように楽に自然には描けないのです・・・
そして、やさしさを感じました。
友人と一緒でしたから、ランチをいただきました。そしておしゃべりもたくさんしました!
「せっかくだから、三井記念美術館の妖怪展にも行かない?」とどちらからともなく誘い合って、展覧会第2弾。
二人で、小さな声で新しい知識を確認しながら、妖怪たちを見て回りました。
例えば「ろくろ首なのに男の人!男のろくろ首もあるんだ!」
「百鬼夜行。『やこう』かと思ってたけど『やぎょう』だって」
もちろん、さすが三井記念美術館。
能面の展示もありました。
確かに、能の持つ幽玄の世界は、いわば妖怪たちの世界と共通するものなんですね。
そこに目を向けた学芸員の方の視点にびっくりしました。
この二つの美術展のそのちょうど真ん中あたりにあるのが「お江戸日本橋七つ立ち」の日本橋。
私は今伊豆に住んでいますが、右脳を喜ばせるには東京に行かなくてはならないとは思いません。
アンテナを立てておけば、身の回りのいろいろな楽しいことに気づくはずです。
「サザンクロスホテルで、ピアノとチェロとバイオリンのコンサートがあるんですって。行きましょう」と友人が誘ってくれました。
私でも、すごい演奏技術を持っているトリオだとわかりましたよ。
音楽を楽しんでいる感じと、観客を楽しませようとしていることが伝わってきました。
ミニコンサートの後、演奏者と一緒にケーキとお茶を楽しむおまけつき。¥1500円でした。
こうして書いていて気づきました。
友人が誘ってくれることが多いこと。そうすると展覧会や演奏会以外の楽しみが広がること。
やっぱり、友人は人生を生きるときの必要条件ですね!
それとちょっとだけお金が必要だということ(^^)