脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

脳機能テストの結果はすべて宝!

2009年05月28日 | 左脳の働き・失語症

昨日の相談事例です。
(ホヤホヤ事例に合わせて、花も昨日の散歩のときに撮ったホヤホヤ写真です!)
満開のスイカズラ200905271458000

MMSが15点。
   時間:2点
   場所:2点
   計算:0点
   想起:0点
   模写:0点

前頭葉検査は見事に不合格
   立方体の模写:不可
   動物名想起:2個
かなひろいテスト:正答はゼロ。内容把握も「ももたろうの話」

総合的にみると確かに中ボケレベルですね。
極楽鳥花200905271559000

生活実態に関しては
「本人に確認しても、ほとんど自覚がなく家族からの聞き取りとする」
とのコメントがあって、ちょっと笑ってしまいました。
その自覚のなさが中ボケの中ボケたるゆえんですからね。

同居のお嫁さんは
①②⑤⑦⑧⑪⑭⑮⑳にしっかりとマルをつけています。200905271600000 中ボケですね。
具体的な生活実態として
 ・何度も通帳をなくす。

 ・風呂の空焚きをする。

 ・ほうれん草のおひたしにクリープをかける。

 ・洗米はできるが、炊飯スイッチではなく保温スイッチ   を押してしまう。
などの訴えがあったそうです。

二段階方式を学んでいる私たちは、まさに「中ボケ!さすがに家族(特に嫁)の目は正確だなあ」と感嘆するわけですが、世の中ではこれでも、まだ「ボケてるのか?そうでもなく年のせいか?だってちゃんと話はできるもの」と悩むレベルでしょう。

生活歴の確認をしたら、5年前に可愛がっていた孫が大学進学で転出したとのことで、ごく普通の、老化が加速されたアルツハイマー型認知症(中ボケレベル)と考えて問題はないように思われます。

アブチロン三色200905271852000200905271609001_2

200905271610000_2

みなさんは、脳が老化を加速する時「時の見当識」が難しくなっていく順番があることを覚えていますか?
詳しくはAマニュアルの44ページに解説しています。

このことは、とても大切なことですから検査の時にはいつも忘れないようにしてください。

「時の見当識」を一番最初に確認しますから、その後に続く検査の大まかな成績の見通しを立てることもできるのでしたね。(Aマニュアル47ページ)

この検査を実施したH町のM保健師さんは、とても丁寧に「時の見当識」を確認しています。
客観的に採点することはもちろん大切ですが、それ以上に心がけていただきたいのは、「実力はどうなっているか」を知ろうとするテスターとしての心構えです。

年月日に関しては「5月」とだけ答え、季節はわからない状態だったので
「春夏秋冬のどれですか?」と聞き直してみると
「秋」という答えになったそうです。(ここで落ちる順が違うことになりますね)

そこで確認のために
「秋ですか?」ともう一度問い直すと
「田植えの時期だから・・・夏かな」と。
そこでさらに「夏のどのあたりでしょうか?」と確認したら答えられないために季節は0点という評価でした。

テストのやり方・評価ともに完璧です。
問題は低下順がおかしいことです!

話は変わるようですが。この方が描いたA4判用紙を見てください。Image1_2

名前に注目しましょう。
(画像にカーソルを当ててダブルクリックして大きくしてください)
姓は遠藤さんと言われます。

「遠」はどうにか書けていますが、
「藤」は似ても似つかない字になっています。
もともと、自分の名前は目をつぶってでも書けるものです。左手でも書けます。

もちろん大ボケになっても、かなり長くまで書けるものです。

この方は、カタカナ3文字の名前は書けていますし、文章も書けています。
それだけに自分の姓 が書けないということを重視しなくてはいけません。

結論として言えることは、この方には失語症があります。
だから、自分の名前が書けなかった。
だから、今の季節はわかっているのに(着衣が正常)季節が言えなかった。
こんな散歩道も200905271455000

生活上に問題が出てきていますから、失語症だけではなくて脳の老化が加速してしまったこともあります。

老化が加速するきっかけは、孫の大学進学だったかもわかりませんし、失語症の発症だったかもわかりません。
家族からの詳細な聞き取りで、かなりのことが、明らかになるでしょう。

たった20分間の検査から、このくらいのことまでわかる二段階方式ってやはり魅力的ですね!


こんなことも「きっかけ」に!

2009年05月25日 | 正常から認知症への移り変わり

ちょっと前の事例ですが、脳の老化を加速させる「きっかけ」で興味深いことを聞きましたので、今日はその話をします。

78歳の女性。いかにもテキパキとしたしっかり者という印象がありました。ただ、おしゃべりというか、状況も考えず自分の言いたいことを言い立てる傾向がかなり顕著に見られました。
クリスマスローズ(庭の花200904011736000  in april)

検査に入る前に滔々と話します。
内容も、ユニークといえばユニーク。

「私は読書と、それからテレビじゃなくてラシオを聞くのが好きなんです。それも、建設的なヤツ。例えば、ニュースとかは欠かしません。ラジオは夜中でも朝早くでもやってるからいつもいつも聞いてるのです」

(本来ならば、検査の前に世間話や雑談はしないのですよ。
「後から伺いますから」と言って中止するのが、二段階方式でのやり方です。
その人の脳の機能レベルがわからないと、言われていることをどこまで真実として理解していいかわからないので、余分の時間がかかるからです。
だからニュースに関する質問は、本来ならば脳機能テスト、30項目問診票が終わったところでのやり取りでなくてはいけません。)
ホメリア200904191341000_2

先ほどからの話題が、ちょうど小ボケレベルの人の話に似ていたので、多分しどろもどろになるだろうという予測のもとに
「最近のニュースで、一番大きなものは何でしょうか?」と尋ねてみました。

「そりゃあ、ミサイル発射です!」と即答。
私は「アレアレ、きちんと答えてくださった!」と内心びっくりしながら
「どの国のことでしょうか?」とさらに尋ねます。
小ボケになると、時事問題をテーマに話すとどこかでほころびが出てしまうのです。

「北鮮っていうんでしょ。北朝鮮」
ハナミズキ200904191348000のつぼみ

このやり取りからは、小ボケは否定されます。

「先ほどからの勝手な話ぶりはこの人の個性かな。そういう前頭葉の持ち主かもしれない」と思いながら、脳機能検査に入ります。

MMSの結果は28点。「想起」か「計算」で点を落としたと思うでしょう・・・
ところが、どちらも満点!
減点は「記銘」と「模写」でした。
A4用紙
Image「記銘」の減点は、三番目の単語に対して
「アレアレ、しゃべっとったで聞いてなかった」ということでしたから、再教示したら即正答。

「模写」はユニークな間違い方です。なかなかお目にかかるチャンスはないでしょう。
さらには「立方体の模写」は再試行で一応可能という結果でしたから再挑戦をお願いしました。
普通はここできれいに描けるものなのですが、前と全く同じに描かれます。
こういう結果からも検査の当初から抱いていた「ちょっと変わった人」という印象を理解してもらえるかと思います。

名前の大きさと場所については、マニュアルA73ページの解説の通りだという200904191346001ことがその後の聞き取りの中からはっきりしてきました。
エビネラン

MMSは合格なのですが、前頭葉テストはかなひろいテスト不合格。
動物名想起は、あれだけ多弁なのに5個のみ。しかも10秒までに言ってしまい後は見事に無言という結果でした。

つまり、やはり小ボケのレベルということになります。
30項目問診票も②④⑤⑥⑦⑧と1~10までに6個と完璧。

そこで生活歴の聞き取りに入ります。
小ボケの人は自分から話しだすことについてはよく話しますが、こちらの質問に200904191343000対する答えはなかなか要領を得ません。
クンシラン

まとめると、
31歳の時に舅と子供三人を残して夫が事故で急死。
その後、病院の付添婦として働き一家を支えてきた。
現在は三男一家と同居しているが不仲。ただこの状態は以前から継続している。
はっきりしたきっかけがなかなか説明できません。
「まだ一年もたってはいないんですよ」という再度の問いかけに

「スナックのマスターが急死してしまって、お店が閉まったことかも」とようやくそれらしきことが出てきました。
「もしかして、恋愛関係でもあったかしら」とTVドラマのような気分になっていったのですが、真相は

ナスタチューム(去年の夏から咲き続けています)200904191344000_2

「週に2~3度その店に行って、限られた予算分だけカラオケを楽しんで、セイセイして帰るのが生きがいだったのに。急に死んでしまって店は閉まっちゃうし、家から出ることがなくなった」

その「家」では、家族関係はむずかしく会話も何もない状態。TVが壊れたら買い換えるゆとりがない(ためにラジオを聞いている)程経済的に困窮している。その生活の中でもカラオケだけは続けるほど楽しみだった。

カラオケが生きる力を生んでいたんですね。

スナックが閉店になって、ボケ始めることもあるという話でした。


岩井さん、おめでとうございます

2009年05月20日 | かくしゃくヒント

長野県小布施町の岩井さんからお葉書をいただきました。
見てください!

Image

2月の脳のリフレッシュ教室の交流会の時に、小布施に伺ったときに、岩井さんが言われたのです。
「5月に、桜井甘精堂のギャラリーで個展をやります」
「80歳を記念して、ということだけど」

そのとたん「行きたい!お知らせください」とお願いしました。覚えておいてくださったのですね。
でも、残念ながら予定が入っていて伺えないのです。
本当に残念!

最初にこのはがきを手に取ったときに、一瞬
「なぜ、この方からのお知らせがあるのかしら???」と思いましたよ。

だって、あまりにも玄人はだしですもの。もちろんすぐに「あの岩井さん!」ってわかりましたけど。
そしていろいろな思い出がわきあがってきました。

山王島は、小布施町で一番に「脳のリフレッシュ教室」を立ち上げたところです。
岩井さんはその時の会長さん。リンゴ農家を手広くなさって、議員さんも務められ、長野オリンピックに際しての道路建設の山王島地区用地買収を完璧になさった方だと後から聞きました。
200905102019000_2

山王島の方たちも、もしかしたら小布施町の在宅介護支援センターのスタッフのみなさんも、
「一体、何が起きることか?」と思われていたみたいです。 
まだまだ木の香が漂うような素晴らしい山王島公会堂を舞台に、教室が始まりました。初回ということで、広間では楽しい右脳刺激が繰り広げられ、一方では脳機能検査と個別生活指導が実施されます。

私は生活指導をしていましたから、これは後で聞いた話です。

生活指導の際には、心配事やトラブルを抱えて、それに負けてしまって脳の元気をなくしてしまっている方々には、そのことをそのままに説明します。
次に、その心配事やトラブルが何なのかを、まず聞かせてもらわなくては、何もできません。
聞かせてもらったところで、そのことを無くしてあげることはできないのですが 、「それに負けてしまわないように、この教室があるのです。続けて参加しましょうね」と励ますことができるのです。

口に出すということは、整理がつき納得もできるでしょう。カタルシス効果もあるかもわかりませんね。
そのような指導を受けた方が、広間に帰って岩井会長さんに手をついて「ありがとうございました」とお礼を言われたそうです。
私はそれを聞いて、こみあげてくるものがありました。
200905102021000_2

教室もたのしいカリキュラムで進みましたが、最後の茶話会がみなさんのお楽しみタイム。当番さんが一人一人にお茶をついで回ります。

テーブルには、お漬物や煮物。秋には栗きんとん。
在介の用意したお菓子よりも実際おいしそうなものがたくさん並ぶのです。
私は岩井会長にちょっとお尋ねしました。
「負担に感じる方はいないでしょうか?」
「どうせ家にあるもんだろう。みんなが喜んでくれれば、本人もうれしいさ」

当番さんにもききました。
「この次に何を作ろうかと思って、TVや新聞にも目を通してます。だってみんなをびっくりさせたいもの!それにほめてもらったり、教えてあげたり、楽しいです」こう教えてくれたのはK島さんでしたね。
月の交流会で山王島の出し物


P1000063_2 

エイジングライフ研究所では、モデル地区でボケ予防教室を立ち上げる時には、地域の人間関係が密なところのほうがうまくいくということを強調しますが、その時、この山王島の雰囲気がいつも思い起こされます。

長く続いているところはみんな、温かい人間関係のあるところです。たくさん思い浮かんできました・・・
ちょっと恥ずかしそうな岩井さん。参加することに意義があります。
P1000064_2 

さて、教室の最終回。
岩井さんは、参加者全員さらに在介のスタッフ、修了式に見えた助役さん、私たちに至るまで素敵な額入りの水墨画を記念品としてプレゼントしてくださいました。総数は60枚を超えていたのではないでしょうか。

私はまた馬鹿な質問をしました。
「コピーされたんですか?」
「和紙はね、コピーできないんだ。全部手描き」
岩井さんありがとうございました。7年か8年くらいも前の話でした。

 

バラをバラバラとご紹介

2009年05月19日 | 私の右脳ライフ

今日のブログは付録です。私の住んでいる伊豆高原は、今バラが咲き誇っています。我が家も少々。
ピンクのバラが大好きですから、最初はピンクばかり植えました。最近では、一重とか小さなものとか香りがあるものなどに興味が移っています(ちょっと、ツウっぽい発言でしょ?)
写真はいつものように携帯で写したものですから、不出来です。
悪しからず、ごめんなさい。
編集画面と表示画面のずれが大きくて、説明文と写真がどうしてもなかよくなりません。バラバラですがよろしく!

1枚目:派手派手な聖火。今年の一番花はなんと直径20センチくらいでした。Photo

2枚目:去年植えたばかりの可愛いアンジェラには、たくさん花がつきます。Photo_2

3・4枚目:ミセスウォークリーフィッシャーとつぼみも。ほんとの花色は黄色ではなくてベージュです。一重のバラも素敵です。Photo_9Photo_10

5枚目:最初に植えたピンクのバラ。名前はわかりません。剪定が下手で背が高くなってしまって2M以上もあります。Photo_11

6枚目:アプリコット色のぺネロぺ。房咲きで 花数は数百もあります。とても丈夫で我が家向き。この形で咲くバラは最近のはやりだそうです。Photo_17ぺネロぺの向こうにちらっと見える濃いピンクのバラの名前はピンクパンサーといいます。
バラの名前もいろいろおもしろいですね。まさに「右脳の印象と左脳の知識を前頭葉が連携させている』といった感があります。

今日は河津町のバガテル公園にバラを見に行きました。
付録のフロクとして、心ひかれたブルーローズ(といっても、薄い紫色ですが)をご紹介します。ぺネロぺ以降の4枚です。

色がきれいに出ていません。
ピンクではなくてもう少し青味かかった紫なのですが・・・
去年までは、このブルー系のバラには、まったく心ひかれないどころか、どちらかいうと好みでないと、通り過ぎていたのが不思議なようです。

この件に関しては認知における前頭葉の関係という、結構興味深い内容が関与しているみたいですよ。またいつか説明しましょう。

上から順に名前を紹介しておきます。

ダイアモンドグレー

ニューウエーブ

ブルーバユー

ペーパームーン

ほんとに、バラバラの説明でごめんなさい。


Photo_18 Photo_19 Photo_20 Photo_21


認知症予防活動の変遷-O田保健師さんの実践

2009年05月14日 | 各地の認知症予防活動

久しぶりにN県A市のO田保健師さんとお話をしました。
O田さんは、もう10年も前、日本でほんとに初めて地域主体のボケ予防活動を実践した保健師さんです。旧町の保健師さん全体の活動ですよ、もちろん!
写真取り込み復活。山中湖からの富士山(4月)200904270648000_2

町はみごとに、二段階方式を導入した実践してくれました。

まず一人暮らしの高齢者に対する給食サービスが行われていましたから、そこで脳機能検査と生活実態調査を行いました。その二つが一致する実感がスタートだったと思います。200904270919000_2

次に、脳卒中後遺症の方たちのためのリハビリ教室でも実施。
あの簡単なMMSで、後遺症を理解できることもすぐに納得できました。

町での実践はすべて個別検査(当然生活実態と生活歴を聞き、生活指導は行われることになります)で、集団かなひろいテストすら使ったことがないというほど徹底していました。

そして地域に出かけて行って「ボケ予防教室」を各地区に立ち上げていきました。
半年行政がかかわった後は自主活動で継続して行ってもらうという、今エイジングライフ研究所がみなさんに指導している地域活動の原点はここから始まっています。

モデル地区選定の条件として
①正常高齢者中心で、かくしゃく高齢者を取り込み、小ボケは1/4~1/3にとどめる。

②中ボケは外す。同一カリキュラムでは無理があるし、自主活動が困難になるため。(Oさんはのちに中ボケ前半の高齢者を対象にした「遊び塾」を立ち上げました。中ボケ後半は介護保険適応)

③地域推進役がいるところから。その時、名刺に惑わされて小ボケを見落とさないように注意。
民生委員は女性のほうが関心が高く機動性に富む。

④地域での人間関係が密なところから始める。
山中湖花の都公園200904261338000_2 2009042612550001

自主活動につなげるための工夫

①自主活動につなげる最大の要因は、開始時にかかわりが期間限定であることの宣言をすること。

②脳機能検査は必須だが、教室は楽しく右脳刺激が中心だと納得してもらう。

③他グループとの交流を計る。

④推進役の負担が大きくならないように配慮する。

⑤保健師の手伝いは継続するとを伝え、徐々に減じていく。
200904261325001_2
どうですか?
世の中は今、O田さんの実践したように”ようやく”動き始めてきたでしょう。

当時「ボケ予防」という言葉はありませんでしたが、O田保健師さんはじめ旧町の保健師皆さんの共通理解として、「ボケは正常から始まり小ボケ、そして中ボケと移行する。生活実態とリンクしている。早いほど、回復が目覚ましい。予防は第一次予防として正常者に対して行う方が効率的」と認識されていたと思います。

その後、すこやかチェックという早期発見のシステムも構築されました。200904261258000

O田さんにいただいたメールです。
「しみじみ10年前とは介護予防の考えが変わってきたなと実感しています。

A市には団塊の世代の方が退職し、大勢移住してきています。
大きな会社や省庁のOBの方々ともご一緒させていただいてなかなか新鮮です。(介護予防の太極拳教室をやっていますので)
高齢者と呼ぶには申し訳ないくらい皆様元気です。
旧T町の地区で教室やっていたときとは全く違う感覚なので、正しい情報であればすんなり受け入れてもらえます。

今の高齢者はいかに元気に生きるかが課題で、情報に敏感です。『いいことがあればぜひ教えて』と積極的ですので、指導はやりやすくなっています」

O田さんとの話です。                 本栖湖芝桜公園200904271219000_2
「認知症予防は絶対早くからです。予防にお金を使うのと、介護にお金を使うのとどちらがいいかはわかりきってます。国も、世の中も、大体私たちが考えたようになってきましたね」

私はその言葉を聞きながら、胸を熱くしていました。
もともとO田保健師さんは、控えめな方で、素晴らしい実践を前に「特別のことをしたわけではありません・・・」と謙虚に語ることが常で、私から「これだけのデータがあって(なにしろ脳機能検査が全数実施でしたから)、もっと強調してもいいんじゃない」などとハッパをかけられっぱなしでした。

今回も、いつものように控えめに言われたのですが、内容がすばらしい!
10年の実践が、これだけの発言につながったのかと思うと、ただ感動でした。
O田さん。ありがとうございました。



画像入力復活&みはらしファーム佐野さんだより

2009年05月07日 | かくしゃくヒント

前のブログにちらっと書きましたが、画像が取り込めなくなってしまって、文章ばかりでは読みにくいのではないかとブログの更新がストップしていました。
大阪市3月♪小糠雨降る御堂筋♪
P1000027何が起きたのかわからないので、誰に何を尋ねたらいいのかもわからず、困り果てていました。
私の使っている写真は、携帯で撮って、USBケーブルでパソコンにつないで取り込んで使っていたのですが、ケーブルでつないでも、パソコンが認識してくれません。
まず、パソコンかなあと重い腰を上げて、パソコンメーカーの電話相談を頼りました。1時間以上も親切にチェックしてくださったのですが・・・
たまたま画像処理ソフトをPicasaに替えたところだったので、それをアンインストールしてまたインストールし直してチェックしましたが駄目!

今日は携帯電話会社に相談してみました。一つずつ確認していくと「設定」のところでなぜか(変えた記憶がまったくないのですが)「通信モード」が「microSDモード」になっていました。これでは読めないはずです。
御堂筋のディオール店P1000028
そこからもいろいろと面倒なことがたくさん続きましたが、どうにか復活できそうです。

たったこれだけのことでも、結構なエネルギーがいることを実感しました。
できないことが増えていく中で、どのくらい、めげないで 前向きに生きていけるかどうか。
年をとりながら生きていくことの大変さをちょっぴり感じた私のゴールデンウイークでした。

でも、楽しい話も飛び込んできました。
「右脳・全開 伊那市みはらしファームの佐野さん」として去年2月にご紹介した佐野さんから、久~しぶりのお電話が!
「5月5日いくつになってもこどもの日」と銘打って、昔遊びを中心に老若男女でフィーバーされたそうです。メンコ・ビーダマ・まりつき・ゴムとび・お手玉・おはじき。もちろん紙飛行機飛ばしもされたそうです。
                                  道頓堀のグリコマンP1000029

信濃毎日新聞の取材があったとおっしゃっていました。
「子どもだけでなく高齢者にも目を向けていることが分かってもらえるといいですね」というと
「ケーブルテレビで1年間、毎週1回ずつ、竹・紙・木・トイレットペーパーの芯何でも使っていろいろチャレンジの番組を持ちました。これにも関心があったようです」

木曽町へいらっしゃったように伺いましたが、こういう方はなかなか貴重です。地域にいらっしゃるこのような方々を発掘して、その力をボケ予防活動に注いてもらうのです。
遊びがテーマなら、ごく自然に子どもたちと高齢者が触れ合えるし地域づくりとしても効果的です。

高齢者のみなさんは、どういうものに関心を持つのか。どういう働きかけが効果的か。何を楽しそうにするのか。勝負なのかみんなとのやり取りなのか・・・観察しなくてはいけないことがたくさんありますね。
保健師さんのノウハウとして知っておいて損はありません。そのノウハウをボランティアさんたちとも共有する。そのことはボランティアさんたちの楽しい老後にもつながるでしょう。
住友銀行(発祥は大阪でした)P1000026
「10月10日はダブルスコアでこどもの日」だそうですよ。秋には平成アレンジ版でまた楽しい一日になる予定とか。
右脳で楽しめる人は、いくつになっても人生も楽しめますね。

老境に入って、なお右脳全開で楽しめるには、幼い時の遊びの体験が必須条件になることを、教育関係の方々にも伝えなくてはと思っています。

みなさんのGWは、右脳の活躍具合はいかがでしたか?


ブログ村

http://health.blogmura.com/bokeboshi/ranking_out.html