脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

私の前頭葉機能低下

2009年06月29日 | 前頭葉の働き

昨日6月28日に浜松市アクトシティ研修交流センターでの実務研修会が終了しました。
いま、静岡県牧之原市静波海岸のホテルで一泊しています。今回の研修会で前頭葉機能低下を実感しましたので報告しておきます。

ブログでお知らせしているように、白内障手術を6月4日から右眼・左眼と続けて受けました。見え方も以前とは根本的に変わっていますし、一応安静状態をそろそろ1か月続けています。(検査通院を含めると2カ月にはなってるでしょう)

安静状態といっても、家事や花の世話をこなし、時には友人を招いたり。外出したりしていたにもかかわらず、やっぱり前頭葉機能は低下していました!

①最近の実務研修会は、終了後にブログで参加者の紹介を欠かさずにしていたのに、今回はその写真を撮ることも、皆さんの意見をまとめておくこともすっかり忘れていました。

②今、「忘れていました」と書きましたが、これは不正確でした。「忘れた」のではなく「注意を分配することができなかった」というほうが正確です。

研修を始めてすぐ、びっくりしました。
会場の皆さんのほうを見ると「なんだか見えない・・・」
全く見えないというのではなく、まとまらないというか整理ができないというか、そういう風な見え方を今まで経験したことがないというか、とにかくこれは困ったことになったと思いました。

手元は見えないことは分かっていましたから、名簿や日程表は拡大コピーして準備万端整えていたつもりでしたが、それでもマニュアルに目を向けたりすることはあります。
そうするとまたまた、「困った見えない」
手元用の老眼鏡も用意していましたが、使うタイミングが分からない!

こういう不測の事態に私の前頭葉はびっくりしたみたいです。
この状況を乗り切ることに全力をそそいた、に違いありません。その結果、注意分配力という前頭葉の中核的な機能が発揮できなかったと考えられます。

  今回の実務研修会に参加された皆さん
  感想をお知らせください。
  メール:ageinglife@coffee.ocn.ne.jp
  ファックス:0557-54-2650
  もしOKなら写真もね。写メールの大きさで十分ですから。
  同じ所からの参加者の方はご一緒でいいのです。 

③修了証のお名前が間違っていました。
これは見えにくいのですから誤りがあって当然です。前頭葉はそれを考慮して、何倍もチェックをかけるようにしなくてはいけないはずです。
研修会当日だけでなく、前頭葉はちょっと元気をなくしていたとしか思えません。

もちろんテスト結果に反映されるほどの低下ではありませんが(私らしく、生き生きと生活していない期間が短すぎる)機能が万全ではなかったことは確実です。

生活ぶりが脳機能に反映し、脳機能がまた生活ぶりに大きく影響する。

身体機能と脳機能は密接に関連していますよね。
年をとるということは、前頭葉の加齢による正常な老化だけでなく、身体能力にも種々の能力低下が起きることです。
今回の私のように視力の問題、聴力低下、腰・膝痛、肉体的な病気。
そして別離、心配事・・・

心身ともに元気に生き続けるということは、押し寄せる様々なできごとにたいして、それを受け入れつつどのように「私らしく」生きればいいのか。
今から少しは考えておいてもよさそうですね。


知って対応する。白内障も小ボケも。

2009年06月24日 | 前頭葉の働き

白内障手術体験記は終了と言いましたが、術後検診に行って面白いことに気づきましたからまとめてみます。

散歩道のアジサイいろいろ
P1000028 術後の回復は順調でした。

が、なんとない違和感やコロコロ感があります。
ちょうど、ハードコンタクトレンズを入れていて、痛くはないのですが外すとホッとするというような感じです。
(コンタクトレンズを入れたことのない方、役立たずの例でごめんなさい)

自分では気付かない充血を、夫が気にしてくれて
「今日はきのうより薄い」とか、「ウーン、ちょっと赤いかなあ」とかいってくれると、逆に気になる・・・

P1000024 今日の診察で、H江先生が説明してくださったことがとてもよく理解できました。

「白内障の手術はとても洗練されていて、時間も短くて済むし、安全性も高いけど、2ミリといってもメスを入れるわけだし、水晶体は取り出してしまうし、さらには人工レンズを入れてるんだから、何か感じる方が当たり前だよね」

P1000029

「2ミリ切開した後に、ポツンとレーザーを当てて、まあ言えばやけどみたいにさせて傷口を止めてるから、いくら小さくても何か感じるかもわかりません」

「目をいじってるから、少々の充血も当たり前。高槻さんのは充血のうちに入りません」

「術後眼内炎のことはいつも注意しておかないといけないけど、そのための目薬ですからね」

「こうして定期的に、視力や眼底をチェックしていけば大丈夫ですよ」

P1000025とても納得!この違和感を当たり前と思えばいいんです。

良くない兆候を、見逃さずに気付くことは大切なことです。またそのことは脳機能からいってもレベルの高い作業に決まっています。

でもそれで、異常を感じては心配の種を拾ってクヨクヨしてしまえば、自然回復力も発揮できなくなってしまいそうです。

P1000027

病気のことも治療法も見通しも何も知らない状態のままで、お医者様にお任せして
「きっといいようにやってくださるからお任せします」という生き方は、どう考えても過去の遺物でしょう。

私たちのように戦後教育を受けた世代は、何が起きているのかをよく見極めて、情報を整理して、そして立ち向かっていく方が自然な気がします。

そこでボケの話にひとっ飛び。

散歩道の花ースモークツリー・キンシバイP1000022

検診の帰りに、近所のお肉屋さんで肉を買いました。

お肉その他と、修善寺産の特製醤油と、おなかがすいていたので車で食べようと焼き立てパンを買いました。

買い物かごを置いたときに、かごの左側に財布を置きました。そのシーンを間違いなく目で見ています。

買い物を袋に入れた時に
「パンは暖かいので肉と一緒はまずいし、なにしろすぐ食べるんだし、お醤油は重たいので別に持とう」と思ったのもはっきり認識しています。

車に戻る私の右手には、買い物のビニール袋とパンが、そして左手にはお醤油が握られていて、つまりいっぱいになっていました。P1000026

もうわかりましたね。財布を忘れてしまったのです。

電話が飛び交いました
店員さん→(財布の中の診察券)→病院→自宅→私の携帯電話。

さっそく店に戻って、お礼を言って無事財布を手にして帰宅しました。P1000030

自分ながらおかしくて、車中で笑いながら考えたことです。
「普通の人なら、これってボケはじめかしら?ととても心配する事件だろうな。私も年をとったなあと思うだけの人っていないかもしれない。
『物忘れ、反省と工夫が利けば年のせい』なんだもの、フフフ・・・仕方な~いなんてみんなは思わないだろう。」

P1000023 そこで思ったのです。
私は物忘れのことをよく知ってるからむやみに恐れない。
でも、白内障手術のことは知らないから、小さなことも気になる。

まず知ることから、正しい対処法もボケ予防も生まれるんですね。


白内障手術体験記ーいちおう終了

2009年06月17日 | 白内障手術体験記

P1000012  6月4日に右目、11日に左目の白内障の手術をしましたが、手術当日から服用する抗生剤も、昨日6月16日に無事飲み終わりました。
今日で、術後1週間さすステロイド目薬も終わります。

ただし、クラビット(一日5回)とブロナック(一日2回)はまだまだ当分の間、さし続けるらしいです。
何しろ傷口が閉じるのには1年間かかるそうですから。

この写真、ちょっとボケ気味ですが採用にしました。
多分普通の白内障の人はこのように見えるのではないかと思うのです。
①まぶしい

②ベールがかかっているようではっきりしない。
ただし、普通の白内障だとよく見つめるとピントはあっているものらしいです。
私のような核白内障だと、近視が進むわけですから、見つめてもはっきりは見えません。

術前の視力検査でランドルフ環が三つくらい重なって見えましたが、これは近眼乱視のせいか白内障のせいか、よくわかりません。

おかげさまで、術後の経過もよく生活も普通に戻りましたので、体験記はひとまずおしまいにしたいと思います。
(久しぶりに草取りをしたら、ブヨにかまれたり、虫に刺されたり。普通の生活ってこんなものでしょ?)P1000014_2

このブログは、個人的な備忘録に加えて、今後白内障の手術をされる方のためにも私の体験記を書いておくという目的で始めました。

思いがけず、ブログを読んでくださった皆さんからお見舞いやら励ましやら頂いて、感激しています。

本当にありがとうございました。


白内障手術体験記ー左目術後六日目

2009年06月16日 | 白内障手術体験記

今日は6月16日。
昨日、左目の術後検診に行ってきました。(四日目)
今庭に出て撮ってきた写真
P1000007 H江先生の説明です。
「とても順調です。目もきれいだし心配はありません」

「乱視があるので、特に左は乱視が強いので、落ち着いたらメガネを作りましょう。だいたい二カ月もすると安定してきますから、八月末までにはできますね」P1000013

続けて説明してくださいます。

「乱視というのは、目の形がいびつなんです。
もちろん手術の時に、少しでも良くなるようにメスは入れるのですが、治っていく過程で元の形になってしまうというか、なかなか乱視をよくすることは難しいですね。

でも、今日は乱視がきれいに矯正できていましたから、八月をお楽しみに」

P1000009ハナアロエ

診察前の検査の時、近視や乱視の度数測定の器械の次に受ける検査(前回お尋ねするのを遠慮していた検査)の内容を尋ねました。

「角膜の細胞数を調べる大切な検査です」

知りたいことを確認できただけでも気分がいいですね!
その後の視力検査では、左目の矯正視力がとてもよく出ていました。

という訳でなんとなくラッキー!という気分で診察を受けていたのです。P1000016

「次回の診察は24日でいいですよ」

なんだか、もう良くなってしまったような気持ちになりました。
まだ一週間も経ってないんですけどね。

日常生活上の困った点
①視力に左右差があるため、なんとなく見えにくい

②近いところが見えない(ことに慣れていない)

③携帯で写真を撮るときに、ボケてるかどうかわからない・・・

④お風呂は日曜日から解禁ですが、洗顔・洗髪はまだもう二日禁止です。
右目の時は、当たり前と思って我慢できたのですが、二度目ともなると「早く洗いたい」と気持ちが焦ります。
でも、洗っていません。右目の時は顔を拭くのも慎重に拭いていましたが、今は結構大胆に顔や紙を拭いています。

P1000010 ハナアロエを撮っていたら、隣のミントに。なんという蝶でしょうか?

昨日は病院から帰って、気分良く庭の草取りに励みました。

約二週間、安静にしてきましたが、安静にするのはなかなか大変なことだと実感しました。

生活を組み立てるのは前頭葉ということも実感しました。

そういえば、小ボケになると、信じられないくらい「安静」にし続けるんですよ。


白内障手術体験記ー左目術後四日目

2009年06月14日 | 白内障手術体験記

私は、夫からいつも言われるのですが
「心身ともに健康だよね。」「基本的に機嫌がいい。」「いつも、食欲がある。」

ところが、今朝起きてから、なんとはない気分の悪さがありました。(食欲はありました)
私の推理だと、多分左目の視力が今日はちょっと下がってるのではないかと思います。
そうすると、ただでも差があるのに、その差が大きくなるので気分の悪さにつながってる。のではないかと思ったのです。
今は昼過ぎです。
慣れてくるのでしょうか。だんだん調子は良くなりましたが。

P1000002 昼間かけていなくてはいけないゴーグルです。
術後三日間は家の中でも終日かけるように指示されています。

三日を過ぎると、外出するときだけ、かけなくてはいけないようになります。

私のように一週間違いで左右の目を手術した場合は、合計三週間必要ということになります。P1000001

ちょっと色が付いているので家の中では鬱陶しい・・・
勝手に拡大解釈して、PCの前とか食卓とか、テレビを見ている時など、ただ座っている時には、昨日の時点でよく外していました。

今回、二度にわたって手術を受けて思ったことがあります。

まるで子育てみたい。

最初の子に対しては、何につけても過敏になって、何でもが心配の種になりました。
お乳の飲み方、おむつ替え、寝せ方、洋服、体調、はては指の形まで!
ところが二人目ともなると、「気にすまい」というのではなく「気にならない」
そして、楽に順調に育ってくれるのです。

ちょうどそんな印象を持っています。

P1000003 これが¥210の老眼鏡です。

値段のせいなのか、単に私の目にあっていないのかわかりませんが、使いにくいです。
慣れていないだけかもわかりません。

最初は「新聞が読める!」と感動したくせに、人って勝手なものですね。

P1000006_2 

これが寝るときにかける病院支給の金属製の眼帯です。

小さな穴があいているので、一応見えることは見えるのですが、文字通り壁穴から覗く感じで、昼間はとても使えません。

本来はこれを「術後三日間は終日、その後就寝中と外出時には二週間着用のこと」なのですが、これで買い物にでも行ったらびっくりされますよね。P1000004_2

今寝るときはこの状態。

子どもが見たら
「仮面ライダー!」と喜ぶかもわかりませんが、寝ているからいいものの、ちょっと恥かしいありさまです。

夜も、格別問題はありませんが、2時間くらいでちょっと目が覚めます。もちろんその後すぐにまた寝るのですが、なんとなく気にしているのかもわかりません。


閑話休題ーモリアオガエル

2009年06月13日 | 私の右脳ライフ

友人のT口さんからのお知らせです。

今日の写真は全部Mr.T口の力作です。
Img_0580
「ハスの鉢に、 モリアオガエルが産卵したの。
しかも、絶対に水の中に落ちるところに上手に産んでるのよ。

前の日には気づかなかったから、昨夜一晩のうちに産卵したみたいなの。」


Img_0577

Img_0594 Img_0581

T口さんは、趣味でハスを育てています。
去年もきれいに咲いた時を見計らって遊びに行かせていただきました。

去年、大きなバケツ(?)の周りにスダレが巻きつけてあるのは、T口さんの美的センスの表れだと思って感心したのです。

そうしたら、実用も兼ねているのですって。

水がたまっていると、蚊が卵を産みますね。そのボウフラ退治のためにメダカを鉢の中で飼うのですが、そのメダカが猫や鳥の餌食になってしまう・・・
そこで猫よけ、鳥よけのために、風雅なスダレ巻きになっているのです。

鳥は縁にとまった状態でないとメダカを襲わないそうです。そしてこの高さがあるとくちばしが水に届かない!
やっぱり、鳥より人間のほうが前頭葉の分おりこうですね。

そのスダレの中側に、モリアオガエルが産卵したのです。

モリアオガエルは、池の上に張り出している木の枝に産卵して、卵が成熟すると池に落ちてオタマジャクシになって、それからカエルになるのですよね。
この場所なら、卵が落ちた時に水の中に入る確率は非常に高いでしょ?

地面に落ちるのはたったこのくらい→です。どうしてこんなにくどくどと説明するかというと理由があります

050612_002_2

実は4年前にも、同じようにモリアオガエルが産卵したことがあったそうです。

その時は、定石通り木の枝に卵をうみつけたのですが、残念ながらその下は池ではない。

ハスの鉢があることはあるのですが、何しろ小さいために卵の多くは地面に落ちてしまったという事件があったのです。

050621_013

モリアオガエルは偉いです!

今年は4年前のような、そんな失敗はないでしょう。

4年前は6月12日に産卵。

今年は6月11日に産卵。



まったく自然界ってどうなってるのでしょうか!?

T口さん、感動ニュースと写真をどうもありがとうございました。

白内障手術体験記ー左目術後二日目

2009年06月12日 | 白内障手術体験記

6月12日。左目手術翌日の検診です。
何も見えない眼帯をとっていただきました。

裸眼視力は0.3か0.4といったところでした。左目のほうが乱視が強いので、こんなものかと思っていたのですが、H江先生は「乱視の矯正をしてもうまく視力が出ないので、もう少し時間が経ったらもっとよく見えるようになりますよ」とおっしゃいました。
た・の・し・みです。

今日午後、庭で撮った花たち
P10000801 グラナダ

帰りに100円ショップで老眼鏡を買いました。
¥210でした。

新聞を読むと、読めるのです!
どうしても読めなくて、昨日は点眼鏡を使っていたのがうそのよう。

点眼鏡を使うと読めるのですが、動かし方にコツがあって上手に動かさないと酔ってきます。
老眼鏡にも少しその傾向はありますが、こちらの方が使い勝手はずっといいです。

でも、慣れないことにはやはりいろいろと面白い事件が起きてきます。

ブルーハイビスカスP10000751_2

シーン①
テレビをつけたまま、老眼鏡をかけて新聞を読んでいる。

テレビの音声に興味をそそられてテレビに目をやる。

何も見えなくてびっくり!メガネをかけているのに!

老眼鏡だから遠くは見えないんですけどね。

P10000781 シーン②
目薬はクラビットは一日5回
リノロサールも一日5回
ブロナックは一日2回点眼しなくてはいけません。
両眼同じになったのでは楽になったのですが、それでも消毒して「さあ目薬」とちょっとは意気込んでいる。

その時、一番最初についメガネをはずす動作が入ってしまうのです。
考えてみれば、20年くらいメガネをかけていたわけですから、見える=メガネ着用という回路が私の脳の中にできている方が当たり前。
とは思うのですが、繰り返すと一人で笑ってしまいます。P10000791

シーン③
携帯から画像を取り込むのに、もう少し簡便な方法があるはずと、相談センターに電話をしている。

「携帯の機種名を教えてください」
「ハイ」と答えて携帯を見るのに見えない!見つめても見えない!

「申し訳ありません。ちょっとお待ちください」
あわてて¥210の老眼鏡を取りに走ります。

全く「不思議の国」に迷い込んだみたいです。
遠くは見えない(メガネで見る)。近くは見える世界から
遠くは見える。近くは見えない(メガネで見る)世界に移り住んだのです。
H江先生からも、看護師さんからも説明は受けていて、良く理解はしているのですが、脳が慣れていないという感じがします。
それで面白い失敗が繰り返されるという訳です。

P10000761

今日の術後説明会で看護師さんが
「脳が慣れるようによく目を使ってください。疲れないように気をつけて使うほどいいんですよ」と言われました。

まったく同感です!
(だから右目の手術翌日には、脳を慣らすために映画に行きました)

でも、私なんかは「見る」前の体制つくりにも、脳に慣れてもらわなくてはいけないと実感しています。

いま私の脳に注文を付けましたが、考えて見れば、先週右目の手術をした時には、手術翌日に見にくいために頑張って、手術当日の6月4日分と5日分のブログを書きました。
今日は「書くのが当たり前」。自然に書き始めていました。
画面も、あんなに見にくかったことがうそのように普通に読みながら書いています。
もちろんH江先生の手術のおかげですが、それにこたえた私の目もすごい。
やはりそれ以上に、脳ってすごいと感謝の気持ちでいっぱいです。


白内障手術体験記ー左目版

2009年06月11日 | 白内障手術体験記

6月11日。今日は左目の手術です。
今日はいろいろと得難い経験がありました。

200906101802000 一番目の執刀ということでしたから遅刻しないように、家を6:45に出発し、病院到着は7:40でした。
8:30前には術後回復室へ案内され、術衣に着替えて、目薬の点眼が始まります。3種類くらいあったようです。

前回は、術後回復室ではメガネをかけない状態になるので、ほんとに自分の周りにしか関心がいきません。
部屋の真ん中のテーブルの上に目薬があることはわかるのですが、どんな目薬?というふうに関心が深まらないのです。

隣の人の表情はわかりませんから、会話も目を合わせることもしませんでした。

今日は違います。
右目の視力がちゃんとあるので、いろいろなことに関心がぐっと深まります。

二番目の手術が予定されているサイトーさん。
私の横の椅子に座られました。
たまたま、一階で名前を呼ばれた時から間違われて「アノー、サイトーです」「イエ、タカツキです」というやりとりがあった後、一緒にエレベーターで二階にやってきたので、顔なじみみたいな気持になっていました。

エレベーターに乗っている時から
「私はおなかはいっぱい切りまくっているけど、目は初めてなので怖くて…」と言われていましたから、ゆっくり椅子に座ったところを見計らって
「手術中、何が見えるか心配なんでしょ?」と声をかけました。
「そうなんです。昔やった人からメスが見えるって聞きました。怖くて二度といやだって」
「ほんとに怖くないんです。私は先週やったばかりですよ。何が見えるかというとすごく明るい光。それにちょっと黒いところが私には見えました。そこをみていればいいんです。その他にはちらっと光るものが一瞬見えたくらいでしょうか」
「右目で見えるでしょ?(サイトーさんも左目の手術です)」
「一番最初に、手術する方の目の所に穴が開いた布を顔にかけられますから」
「ああ、そうですか。だから手術の方の目で光だけ見るんですね」
「第一、5分か10分ですから。怖くない怖くない!」

などと励ましているうちに手術準備室へ。
200906101806000
ここでも術後回復室と同じようなことを感じました。
前回の手術の時には、平常心というかむしろ興味津津で漏らさず起きることを感じて覚えておくつもりだったのに、今日もう一度体験してみると、
「アレッ、ここはこういうふうにされたかしら?」と記憶に入っていないことがありました。
忘れているのではなく、認知されていない。という感じです。
なぜ認知度が低下したのか?
  良く見えないので刺激量そのものが少ない。
  初めての手術で緊張状態だった。
  もしかしたら、軽い安定剤のようなものが処方されていた。

色々考えられますが、私の前頭葉は来るべき手術の方に関心がいっていたのかもわかりません。
自覚はしていなかったけど、手術への緊張感や怖さなどを克服するように、前頭葉は一生懸命対処していたのかもわかりません

手術室でも同様で、前回とは違う空間みたいでした。
看護師さんが3~4人いらしたでしょうか。前回はそんなにたくさんとは気が付きませんでした。
直前に私を覗き込むようにして、目薬をさしてくださった看護師さんの目がきれいだったこと。(前回は看護婦さんの目を見た記憶がないのです)
目をあける閉じるの指示も「前回もあったかしら?」
シールを貼られる時に、今回ははっきり見えましたが、前回は何も見ていません。(見た記憶がないのです)

手術前に、H江先生とブログの話などして、緊張感の中にもほっとした気分でスタートしました。

手術に関しては、前回と違うなあと感じた体験はありませんでした。
「器械の音が、こんなに大きく聞こえたかなあ」などと思っていました。
それから、昨日高校の同窓会報がきて、校歌誕生のいきさつが掲載されていたためだと思うのですが、頭の中では「戸畑高校校歌」が流れていました。

見つめる光の形状は左右で、多少違うようです。

200906111323000 そして、今回も10分足らずで終了。
最後につけていただく軟膏の量が少ないような気がしましたが。比較できたのですから、前回の軟膏の量をちゃんと認識していたということですね。

手術室から術後回復室へ戻ったところです。着替えの前に鏡の前でパチリ。
右目が見えるので、今日の眼帯はドーム状ではなく、ガーゼで覆われていますから、どのくらい見えるようになったかは明日のお楽しみ。

認知度が高いというか刺激をたくさん受け取ったというか、なんだか今回の方が興奮したような気がするのですが、術後の血圧は136/90と文句なし。

私が部屋を出るときに、サイトーさんは術後の血圧測定をやってもらっていました。
「大丈夫だったでしょ?」と笑いかけると
「ほんとに!でも先に教えてもらってたから。あれがよかったんですねえ」
いわれました。
「サイトーさんの前頭葉も、知っていることに立ち向かう方が好みなんだな。お任せのほうが好きな人もいるでしょうけど」と思いながら別れました。

200906081346000 「自分」が体験しているのに、その「自分」を支配しているものがあるというようなことを感じた一日でした。
「自分が見てるのに、どのように見るかを決めるものがある」それって前頭葉の働きの中でも、中核的なものでしょう。

前頭葉ってすごいですね!


白内障手術体験記ー術後七日目

2009年06月10日 | 白内障手術体験記

手術体験記中の感動秘話を。200906101800000

今回ブログに書きましたので、お見舞いの電話やメールをいただきました。

あまりにも楽な手術でしたし、普通にしているので、お見舞いいただくと恐縮してしまいます。

でも、心にかけていただくとうれしいものです。そして力をいただく実感があります。
みなさま。ありがとうございました。

ほんの1ヶ月くらい前にお知り合いになった方がいます。
コクドケミカルという会社にお勤めのN井さん。
高分子樹脂塗料(カビ止)をセールスに来てくださって、我が家にピッタリの商品でしたから納めていただきました。

まだ20代の若者ですが、先ほどピンポーンと尋ねてくださいました。200906101800001
「ブログを読みました。目の手術をされたんですね。お見舞いにお持ちしました」
大きなビニール袋の中に、ブルーベリーの苗が三つ。
「肥料も入っています。チャンドラーは新しい品種だそうです。知り合いがやってるので・・・」

確かに大粒。こんなに大きいのは初めて目にします。
そこで突然、ひらめきました。
遅すぎ、と言わないでください。お見舞いを持ってきてくださっただけで感動、びっくり、感謝の気持ちがわきあがって、心いっぱいだったんですから。

「アッ、目の手術をしたからなの。ブルーベリーが目にいいから持ってきてくださったのね」

N井さんは、若者らしく笑顔で「ハイ」と言われ、またまたうれしさが倍増しました。

200906101801000 庭のナデシコ(やまとなでしこ?)

人と人との触れ合いは、人生の宝だと思います。

今回の白内障の手術でも、H江先生を始め看護師さんたちとも言葉を交わし、安心して手術を受けることができました。
人と理解しあえるということは、脳からみると本当に高次元の働きです。

人とのつながりには、左脳の言葉も必要、右脳の感情ももちろん必要ですね。
それ以上に、大切なのが前頭葉です。
この状況をどうとらえ、どう評価し、どう行動に移すか。
いかに自分らしくそれを行うか。

一人でいることと、人の中にいることの意味をじっくり考えてください。
「ボケ予防教室」に参加したがらないエライ男性に、脳機能からの説明ができるようになってくださいね。

昨日今日とあまりにも平穏で「記録すべきこともなし」と思っていましたが、N井さんのお見舞いは、その心情があまりにもうれしいことでしたから記録しました。
ありがとうございました。

追記
まつ毛半分くらいの違和感「コロッ」は、今日の夕方にはほとんど収まってます。
考えてみれば、ちょうど、ハードコンタクトレンズを入れたときみたいでした。特別痛いわけではないのですが、外すと楽になる程度の違和感。そんな感じでした。

昨日も今日も散歩しました。


白内障手術体験記ー術後五日目

2009年06月08日 | 白内障手術体験記

6月8日。今日は術後五日目、二度目の検診日です。
海岸に自生している城ヶ崎アジサイ

200906081335000

昨夕から、ちょっとした違和感があって、先生に相談したいところでしたから、たびたびの通院もありがたいものです。

①目にゴミが入ったら、「イッターイ!」とうずくまる。
②まつ毛の時は、「ゴロゴロ」する。

③小さなまつ毛なら「コロコロ」する。という風に違和感を表現するならば、

昨夕から感じ始めたのは小さなまつ毛が半分入っていて「コロッ」というくらいの違和感でした。200906081336000

H江先生は、こともなげに「そうですか。まあ傷がありますからね」と言われ、
「ほんとに悪い時には、見え方が急に霞むとか、見えないとかなります。極端に赤くなることが起きたりもします。ただこうやって診ていってますから大丈夫ですよ。一応目薬を追加しておきましょう」ということになりました。
我が家のアジサイの原種

200906081446000リノロサール。副腎皮質ホルモン剤だそうですが、今回のように手術するというような侵襲はそんなにありません。(水晶体を取るに限定すれば二回だけ)
H江先生が出してくださったお薬ですから安心して使いましょう。

最近はネットでいくらでも知識を得ることができますが、玉石混交。
本当に信頼できる知識は、やはりドクターからの生の言葉のような気がします。

今日の検査の報告をします。
前から尋ねたかったのですが、今日初めて「これは何の検査ですか」と聞いてみました。メガネ屋さんでも同じ検査がありました。視野の真ん中に気球が浮いていて器械を操作するとはっきり見えるようになるものです。
「眼球の形を調べる検査ですよ。近視や遠視の度数がわかります。風を吹きかけるのは眼圧を測ってます」

その後別の器械でもう一度別の検査。(これはスタッフがお忙しそうだったので聞けませんでした)

暗室で、炎症の具合を調べる検査。
シロバナホタルブクロ

200906081347000 視力検査。例のランドルフ環の開いているところを答えるものです。
この検査ほど、さまざまな要因に左右されるものはないのではないかと思います。
自分の体調、集中力。
何より当惑するのが
「どこまで推理で言っていいのか」ということなのです。
どうせはっきり見えていないのに「上下左右」を、かなり当てずっぽに「上かな?」というと当たっていたり当っていなかったり。
なぜ結果がわかるかというと、当たっていれば下に行き、当たっていなければ左右に動くから。
検査をしてくださるスタッフとの微妙な関係で、へんに頑張ったり、すぐにあきらめてしまったりします。200906081347001

これだけの検査を事前にした後で、先生の診察になるのです。

みなさま、ありがとうございました。

今日から、木曜日の左目の手術に向けての目薬指しが始まります。
右目と左目を間違えないようにしなくては!ガンバリマス。


ブログ村

http://health.blogmura.com/bokeboshi/ranking_out.html