脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

認知症予防講演会 in 平泉町

2016年12月31日 | 認知症予防講演会

12月に岩手県で二つ講演会がありました。
その講演会がいろいろな意味で対照的でしたから、そのまとめを2016年の最後のブログにしておこうと思います。

平泉町は、予防活動そのものは長く続けています。 そして脳いきいきチェックもやっていますから、経過を客観的に評価することもできています。

脳機能が維持以上と評価される教室の有効率は76%ですから 、効果は明らかです。
会場の一角に教室で行われた制作活動の作品が展示されていました。きれいな色彩は右脳を刺激するものですから、講演前に結構人気を呼んでいましたね。
3区「なでしこの会」の作品
 
12区「さわやかクラブ」の作品
 
16区「ニコニコクラブ」の作品
 
ステージ発表もありました。
 
ユニフォームがおしゃれです。

講演会の前の勉強会で、皆さんのイキイキ度チェックの確認をして、盛り上がりのたりない教室の問題点なども明らかにできたのですが、なんとなく、勉強会そのものの盛り上がりが足りないような気がしました。話の中で気づいたことは、保健師さんたちが業務に追われているのではないかということでした。
予防の大切さは十分に承知しているけど、その前に急ぎの要件が次々に目の前に現れる。その対応に追われて疲れてしまう・・・というような事情ではないでしょうか?
これは町の問題というよりは、厚労省の姿勢にある・・・というような印象を持ちました。

何度も伺ってますからお顔なじみになっている青木平泉町長さんが、ピリッとしたいいお話をなさいました。
厚労省の問題ではないかといったばかりですが、もう少し保健師さんたちが認知症の予防活動がしやすくなる方法はないでしょうか?


講演は、テープの頭出しができなかったりのアクシデントもありましたが、盛り上がりもあり私の思いは届いたのではないかと思いました。
講演後2-3の質問に答えた後で、まだ60代にはなられていないと思われる男性の方から発言がありました。
「自分は、大震災の被災者です。縁があって平泉で住むことになり、隣の方が勧めてくださるので今日の講演会に来ました。ほんとに来てよかった・・・生きる希望が見つかったような気がします」といってくださったのです。不覚にも、涙が出そうになりました。
「講師冥利に尽きます。どうぞ打ち込めるもの、楽しいことを見つけて生きていってください」

アンケートのまとめも届きました。150人位の方がいらっしゃって、アンケートの回収は100人程度ですからまあ良い方だと思います。アンケートの内容は「いきいきと生きることが大切」「今やっていることが認知症予防になっていることがわかった、続けたい」「みんなとともに楽しむことを続けよう」など、町民の方たちの理解は深まったと思いますし、意欲も上がってきたと思います。
この機を逃さないようにできるといいのですけれど。

 



 

コメント

認知症予防講演会 in 奥州市江刺区

2016年12月31日 | 認知症予防講演会

江刺市は2006年に合併して奥州市江刺区になりました。合併前の2002年から認知症予防活動として「脳元気教室」を始め、2005年からは脳げんきグループ交流会も始まりました。
講演会の会場は、その交流会が行われていた懐かしい江刺市役所(今は支所です)

午前中の講演会でしたが、早くからたくさんの方々がいらっしゃいました。
 
この後、椅子を80脚追加したそうです。400人には届かなかったかもしれませんが、それでも一番後ろに立っている方までいる盛況ぶりでした。
市長さんは議会中ということで佐々木部長さんがご挨拶されました。
 
2006年の交流会は、江刺区12教室、胆沢区3教室でとても盛り上がり、その後は教室間で自主的な交流も始まったことが、地元紙に大きく取り上げられたと聞きました。
このように生き生きとした活動が続いていたのですが、合併になると奥州市として取り組むことは難しくなり、私がうかがうこともなくなりましたし、何となく活動は下火になっていったようです。
ところが、「としとらんと会」と「長根すこやか会(現在はながねっこ会)」の交流は、そのとき以来年2回続いているのですって!夏と忘年会。10年間ですよ!まったく行政の働きかけなく自主的にです。
その「としとらんと会」とはお付き合いが続いていました。今回も講演会後お邪魔しました。
お茶会

先日の「ながねっこ会」との忘年会の時、歌った曲を 披露してくださることになりました。「としとらんと会」はお茶会で終わることはありません。
合唱や劇やチンドン屋パレード、ドジョウ掬いなど。無形文化財の指定を受けていたのに途絶えていた神楽世剣舞の復活まで成し遂げましたから、もちろんその世剣舞も見せていただいたことがあります。
世剣舞(クリックしてみてください。動画は下手ですが雰囲気はわかると思います)
今回は「365日の紙飛行機」歌詞が大きく用意されていました。
 
「としとらんと会」初代会長、現交流担当の千葉謙さんが解説してくれました。「♪人生楽ありゃ苦もあるさ♪いつもの同じゆったりした曲じゃあ、脳の健康には足りない、足りない。新しい曲、速い曲にも挑戦しなくっちゃあね」
皆さんは、隠し持っている紙飛行機を、間奏のところで思い思いの方向に飛ばしてキャッキャッと喜んでいます。 いいですねえ。
恒例の記念撮影
 
どうぞお元気で。またお会いする日を楽しみにしています。
フロク
講演中、東日本大震災に遭遇した私は一関市の保健師さんのお宅に避難していました。 あのガソリンがない時に迎えに来てくださって花巻空港まで送ってくださったのが、この「としとらんと会」の千葉謙さんでした。
今回はその千葉さんのお宅に泊めていただくことになりました。
玄関先。黒板に「裏の山にいるかも」。もちろん、宮沢賢治の「下ノ畑ニ居リマス」のパロディです。
いかに楽しく生きていらっしゃるか、この玄関に立っただけで納得できます。こういう方が交流担当なのですね、ピッタリです。
 
広い玄関ホール、掃除は千葉謙さん担当とか。
 
下駄箱の上には自作の「見ざる聞かざる言わざる」
 
翌朝、林から太陽が射してきました。
 
12月21日。植込みのさつきには一面の霜が降りていました。看板はもちろん自作。
 
水沢江刺駅に送って 下さいました。ありがとうございます。今度はいつお会いできるでしょうね。
 

 
コメント

1.5時間の列車待ち合わせ時間に巡った福島駅前

2016年12月30日 | 私の右脳ライフ

福島市は何度かいったのですが、仕事直行か単に乗り換えるだけでした。
今回は福島着12:14.そして福島発が13:50と1.5時間の待ち合わせ時間が発生。「よし、行けるところまで行ってみよう」と、駅前の地図をもらって待合室を飛び出しました。
ここは福島市なのですが 、何と「吾妻通り」「信夫通り」のほかに「置賜町」もありました!
「置賜」とか「吾妻」 という地名は、九州育ちの私にはあまりにも縁がなく、それだけに目にするだけで想像の世界がパッと広がるような気にさせてくれます。
 
「置賜」は山形県南部一帯をさすのですが 、最初は井上ひさしの本で知りました。それから明治の女性旅行家イザベラバードの著作「日本奥地紀行」を手にして、置賜地方を「東洋のアルカディア」と絶賛したことも知りました。
いちばん下は「信夫通り」・・・
「みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに」
この歌を目にするたびに、はじめて読んだ高校生の時「自分なら泣いてしまうのに」と思ってしまったことを、懐かしく思い出しては、クスリと笑ってしまいます。

駅を出てすぐ目に入るのが、古関裕而の記念碑。やさしい音楽が聞こえてきそうです。
 
すぐそばには、芭蕉と曽良の像も。ここは「みちのく」なのですね。 
 
メインストリートを歩いて行きます。
ビルに囲まれて、福島秋葉神社 。この本宮は静岡県にありますから、何度かお参りしたことがあります。なんだかうれしかった。火防の神様なのですが、第二次世界大戦中に何とお宮が全焼してしまったのですよ。
 
まだまだ歩いて行くと、日本銀行福島支店。端正な建物でした。建物の評価が高いことを後から知りました。
 
ちょっと小道を曲がると到岸寺

到岸寺からもう一回道を曲がってみました。そこに昔ながらの商店街の一角がありました。そこを一つ曲がるとクラッシックでかわいい教会を発見。110年前に建てられた聖ステパノ教会です。 「よくもこんなにきれいに残っていること!」となんだかうれしくなりました。
 
だんだん駅に近くなってきたところに、東京電力福島営業所がありました。「ウーン・・・」
 
日銀福島支店に沿って曲がったところから米沢街道が始まるのだそうです。説明板がありました。午前中見学していた上杉家のお殿様が参勤交代の時に通った道・・・
古地図を見ながら、解説を読むと当たり前ですが歴史を感じさせられますね。ちょっと不思議な気もします。
 
これだけ遊んで次の仕事場に行きます。「がんばろう!」と思えるものですよ。

コメント

米沢散歩

2016年12月29日 | 私の右脳ライフ

山形県米沢市の「なごみの部屋」に伺ったのは11月末でした。

写真の取り込みがうまくできない中、どうやら仕事の報告は済ませることができたのですが、その後、いよいよ写真取り込みができなくなったためにブログの更新ができませんでした。今年のことは今年中にと思いまとめてみます。
仕事を済ませた翌日の午前中、自由時間を利用して米沢散歩を楽しみました。
何度か伺ってますが、一人で観光するのは初めてです。
上杉神社。お堀に囲まれています。舞鶴橋にハト??

このお堀は、ぐるりと神社を回っています。左の建物は上杉伯爵邸(上杉記念館)

橋を渡ると、上杉謙信公の銅像と名残の紅葉が。

参道に立っても、本殿は見えません。端正なお宮です。

進んでいくと、参道の向こうに本殿が見えます。

奥行きの長い参道です。
 
上杉というと、謙信公と鷹山公。 平成26年に鷹山公像にケネディ大使が参拝されたそうです。手前の説明板に詳しく記されていました。

鷹山公と言えば。

困窮していた藩政を立て直した名君ですね。鷹山公が推奨したといわれる「ウコギの生垣」。食用、薬用、染料、何にでも使えるそうですがプランターに鷹山公の伝統を発見。
米沢織も鷹山公の時代から始まりました。

11月末だと実感した風景。雪囲い。新潟で初めて出会ったとき、びっくりしました。雪つりというようなデリケートなものではなく、頑丈な板で囲っています。

 石灯籠にも雪囲いが。
 
上杉神社一帯は整備された公園になっています。 
 
ごく普通のアパートの雪囲い。


当代が12代目という老舗のお蕎麦屋さん「粉名屋小太郎」
 
12代続いたのなら、創業300年は当然でしょう。

散歩をしていると、古い街並みに目が行きます。
貸布団部!

米沢織元と書かれていました。

路地裏にも風情を感じます。

小野小町も入ったとか。前日の宿は、小野川温泉、河鹿荘。

湯船に、名残りの秋 の風情が。
 

 
 

コメント

MoMAに絵文字がーコミュニケーションの基本は右脳

2016年12月26日 | 右脳の働き

MoMA(ニューヨーク近代美術館)に、ドコモが携帯電話向けに開発した176の「絵文字」がコレクションとして収蔵され、その展示が始まったというニュースを耳にしました。
携帯電話やスマートフォンでメールなどをやり取りする際に使われる、あの「絵文字」。お天気マークや顔の絵、ハートや矢印、日用品などなど。「絵文字」は日本発祥と知っていましたか?
見ただけでわかる。極限まで「字」に近づけているため好き嫌いがない(絵に近いほど好き嫌いが出る)。文末に付けるだけで文章に感情がこもったり、表現が和らいだりする・・・
(12月12日の中伊豆ワイナリー )

会話、ことばのやり取りをする時のことを考えてみましょう。
私たちは、コミュニケーションを図るときには「この気持ちを伝えたい」わけです。「ありがたい」とか「うれしい」とか「楽しい」とか。もちろんマイナス感情もあります。
そのとき、脳の中ではこんなことが起こっています。
左脳が持っているたくさんの語彙の中から、前頭葉が一番適切だと判断した「言葉」を口に出します。
もちろん、ことばをたくさん知っている方が、選択の可能性は広がります。

適切な言葉を使いさえすれば、自分の気持ちを正しく伝えることができるでしょうか?
例えばコンピュータで合成された言葉、自動応答の電話の声、自動販売機の「ありがとうございます」等を聞くときには、私たちはどこか違和感を覚えながら、その「ことばの意味」だけを受け取ることになります。
器械による音声だけではありません。お店の販売員の声音にも「気持ちがこもってないなあ」と感じることはありませんか?
サービス向上を図ろうと、ショップの販売員だけでなくホテルやレストランや病院や施設のスタッフなどなどに対して、行動や応対をマニュアル化することはよくあることです。
「いらっしゃいませ」をお客さんを迎え入れるときにも、このタイミングで。ここは笑顔で。お辞儀はこのような角度で何秒間。クレームを聞くときの言葉遣いもマニュアル化されていると聞いたことがあります。

そこで、ある程度の「品質」は確保できると思います。でもその一歩先が難しいはず。
「いらっしゃいませ。ご来店ありがとうございます」にどのような気持ちを込めるのか。
「申し訳ありません」の気持ちを伝えるために、この言葉を選んで使っているのですが、口にすればいいわけではありません。いかに気持ちを込めるのか。
「もし私が教育担当になったら」と思いながら、その場に身を置くことがありますが(なんとおせっかい!)、言葉にしろ、しぐさにしろ、それを教えることはできます。でも気持ちをどのように伝えるかというレベルになると、とても難しい。

今まで書いてきたことは、いつもいつも考えたり実務研修会でお話ししてきたことです。実務研修会で、左脳と右脳の解説をする時に
「ありがたくなさそうに『ありがとうございます』と言ってみてください 」とか
「最近うれしかったことを話してください」と言って答えてもらった後で、「じゃあ、今度はそれを悲しそうにお話ししてみてください」いう課題を投げかけます。
皆さんが「とても難しい!」と驚くのです。 
ここで要求されるのは、声量を下げて、声音も暗くし、表情も無表情にするなど、右脳の独壇場。でも口にする言葉は全くその逆なのですから、むずかしいに決まってます。
そして、もうひとつ興味深いことが起きてきます。
受け取る側から言うと、いくら言葉が例えば「感謝」や「楽しいこと」を伝えていても、相手の右脳から出てきた感情的な情報の方を、こちらの右脳がキャッチしてしまい、その情報の方をより重視してしまうのです。
「ありがたくないみたい。何を怒ってるのかしら?私に何か落ち度があったのか心配になります」
「楽しいことの裏に、心配事とか悩みとかあるのかしらと邪推してしまう」 等々の感想が聞かれます。
 
閑話休題
ブログが滞った理由はいろいろありますが、最大の理由は「iPadから画像が取り込めない」というトラブルに延々と見舞われていたからです。
ずいぶん前のブログで、今度トラブったらこの手順でやればOKと報告しました。
その翌朝、「この手順」に入りたいのですが、昨夜はあったその入り口すらなくなるという大惨事(私にとっての)。iPadのカメラをパソコンが認識しないのです!
またまたアップルサポートに連絡をしました。
通常の窓口では対応しきれずに、より専門家の相談窓口につないでくれました。一貫してCHANさんという方でした。
書くのも大変なほどの、大変なステップと、1か月以上という膨大な時間を費やしながら、バージョンアップされたせいなのかどうか突然解決しました。その担当者の方の対応の素晴らしかったこと!後から来たアンケートに最大級の賛辞で答えました。 

初歩的な質問や、もしかしたら的外れな疑問に対しても、感情は常に波立つことなく、穏やかで親切で丁寧でした。
言葉遣いそのものも、完璧。かといって丁寧すぎて居心地が悪くなるということも一度もなく、声からもここちよい響きが 伝わってきます。本当に感心しました。

その後、別件でまたアップルサポートに電話しました。
言葉はマニュアル通りに丁寧ですし、たぶん的確に質問にも答えてくれたと思うのですが、前回までの長い応答中一度も感じたことのない「居心地の悪さ」を感じながらのやりとりでした。 
「私って変な質問したのかしら?何だかイラっとさせたみたい」
「何か、面倒がられているのではないかしら?」
言葉以外のニュアンスが、質問者としての私に対して「こんな質問なのか!面倒くさい」と雄弁に伝えてきます。声すら聞き取りにくいおまけつき。何回か聞きなおしたわけですから、「わかりやすいように、もっと大きな声ではっきり言ってあげよう」という思いはなかったということになります。
(こんなにかわいい桜が!12月12日)

またまた、閑話休題。
ガラケーとiPad(ミニ)の2台持ちで快適に暮らしていました。私にとってのベスト、不動の組み合わせです。
ところが携帯が壊れかけ、結局iPhoneを購入することになってしまいました。(iPhoneの価格は、携帯の倍くらいなのですが、いろんな割引が付くために支払金額がほとんど同じになるのが一番の理由。携帯サービスの今後の保証は不透明ということが二番目の理由です)
始めてiPhoneをいじってみたら。絵文字が多いことにびっくりしました。ドコモの絵文字に比べてはるかにイラストっぽい。だから自分の気持ちに合うものを探さなくてはなりませんけど。
iPhoneでは、時間がかからずに手早く気持ちを伝えることができるので、言葉でなく絵文字を多用するのだとか。
絵文字からの情報を受け取るのは、右脳(+前頭葉)です。コミュニケーションの基礎を担うのは右脳ですから、絵文字を使うのは理にかなっています。
iPhoneにしろパソコンにしろ「見ている」画面の場合は、右脳からの情報がありませんから、無味感想の文字だけが伝わってくることになります。声音や表情を付け加えることができない以上、そこに右脳情報である絵文字を挿入するのは自然な流れだったのです。

ただ、絵文字は簡便で時間もかかりませんが、絵文字だけが飛び交っている画面に出会うと、「楽しいけれども、深いやり取りにはなっていないなあ」と感じてしまいます。
右脳はアナログ情報を直観的に処理しますから、とにかく時間がかかりません。
左脳はデジタル情報を一つ一つ論理的に処理しますから時間がかかります。
コミュニケーションを円滑に行うには、右脳が大切な必要条件です。だからと言って、右脳だけで絵文字や「うわー」「かわいい!」「ステキ」「マジ?」などの感嘆詞だけを駆使してメールなどのやり取りをするのは、その場限りの応対で人間関係が深まるわけではないことにも注意が必要です。
脳はやっぱり三頭立ての馬車です。 

 

 




 

コメント

11月の右脳訓練ー東広島市仙石庭園

2016年12月25日 | 私の右脳ライフ

画像取り込みができませんでしたから、遅ればせの報告です。
まだまだポピュラーではありませんが、東広島市に仙石庭園があります。11月初めに、安芸国分寺にお参りしていた時に出会った方が強く勧めてくださったので寄ってみました。
 
2000年から東広島市の山名征三さんというお医者さまが、人知の及ばない大きな岩の美を感じ取って、作庭を始めたという新しい庭園です。 専門家が作るのではなく、自分の感性で庭園デザインをされていると聞きました。岩石の買い付けから据え付けまですべて思いのままに進められているそうです。
人生は出会いだとかねがね思っていますが、このような庭園づくりにしても、いろいろな出会いがあってこそということが多々あるようです。
神石殿という建物がありました。

中に入ってびっくりしました。岡山県の1000年の歴史を持つ神社のご神木だそうですが、見上げるほどの立派な桧が大黒柱。資料館という体裁をとっているとのことで、昔の民具などが置かれていましたが、建物の壮大さに対してちょっと違和感があります。

床柱や机も見事な材が使われています。

ボランティアの方が待っていてくださって、丁寧に解説してくださいました。長尾さんありがとうございました。
 
宝石も、地球が作った究極の美ですね、確かに。

アンモナイト、レッドファイヤー

でもこの仙石庭園の真骨頂は、自然が作り上げた岩石美を使ってまた新しい自然美を追求するところにあると思いました。地形や樹木や草花などがお互いに引き立てあって新しい美しさを表現しています。

日本庭園には岩石は必須なんですね。新しい庭園ですが、元からあったかのような落ち着きぶりが感じられるのが、自然が作った岩石を生かし切っているということでしょうか。
 

仙石湖

湖畔には赤富士が。

仙石湖とともに、この庭園の見どころ、みごとな色石を使った七色の虹滝は折からの紅葉に彩られてすばらしいものでした。写真がうまく撮れていません・・・

岩が好きな人なら、見とれるような珍しいものもたくさんあるようです。
伊勢鎧石
 
三波緑石

青紫雲 仁淀川

四国虎紋岩

紫雲石

石鎚白石

ポットホールもありました。

亀甲石

岩に関してそんなに興味がある方ではなかったと思いますが、種々の条件が重なって、自然の力だけでできたと解説を受けると、見え方が変わってきますね。パンフレットにも「石の庭園は雨の日がよい」と書かれていましたが、岩は水がかかると全く別の表情を見せるものだそうです。
案内してくださった長尾さんは、わざわざ水をかけて、その変化する色の見事さまで見せてくださいました。
とても私の写真と知識ではこの仙石庭園のすばらしさを伝えることはできません・・・

 

 

コメント

米沢市「なごみの部屋」の実践報告4-認知症カフェ(なごみCafe)

2016年12月10日 | 施設での実践

「なごみの部屋」研究会の報告が続きます。ここで使っている画像も、発表の前に私が目を通したパワーポイント原稿からのものです。(パソコンからだとパワーポイントから読み込んだ画像がきちんと見えますが、iPadからだと見えないものが混じります。訂正できないのです。ごめんなさい)
最後の発表は認知症カフェ「なごみCafe」の活動報告です。


「認知症カフェ」という言葉は、最近になって目や耳にしますが、そもそも何なのでしょうか?

厚労省のホームページから調べてみました。
「認知症カフェ」で検索すると「認知症高齢者の現状(平成22年)」が出てきました。その1ページにありました。

「 認知症カフェとは、認知症の本人、その家族、専門職、地域住民な ど誰もが参加でき、和やかに集うカフェ。
○1~2回/月程度の頻度で開催(2時間程度/回)
○通所介護施設や公民館の空き時間を活用
○活動内容は、特別なプログラムは用意されていなく、利用者が主 体的に活動。
○効果 ・認知症の人 → 自ら活動し、楽しめる場所 ・家族 → わかり合える人と出会う場所 ・専門職 → 人としてふれあえる場所(認知症の人の体調 の把握が可能) ・地域住民 → つながりの再構築の場所(住民同士としての 交流の場や、認知症に対する理解を深める」
道路のタイル。米沢の味。Apple

認知症カフェ実施状況
平成25年度より始まった施策で、、平成26年度は「41都道府県280市町村にて、655カフェが運営されている。設置主体としては、地域包括支援センター、介護サービス施設・事業所が多く見られた」ということがわかりました。

平成28年度予算案の概要
54ページのものですが7ページ「第3の矢 『安心につながる社会保障』(介護離職ゼロ)」の「働く環境改善・家族支援」の中にありました。
「認知症カフェの設置や、ボランティアによる認知症の人の居宅訪問などを推進」予算は57億円。
道路のタイル。米沢の味。Beef

今回、先行した三つの発表を見ると明らかなように、「認知症」と言っても重症度が考慮されないと目的もそこでの活動も全く違うものになってきます。ボケてしまって重度にまで至った場合は、なかなか「カフェでくつろぐ」状態は難しい。とすると介護している家族のための場のほうが近いかもしれません。もちろんそれも必要です。

もう一つは、よく誤解されている「側頭葉性健忘(このブログのカテゴリーの中からお読みください)」の人たちが楽しめる場ということもあるでしょうね。
早期認知症かどうかの相談もできるという目的もあるのですが、本当の早期発見はエイジングライフ研究所が提言している二段階方式を使わなければちょっと無理です。
道路のタイル。米沢の味。Carp
 

というような情報を踏まえたうえで、聞いてください。
なごみの部屋から「今度、認知症カフェを始めました。もちろん、『お達者サロン』のように元気な方を中心に、本当の予防や改善のお手伝いをしたいのです。何か助言は?」という質問がありました。
「他とは違う、カフェをやるのですね」
一線を画している!

「お達者サロン」は「生き生きとした脳を維持し、改善まで図る」を目的にしていますから、脳機能検査は必須ということが参加者の皆さんに納得されています。

「認知症カフェ」では検査をすることはちょっと難しい。
折衷案として「立方体透視図模写」をしてもらうことにしました。「立方体透視図を見ながら描く」というこの検査は、実は前頭葉なしでは不可能な「平面に描かれた図形を立体視する」「ふた方向に見える図形を一つの方向に抑制する」機能のチェックに使われるものです。

そのことによって「脳機能」に目を向けてもらえるだろうということが一番の目的、その検査を継続することで改善の様子も探れるかもしれないし、改善しないときの働きかけの工夫にもつながるかもしれないという二番目の目的ももって、受付時に描いてもらうことにしたのです。
今回の発表はそのまとめです。
最初に描けなかった方が描けるようになった具体例数例を抽出して、日付を入れてスライドで表示しました。
 

次の回で描ける人、数か月後になって描けるようになった人など、目に見えるまとめ方ですから参加者の方々も、びっくりしていました。

描けない本人がびっくりすることもしばしばです。

形が整ってくる人もいます。

もともと「認知症カフェ」でこのような検討をすることは想定外のこと。
ただ、なごみの部屋が開設する「なごみCafe」だったら、「脳機能を生き生きさせて、認知症にさせない、本当の意味で軽い認知症を改善させる」ためという目的意識があって当然でしょう。そのために一番無理なく抵抗も感じにくい前頭葉検査としての「立方体透視図模写」を実施したという経緯です。単なる報告にとどまった点はありますが、「なごみCafe」でこういうことが起きているということは納得してもらえたようでした。
発表者が特に強調し、会場からも声が上がったのがこのケースでした。高齢でも脳機能は改善するのです。
 



 


 


 

コメント

米沢市「なごみの部屋」の実践報告3-認知症対応型通所介護事業所「ぷちハウスなごみ」

2016年12月10日 | 施設での実践

「なごみの部屋」研究会の報告が続きます。ここで使っている画像も、発表の前に私が目を通したパワーポイント原稿からのものです。(パソコンからだとパワーポイントから読み込んだ画像がきちんと見えますが、iPadからだと見えないものが混じります。訂正できないのです。ごめんなさい)
3番目の発表は「認知症対応型通所介護事業所」からの発表でした。
 
この「認知症対応型通所介護事業所」を利用する人たちの脳機能レベルの内訳です。中ボケレベル(MMS23~15)の方が28%、大ボケレベル(MMS14以下)の方が50%、MMS測定不可が22%・・・
MMS測定不可ということは、単語や短い文章の復唱もできないし、物の名前も言えません。もちろん時や所の見当識は皆目わからない状態です。

「デイサービスセンターコスモス」の方々の脳機能レベルと比べると、「ぷちハウスなごみ」の28%の人たちが中ボケレベルなのでその層だけが多少は重なるかもしれません。今回発表したケースでいえば、MMS23点以下の2名は、失語症のためにMMSテスト点数の低下があったわけですから、生活レベルでいえば中ボケではありません。つまり「ディサービスセンターコスモス」利用者の方々と 被ることがない程、「ぷちハウスなごみ」を利用する人たちは脳機能の低下が進んでしまっているということです。

発表者のS木さんは、穏やかに噛んで含めるような説明をしてくれましたが、日々担当者はどんなに大変かと、気が遠くなる思いでした。

この下のスライドからは、大変さと苦悩までも伝わってきます。

働きかけのレベルが、「デイサービスセンターコスモス」とは全く違いますね。もちろん「お達者サロン」とは比べるべくもありません。それでも多少の改善はありそうです。脳機能がよくなったというよりは、本能により近いところで安全が認識された程度だと思います。どれほどの努力が注ぎ込まれたか考えるだけでも、もったいない!もっと早くから対応していれば…と歯噛みする思いに駆られます。
 
改善の傾向はあるのですが。半端じゃないほどの努力が注がれても、この程度しか改善できません。この努力をもっと前の段階で使うべきでしょう。
これだけ重度になっても、MMSをやる意味はあります。「残っている機能は何か」を知ることができるからです。

ここに掲げられた目標はその通、り正しいです。でも、MMSが測定できなくなってなお「その人らしさ」はあるのでしょうか?
もう一つの問題は介護者のストレスをどのように解消するかということも避けては通れないでしょうし、
 
厳しく解説を加えましたが、介護されている方たちの苦労を思うと胸が詰まります。さいごにS木さんが「先の発表のように、はっきりとした改善の報告ができたらと思います。努力はこれからも継続していきますが、すっきりと改善することは難しいと思います」と言われたとき、不覚にも涙が出そうでした。
認知症は前へ前へと、人生をさかのぼっていけば、必ず正常に社会人として生活していた時代があるのです。「お達者サロン」の皆さんのようにその時から予防しなくては。万一脳機能の低下が加速されても(行きつくところは大ボケです)、早めに見つけて生活改善すれば、脳機能は元気を取り戻すことが可能です。

コメント

米沢市「なごみの部屋」の実践報告2-デイサービスセンターコスモス

2016年12月09日 | 施設での実践

(パソコンからだとパワーポイントから読み込んだ画像がきちんと見えますが、iPadからだと見えないものが混じります。訂正できないのです。ごめんなさい)
「なごみの部屋」研究会の報告が続きます。ここで使っている画像も、発表の前に私が目を通したパワーポイント原稿からのものです。
第2弾は通所デイサービスでの実践報告です。このイラストについて発表者のW妻さんは「とてもいいイラストがありました。デイサービスコスモスは、まさにこんな感じなのです」と笑顔で解説してくれました。

 
はじめに。

事例①~②
 
事例③~④
 
事例⑤

方法
 
日課表。この研究の核となるところはデイサービス通所者にどのような活動をさせたかというところにあります。
「これほどの過密スケジュールで対応するのはやりすぎではないのか」「個人差もあるだろう」という意見も出たそうですが、とにかく脳を休ませないように短いスパンでいろいろなことに取り組んでもらうことを第一優先にし、ある程度大きな流れは作ってしまったそうです。
一人一人の差を大切にしすぎてしまうと毎日のことですから、無理がでてきます。
ただし、脳リハの「しりとり・連想ゲーム、広告パズル」は、例えばしりとりでも条件を変えるなどしていつも新しいものにするように、担当者は頭を絞ることになります。
わざわざ「太鼓」については追加の説明がありました。太鼓の時には積極的になり、達成感を見せる通所者がいて「だれでも、スポットライトが当たる時間を提供したい」という発表者の言葉にうなずく参加者の姿が目につきました。
理学療法士・作業療法士が指導する「リハビリ体操」。「45分間、みっちりやります。運動能力を維持するだけでなく能力アップが図れるようにと思って力を入れています」
からだを動かしているときには、脳も必ず動いていますから確かに有効なプログラムです。
「オキタマンボ」地方局が流しているなじみの歌に、体操を組み合わせて、これも楽しく体を動かすことになります。
 
結果。年齢を重ねるにつれて、脳機能も低下することを考慮すれば、有効率は改善群と維持群の合計ということになります。

もちろん脳機能テストをしての評価です。

前頭葉機能が見事に改善。小ボケから正常域になっています。

Mさん。かなひろいテストはできないままですが、MMSが維持しています。

Tさん。MMSは維持。それより注目すべきはかなひろいテスト成績が低下していないことです。つまり4年半にわたって脳機能は維持されています。

Sさん。脳卒中の既往があって右下肢のごくごく軽い運動マヒがあります。失語症のためにMMSの成績は悪くなりますが、日常生活にはほとんど支障がないと思います。
そろそろ5年になるのに、脳機能はよく維持できています。

Uさんも軽い失語症がありました。上記Sさんと同じでよく維持できていると思います。実はこのお二人ともドクターからは失語症の指摘がなかったそうですが、二段階方式でアプローチしていけば、失語症を見落とすことはありません。

スタート時と直近検査を比較します。Aさんはかなひろいテストが劇的に改善していましたね。

そして、考察。

後半部分にW妻さんの心情があふれていました。

会場の参加者の方々は、大多数が検査をする立場にはないのですが、継続的に検査をしてその結果をグラフで見せられると、検査をする意味が感覚的に捉えられるみたいです。
適切な援助をするためには、その人の脳機能は必須のものとして考えられなくてはいけません。そして継続的に見ていくと生活とリンクしていることも納得できるはずです。
「検査をためらっている利用者さんがいたら、『大切なもの、必要なものだから受けましょう』と励ましてあげてください」とお願いしておきました。
 

 

コメント

米沢市「なごみの部屋」の実践報告1ー認知症予防教室(お達者サロン)

2016年12月09日 | 施設での実践

(パソコンからだとパワーポイントから読み込んだ画像がきちんと見えますが、iPadからだと見えないものが混じります。訂正できませんのでごめんなさい)
「なごみの部屋」の紹介をしなくてはいけません。このブログでも何回か取り上げていますが、紹介するのが難しい・・・
「なごみの部屋」のHPから作ってみました。こんなことをやっています。

一番珍しいのが、介護保険外ではないでしょうか?
ここには二つ含まれます。
1.なごみフィットネスルーム
一人ひとりの生きがいや、自己実現のための取り組みを支援し、活動的で生きがいのある生活や人生を送る事が出来るようお手伝いいたします。」月~金の午前中。月額3500円。これはよそにもあるでしょう。
2.お達者サロン
『脳リハビリ』による『認知症』予防・改善プログラムで、いつまでも元気に暮らせるようにお手伝いさせて頂きます。」毎週土曜日。月額500円と実費。これは施設としてやっているところはないのではないでしょうか?

介護保険外ということですから、利用者からの収入は自費ということもあって少額です。なごみの部屋はそれ以外の収入はありませんから、実はこの事業は常に赤字です。
それでももう10年以上にわたって継続しています。
「認知症は予防しなくてはいけない。そのためにはより早い段階、脳機能が正常な状態の時から予防活動をすれば、効率的であり必ず効果につながる」というエイジングライフ研究所の提言が、我妻社長の「認知症も早い段階から手を入れたら、良くすることも、予防することもできるはず。国の財政を考えても不可欠」という思いと一致した、あの2005年から始まります。
通所介護施設「なごみの部屋」のボケ予防活動(ご一読ください。思いがぶれていないことがよくわかります)

今回一般市民の方への講演とは別に、「なごみの部屋」の従業員の皆さんへの講演ということで、ちょっと話し合いをしました。私が全部話すよりも、従事されている担当の方から発表してもらったほうがいいのではないかという結論になりました。
介護保険外のかくしゃくとされている方から、MMS測定不可という最重度の方たちまでの4発表でした。
トップバッターが、このお達者サロン の報告です。パワーポイントを使ってグラフなども示しますから、正式な発表になりました。
 
あくまでも、脳機能が正常な方が対象です。今回検討した中では2名だけ小ボケの方がいました。

活動プログラムに関しても、参加者からの的確な要望が出てきます。最終土曜日は「お楽しみ」ということになりました。

お楽しみの内容は、時宜に合った外出や映画鑑賞、お花見などということで、これはスタッフ側のお楽しみでもあったことでしょう。

最初から「脳機能を維持向上させるための教室なので脳機能検査は不可欠です」と徹底していますから、二段階方式を実施します。

評価はエイジングライフ研究所の基準に基づいて行われます。

継続して評価し続けているテスト結果のグラフは、参加した人たちにとってわかりやすかったようです。「MMSは24点以上、かなひろいテストは赤線以上が正常範囲」と説明するだけです。
79歳で、かなひろいテストがだいたい40点くらいというのは、脳機能は40代くらいの元気さを保っていることになります。もちろんMMSは満点を維持。以下に続くこのように前頭葉機能がいい人たちが、プログラムのアイディアを出し、教えあいなどを自然に起こしてくるのです。

この方の脳機能もお元気そのもの。

82歳で、かなひろいテスト成績が向上しています。素晴らしい!

80歳でも、前頭葉機能向上中。かなひろいテスト成績立派です。

いったん下がりましたが、あとは見事。

検査の間隔があいてしまいました。もちろん正常だったのですが、約2年で改善していますね。

このケースは4回目までは小ボケだったのです。その後急速に改善。何が奏効したのでしょうか?
 
でももう一人の小ボケの方は、ちょっと残念。高齢ということもあるでしょうね。それでもこの状態ならば、家庭生活にはほとんど支障はありません。

まだまだデータはありましたが、結論。

考察。気分がよくなります!

発表されたY木さん、気持ちよさそうでしたね。
そしてこうしてまとめて見たら、どんなに内容の濃い教室だったかよくわかったことでしょう。努力のし甲斐が、そのまま参加された方々の脳機能に反映されていることがわかりますね。
会場からも、感嘆の声が上がっていました。

 

 

コメント

ブログ村

http://health.blogmura.com/bokeboshi/ranking_out.html