脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

大失敗の巻

2012年10月31日 | 前頭葉の働き

いくつかの失敗が重なったのです。
まったく、このような仕事をしていなかったら「スワ、ボケの始まりか!」と落ち込まなくてはいけなかったと思います。
今日は失敗談を聞いてください。今日の写真は箱根「ガラスの森美術館」で見たコスモスです。

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追突されました。

国道を普通のスピードで走っていて、ブレーキもかけていない状態での追突ですから、私には過失はなく後続車の100パーセント過失ということはすぐ理解できました。

それなのに・・・。
お巡りさんが来て実況検分が始まったら、この状況をどのように説明するのか、「うまく頭が回っていない」という実感がありました。駆けつけてくれた夫から言われるまでもなく。
今考えるといろいろなことが頭をよぎったことは確かです。自己弁護や弁解をしなくてもいいことはとても楽なことでしたが、それでも後続車のドライバーが若い女性だったし、とても恐縮していたので穏便に済ませてあげたいという気持ちもありました。

「いくら悪くなくても、事故はショックだから・・・」と言い訳をしましたが同時にこんなことを考えていました。
「正常から認知症への移り変わり『スピードが遅すぎて怖いんです』」の最後のところに事故への対応のことを書いていますが、「小ボケの高齢者が、事故を起こしたら家に帰ってしまった」ケースのことをまざまざと思い出しました。

前頭葉機能がもうちょっとお手上げしていたら?
まあ、それでもそこまではいきはしませんが!
とにかくこのような前頭葉機能が、さらにさらに落ちたところに小ボケ(認知症の始まり)があるわけです。

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それで、車を修理に出すことになり、ディラーの担当者が来てくれて、車を持って行ってくれることになりました。

運転席から、ETCカードを抜いて手渡してくれました。
そのシーンははっきりと覚えています。
カードも受け取りました。カードの感触も覚えています。

今日になって、「あのカードはどうしたかしら?」とふと思いました。
ない!

普段の私の行動のパタンから言えば、車に入れてあったバッグの中に入れるはず。そのバッグにないのです。
次。ティッシュなどを取り出してまとめて置いたところにあるかも?ない!
その日に来ていた洋服のポケットは?ポケットのない服を着ていました・・・

もう探すところもないので、仕方なくカードの紛失届を出して再発行手続きをしました。
夫から「意識的にしないと覚えていられない年齢なんだから。カードは大切なものという認識が足りない。大切なものを入れておく所を決めなくてはいけない」と指摘され納得、納得。

(実は、再発行手続きの後車に乗ってもう一度バッグの中を確認したら、隠しポケットのようなところにちゃんと入っていました!。それを見つけられないのも前頭葉機能低下です)

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先日東京に歯科検診に行ました。
(同窓会、日本橋探訪、映画2本鑑賞のついでに)
受付で「保険証が古いようですが・・・」と言われびっくりして確認すると、24.9.30までのもの!

帰宅して、あちこち探してもありません。
そのうちだんだん思い出してきました。
郵送された書類に張り付けられていた保険証をはがした感触、毎年ながらこんなに薄いカードと思ったこと、「まだ期間はあるけれど、もう入れ替えておきましょう」と考えたこと。

結論としては、新しい保険証を切って捨てて、古い保険証をまたしまったのだろうと推理しました。

P1000286この結末は?
結構簡単でした。
市役所に電話をして確認。出張所に行って、運転免許証と古い保険証を提出して、紛失を理由に交付願いを書いて捺印。その場で新しいものがもらえました。マル再を押されてましたけど。

係りの方が「保険証でお金を借りるということもできないし、悪用されることはないと思います」と説明してくれました。私の保険証はたぶん「ゴミ箱」の中ですから、悪用の心配はなかったもののちょっとホッとしました。

P1000287失敗を繰り返すと気分が悪いですね。
ほんとに認知症のことを知らなければ「ボケの始まり?」かと不安になるでしょう。

加齢とともに、前頭葉の注意集中や分配機能は衰えていくことを知らなくてはいけません。
加齢によるものと安心していいかどうかの見極めは、日々の生活態度だと思います。

意欲的か、楽しんでいるか、イキイキしているか、気持ちが将来に向かっているか・・・

だいいち、このように始末ができるなら、失敗、失敗と笑っていてもいいと思います!


秋の酵素つくり

2012年10月22日 | 私の右脳ライフ

友人たちが集まって、今頃手に入る果物や野菜(実)や、野原で取れるさまざまな実を使って、「秋の酵素つくり」をしました。おしゃべりしながら協力して食べ物つくりをするなんて、まるで縄文時代の女の人たちみたいです。普段しない体験は楽しいものですね。
友人のM子さんが私の先生です。

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リンゴ、カキ、ナシ、西洋ナシ、ブドウ、イチジク、キウイ
ミカン、ユズ、カボス、スダチ、レモン、ライム、キンカン、シークワーサー
カボチャ、ニンジン、ゴーヤ、エダマメ、ピーマン、ハヤトウリ、食用キク、ヤーコン
サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、長イモ、ダイコン
シイタケ、シメジ、マッシュルーム、エリンギ、エノキダケ
ショウガ、トウガラシ、ピーナッツ、ギンナン、ムカゴ、サンショウ、ナンテン
山ブドウ、マユミ、ハゼ、ムラサキシキブ
雑穀類など

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「実りの秋」とはよく言ったものでたくさん集まるものですね!よいところに住んでいるといってもいいのかもしれません。
できるだけたくさんの種類を10キロ集めます。
そして上白糖11キロ。

実のものを1キロずつ刻んでは、1キロの砂糖にまぶし、桶の中に積んでいきます。
最後に1キロの砂糖でふたをして、明日から攪拌します。1週間から十日経って発酵がうまくいったら濾して出来上がり。

健康にいいということですが、やけどやけがや虫刺されでも効果があります。
何よりもおいしい!!

P10003155時間たった樽の様子です。

明日の朝から混ぜ始めるのです。

さて今年の「秋の酵素」は、と言ってもたかだか二回目の製作なのですが、どんなものが出来上がるでしょうか?
楽しみです。

 


かくしゃくヒント16-裏の山にいます

2012年10月22日 | かくしゃくヒント

P1000265岩手県の友人千葉さんのところに遊びに行きました。

玄関に立った時に、左の黒板を見て吹き出してしまいました。
宮沢賢治の「下ノ畑ニヲリマス」のもじりでしょう。

さっそく聞いてみました。
「賢治を踏まえてるってお客さんはわかりますか?」

答えがまた傑作。
「わかってくれても、くれなくても、こんなことを考えると楽しいからやるだけ。まあほとんど誰もわからないかな?」

広い敷地にゆったりと家が建っていました。
入り口には「野草園」、
母屋の奥にはゴルフのアプローチ用練習場が。
「THOUSAND LEAF COUNTRY CLUB」の看板がもちろんかかっています。
別棟には「奥州そば道場」

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玄関わきには、お手製の作品が飾られていました。井戸にもフクロウの飾りが。陶芸を始めてまだ1年というのですからびっくりです。

「同じようなものを作るのは面白くないから。
普通に取っ手がつくよりもいいかなと思ってね」

生活のいろいろな部分に手作りの品が所を得て収まっています。

右脳が豊かな方の生活の楽しさが感じられて、楽しみながら、ちょっとうらやましい気にもなりました。

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旅の目的は「八幡平の紅葉狩り」でしたが
「岩手に来てもらうなら、やはり陸前高田には行ってもらわないと」と最初は被災地の現状を見せていただきました。

「にじのライブラリー」の一本杉です。かなりの高台に建っているのですが、2/3は水につかっています・・・
街の復興も、がれきの処理をまだしている状態でした。

「復興のビジョンが見えてない」全員の感想です。

周りに笑いが絶えないような、とっても楽しい方ですが、旅の始まりが陸前高田というところに、千葉さんの深さを感じます。

岩手山焼走溶岩流、玉川温泉、後生掛温泉、八幡平のドライブコース、宮沢賢冶記念館、北上展勝地。
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スケジュールを見ても、「人生の楽しみ方をよくご存じ!」という感じがします。
細やかに心を砕いて計画してくださったことがよくわかりました。

細やかといえば、ご自宅での夕食のとき、ノンアルコールビールを飲まれながら
「この時間は、いつ車で出かけなくてはいけないことが起きるかもわからないから」と笑われました。
朝7時前から「ちょっと、ご相談」とお客さんがいらっしゃいましたし、電話はたびたびかかってきます。地域の世話役そのものですね。
P1000261もう一点言わなくてはいけません。それはユーモアにあふれていること。

「ユーモア」はあまり気づかれていませんが、前頭葉の機能です。
小さな子供にも動物にも、ユーモアの世界はないといえば、わかっていただけるかと思うのです。

メンバー全員が何度おなかを抱えて笑ったことか!
こういう生き方がしたいものですね。


みのりの秋

2012年10月16日 | 私の右脳ライフ

秋晴れの日、近所のワイナリーに行きました。
ちょうど収穫祭でしたが、情報不足でまさにブドウの樽ふみ、音楽演奏が終わったところ!に到着しました。
収穫祭の名残  
  2010_1011_113300p10000132010_1011_113400p1000014                                         

ビニールを敷いて踏んだそうです             大きなレッドグローブを買いました2010_1017_215700p1000076 2010_1011_113300p1000012

 


反省のことば

2012年10月06日 | 私の右脳ライフ

ブログの更新が遅れて、ご心配をおかけしました。
ごめんなさい!

理由は、まったくたいしたことではなくて、他のことにかまけていたというだけ・・・

脳を使う時のキーワードは「三頭建ての馬車」
   デジタル情報処理担当(仕事担当)の左脳
   アナログ情報処理担当(遊び担当)の右脳
   体を動かすことを担当する運動の脳
それぞれの「馬」を状況に応じて適切に使いこなす御者役の前頭葉

私は、三頭建ての馬車が楽しげに元気よくかけていく、そんな馬車に象徴されるような人生を送りたいと思っているのです。
たまに調子が悪ければちょっと休んで、また目標地点が遠すぎれば、もう少し近くの「あそこ」に向かって動き始める、そんな人生。

馬車を動かすときのかなめは御者。つまり前頭葉ですね。

その前頭葉の働きを考えるときのキーワードは「意欲、注意集中・分配力」
これは新しいブログで強調していることです。
歳を取るほど、「意欲、注意集中・分配力」の総量が減っていくという実感は誰しも持っていると思います。これが自然老化いわゆる「歳のせい」です。

さて、ブログ更新が滞っていた期間ですが、馬車はよく駆けていたのです!
私の右脳ライフは十分充実していました。
中伊豆東府やリゾート
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葛城北の丸
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結局のところ、意欲って遊びのほうに行きやすい・・・ことを実感。
「意欲」の総量が減っているわけですから、なすべきことへ向かわせる「意欲」が足りなかったということです。
一つ言い訳をすると、前回の実務研修会から使い始めた新しい手引書に手を入れていたという事情もあります。こちらは一つのことをすると他のことに注意が向かわなくなるという注意分配力の問題になってしまいますが。

おまけ:

新東名駿河湾沼津SAのマグロの解体ショーに出会いました。
じゃんけんゲームに勝ち抜いて、私たちが「無料のかぶと」をゲットしました!


ブログ村

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