脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

「レビー小体型認知症」って増えてますが(再々掲)

2018年12月20日 | 二段階方式って?

先ほど保健師さんの指導をしていました。
「いつもじゃないけど、台所で炊事をしていると私の横で一緒に炊事をする女の人がいるんです」という主訴を持った方が相談に見えて、同行の娘さんが「母はレビー小体じゃないかと思うんです」といったそうです。
世の中に、認知症の知識が広まっていくことはよいことだと思いますが・・・それが正しくない時には、やっぱり弊害が起きてくるものです。
病名がつくと、妙に納得、安心してしまい「脳リハビリなんかやっても仕方がない」と思う人たちがたくさんいるからです。
このケースは、もともと妄想に傾きがちな方が、前頭葉機能が低下してコントロールが難しくなっているのだと思うのです(体調不良から、立ち上がりが難しい状態になり、外に出ることを全くしなくなって、日中は独居と、廃用性機能低下が起きる条件は整っています)。レビー小体型認知症はどういうものか目を通しておいてください。

 

またまた、保健師さんとの話(0点と1点の間)の続きです。
グループホームに入所した後に、改善がはっきりしてきたお母さんでした。そのお母さんが、たまたま受診したところ、ドクターから
「お母さんの認知症はレビーー小体型です」という「診断」が出てしまった…

「母のことは、二段階方式で勉強した通りの経過が追えました。本当に、脳の使い方で、症状が良くなったり悪くなったりするんですよね。生活習慣病という意味がよくわかりました。
そうなのですが、ドクターから「レビー小体型」と言われてしまうと、気持ちにすごく大きい影響を受けてしまうのです!?
やっぱり、ドクターから診断されるということは大きいです」


私「お医者さんより、娘のあなたの方がはるかに経過も現在の状態もよくよくわかってるんじゃあないですか?二段階方式の基本的な考え方『脳はイキイキと使う状況がなくなると、廃用性機能低下を起こして老化が進む。イキイキとした生活を取り戻すと改善する』で、説明がつかないとか納得できないことがありますか?」
「言われてみると、中ボケになりかけた昨年6月に受診した時も、『脳の画像には問題がありません。日にちを忘れることなんて誰にでもあります』と言われ、私の焦りは全く理解していただけませんでした。
進んでいく経過が見えるだけに、きちんとした説明を期待するのですが、それは今の医療機関ではやっぱり無理ですね・・・。」


私「認知症の専門であるほど、重症化してしまった人たちを診ることになるでしょう?小ボケや中ボケの人たちは専門医には受診しませんから。大ボケの症状に注目すると小ボケや中ボケの人たちの症状は、全くとるに足らないと思われてしまいます。脳機能という物差しを使えば、通常の老化とは全く別物の機能低下が起きていることはすぐわかりますが」

「今回の『レビー小体』の言葉は、認知症としての症状もかけ離れているので、気持ちとしては全く理解できない状態です!
幻視といっても、2年前に二度あっただけですし」


電話の後、レビー小体型認知症について調べてみました。
中核症状
1。注意、集中力の変動がある。
2。具体的な幻視が繰り返し起きる。
3。パーキンソニズム(パーキンソン症候群)が見られる。
4。レム睡眠時に、睡眠行動の異常が見られる。
バイオマーカー
1。基底核のドーパミン取り込み低下。
2。心筋シンチグラフで取り込み低下。
3。睡眠時ポリグラフで筋活動低下を伴わないレム睡眠。
 
これだけ並べ立てると、とっても特殊な認知症のようですね。
この中核症状に続く、診断基準を読んで唖然としてしまいました。
Probable DLB(レビー小体型認知症)
①中核症状4項目中2項目が当てはまる。または
②中核症状4項目中1項目。プラスバイオマーカー3項目中1項目以上妥当。
私にとってはバイオマーカーは専門外ですから、①を検討して見ましょう。
1。注意、集中力の変動は前頭葉機能低下の結果ですから、小ボケより症状が重い人にはいつでもおきます。このような場合に一番大切な「どの程度」が基準として示されてない状態で、どうやって1に当てはまると「診断」できるのでしょうね。
2。パーキンソン症候群は、一般の人たちはパーキンソン病とイコールだと思っていますが、無表情や小刻み歩行など小ボケの人たちでも起こす状態をパーキンソン症候群と言うのです。パーキンソン病と確定診断するためにはさらなるステップが必要です。
付け加えると、パーキンソン症候群も大体はパーキンソンと省力して言いますよね。余計誤解を生みます。
この1と2があれば、Probable DLB。日本語で言えば「多分」レビー小体型認知症。
しつこいようですが、この1と2があれば、レビー小体型認知症じゃないかと言っても間違いではない…ということになります。
「そう言われてみると、確か先生のお話には『レビー小体って言っても問題ない』というようなニュアンスがあったような気がします」

つまり、ドクターは病名をつけてあげたかったんだと思いますよ。
勉強すれば、アミロイドベータ説はもう使えないことは知っていらっしゃるかもわかりません。
原因不明のままとされている「アルツハイマー型認知症」というよりは「レビー小体型認知症」といったほうが、きちんと診断を下してあげた感が強くなると思いませんか?
診断を下された方は、今回のように納得できなくても!

ちょっと勉強した方は、幻視やひどい寝ぼけ行動のような華やかな(?)症状が、一般的なレビー小体型認知症の必須条件だと思っていませんでしたか。
それでも頻度やどの程度かが診断には必須のはずです。そこは置いておいても、その二つが二つともなくてもレビー小体型認知症(だろう)と言っても問題はないと知っていましたか?
私は知りませんでした。

付録
Possible DLB(もしかしたらレビー小体型認知症?)の条件
中核症状4項目のうち1項目。または
バイオマーカーだけが1項目以上
これなら、認知症ならなんでもレビー小体型認知症の可能性があるといってもいいことになってしまいます!(初掲載2017.12.17)


朋有遠方より来る

2018年12月18日 | 私の右脳ライフ

遅ればせですが、やっぱり記録しておきたいと思いました。
小学中学高校と同級生だった茨城県在住のY原M子さん、からメールがきました。
「11月末に友達と熱海に一泊旅行に行くことになったの!」
アカオローズハーブガーデンのコエダハウス


今年4月に「ねえ、今週来ない?ひたち海浜公園のネモフィラ満開らしいのよ。あなたが見たがってたでしょう?例年だとGW明けくらいなんだけど今年早いみたいだから。それに来週は私いろいろ用事があるし」
夫に呆れられながら「行く行く」とその翌々日に飛んで行きました。

彼女とは3年前と2年前にも、旧交を温めました。同級生女子4人が集まって、我が家に泊まってもらって、MOA美術館、起雲閣、来宮神社、伊豆山神社を訪れるというベタな熱海見物も楽しんだし、韮山反射炉とアカオハーブローズガーデンでバラ鑑賞に浸った年もありました。
コエダハウス全景


こういういくつかの体験から短い間でも、十分に旧交を温めることができることがよくわかりました。
予定を少々変更して待ち構えていました。さて当日、熱海駅にお迎えに行きました。一緒に来られたお友だちが、アカオハーブローズガーデンに行ったことがないということで「今日はアカオに連れて行って」
「実は私も行きたかったのよ。隈研吾さん設計のカフェができてるの。一回行きたかったから、うれしい」
隈研吾さんらしい、木を組み合わせた軽やかなデザインのカフェ。

バスで一番上まで連れて行ってくれます。
バスを降りたところが大きな大きな盆栽。毎回目にするたびにちょっと声があがってしまいます。大盆栽の向こうに新築のコエダハウスが。お店の方に伺ったら「ちょうど1年たちました」ということで、一年ぶりに念願がかなったということになります。

私の第一目的のコエダカフェを楽しみました。暖かに誘われてテラス席で!
それから、ゆっくり下りながらバラ園をめぐります。秋バラが少し残っているかなという程度の期待を持って行ったのですが、本当にきれいでした。

香りの強いコーナーのバラたち

秋らしい色合い・・・1

秋らしい色合い・・・2

秋らしい色合い・・・3

「秋らしい色合い」と書きましたが、春バラだったらどう感じたのでしょうね。色は変わらなくても、キャッチする脳の力で、どのようにも色付けできるなんて、ほんとに脳ってすばらしいと思います。
バラらしい色ですがどこか日本風なバラたちもきれいでした。

はやりのブルーローズも。

私にとっての典型的なバラはピンクなんです。

でも。やはり、濃いピンクもバラらしい。

白も捨てがたい。

バラを引き立てる小さな花たち。

伊豆はもみじはいまひとつといわれるのですが、さすがに11月も末ともなるとそれなりに木々にはすっかり秋の風情が感じられます。

「私たちは写真は卒業ね」と言い合っているのですが、ちょっと記念に撮りました。
今度はいつ会えるんでしょうね。「会えるときには会おう」というのは戸畑高校の同期生の合言葉なんですが、一緒の時間がこんなにもいとおしいことに感動してしまいました。

56年ぶりの中学校クラス会を、今夏開きました。それをきっかけにして九州在住の同級生の楽しみグループができたのです。男性二人から始まって、奥様も含めて今は4人から5人でいろいろ楽しみの企画が続いています。ピアニストをやっているS伯さんのライブに誘い合って行ったり、山男だったF吉さんと登山を趣味にしているF澤さんで「低い山に登ろう」という計画が進んでいるみたいです。
お世話役の労をいとわないI男さんの存在も大きいと思います。私は離れていますが、情報はFBで共有させてもらってます。

実りの季節をそれぞれに楽しんでいる友人たちのことを思うと、ホッコリ心が温まります。

 


インフルエンザから高血圧まで

2018年12月13日 | エイジングライフ研究所から

12月1日から、インフルエンザを発症してしまいました。
なんと初めての経験。たまたま2-3日前に夫がインフルエンザ発症。鼻に棒を突っ込んでインフルエンザA型という確定診断を受けていたので、「これは夫のインフルエンザが移ってしまった」と即自己判断。日曜日だったので慌てて当番医受診しました。今日の写真は尖石縄文資料館特別展「長野県の縄文土器展」から

私も鼻に棒を突っ込んでの確定診断。案の定インフルエンザA型でした。
39度4分の発熱も納得、腰の痛みも納得。2~3日は少し熱が残りました。それより不思議だったのは食事の時間になっても食欲がないことでした。ところが何か作って食べ始めるとちゃんと味もするし、特別おいしくないわけでもない…こういう経験も、今までにしたことがありませんでした。といっても大人になって風邪をひいたのは10回はないと思います。元気な体に恵まれてほんとに両親には感謝です。
「やっぱり普通の風邪と違うんだ、インフルエンザは」と、私の中ではインフルエンザは別格でした。

かといって重病ではありませんから、ベッドにiPadminiを持ち込んでいろいろ検索して時間つぶしをしました。
その中で、糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」の風邪の特集がとても良い情報を伝えてくれました。「頭がすっきりする風邪の話」ぜひ読んでみてください!

「風邪は上気道に限局された、ウイルスの感染症。基本安静にして自己免疫力で回復させるべきもの。もちろん抗生物質は不要。おなかの風邪はない。抗生物質による影響の可能性が高い(確かに!抗生物質は細菌に対して効くんですものね!)」
「インフルエンザはウイルスが確定されて、ワクチンまであるし、特効薬も見つかってるだけ。それだけに診断されやすい(なんだ!そういうこと!)」
「予防注射は20%くらいしか効かないけど、感染母体が大きいので疫学的には効果はある(来年は受けましょう!)」などなど。「頭がすっきりする風邪の話」ぜひ読んでみてくださいね。

日曜当番病院のドクターが、聴診してくださって「血圧は?」と尋ねてくださいました。
実は数年前から高血圧を指摘されて、毎朝起き抜けの血圧測定をず~と続けています。それでいろいろなことがわかりましたが、ドクターに相談するチャンスもなくちょっと気にしていました。
夏を中心に4月から9月までの半年は血圧低め。130くらいで問題はありません。
10月になって冬が近づくと血圧は高めに推移し140ちょっと。
この話をしたら「降圧剤を嫌がったらいけませんよ。130が脳卒中を防ぐというエビデンスがありますから」といわれました。
「高齢者の基準値も同じなのでしょうか?」と一応聞きましたが、特別お答えはなく「心臓にもちょっと高血圧の影響があるような音がしてますよ」

上のグラフは2016年11月から今月まで2年間の推移ですが、はっきりと夏は低く冬は高いを表しています。
これならば、冬だけ降圧剤という考えもあると思いますが、実は話はそんなに簡単ではありません。上下動が激しいのです。
今月のグラフでもわかるように、一日で50くらい上下することすらあります。108-158-122とか一番低いと94一番高いと176.まったくもうどうなっているのか!

夏にも上下動はあるのです。全体低めですがポンと188ですってよ。

友人の心からのおすすめもあり、やはり循環器の専門医の意見を聞かなくっちゃあと思い立って、インフルエンザがすっかり治ったので熱海の総合病院に行ってきました。
「心臓のレントゲン、心電図、聴診。すべてに肥大や不整脈という問題は見つかりません。ただ体調が悪い時に、雑音が入るのかもしれないので、念のためにこの次に心エコーだけとりましょう」
血圧グラフも持参しましたが、「自律神経の問題でしょう。数値が上がったり下がったりしてる時に降圧剤は、かえって不安定を誘引したりするので、もう少し様子を見るということで。気温だけでなく気圧に連動する人もいますよ。全体的に右肩上がりになっていく場合は降圧剤が必要ですけど」

面白いもので、ドクターから「経過観察で問題ない」といわれると、まったくその気になって従来通り血圧測定だけ続けようという気になりました。
この血圧測定も、気弱な人だと高血圧の数値に振り回されるでしょうが、私の場合はデータがそろうと客観的に見てみたくなりますね。
月ごと平均値、最高値と最低値、一年の傾向とか、上と下の数値の関連とか。最初のころは心理的な要因はないかと思ったのですが、私の場合はそれは違うらしい。ちゃんと確かめたのです。夫と意見が合わず口争いになったとき、即、測ってみたのですが全然高くない(笑)それに今は起きてすぐに測ってますから心理的要因は考えにくいのです。
なんてことを推理したり整理したりすること、それはちょっと楽しい。(という前頭葉のタイプです)

もうひとつ。私の場合は脳外科で働きましたから
「ちょうど薬を切らしてたんですけど、どうしても仕事が忙しくて受診できなかった・・・」といった患者さんもいるにはいましたが、「血圧は問題ないといわれてたんですけど…」という卒中患者さんもけっこうたくさんいたという印象があります。
それに脳外科のドクターが「手術の最中は血圧は200ははるかに超えてるね」とよくいわれていました。
超百歳のかくしゃく老人の調査の時に「好きな食べ物は肉」と答えた人たちが多かったことも、血圧コントロールも大切ですが、血管壁も大切だろうという、考えに結びついていたのではないかと思います。私の栄養状態はいいはずです。

というわけで、インフルエンザから高血圧まで健康談議でした。
認知症で受診しても相変わらず「年齢相応でしょう」といわれてしまう話をよく耳にします。
私はドクターの説明に納得できましたが、それは「血圧が乱高下する」という私の訴えに対する説明をきちんとしてくださったからです。
小ボケの症状を訴えた時に、認知症専門医はどう思われるでしょうか?重度認知症を見ていらっしゃると
「いくつかのことを同時進行的にさばけない」
「意欲も発想もわかず、ボーとしている」
「居眠りが目立つ」
「手際が悪く、根気も続かない」
「おしゃれでなくなった」
「今までのお母さんじゃないみたい」
「献立が単調。同じものを何度も買う」
「同じことを繰り返し言う」
「動作がもたもたしてきた」
「会話に加わることができない」
「やたら鍋を焦がす」このような症状が認知症の始まりだと思われるでしょうか?
これらはすべて前頭葉機能ですから、前頭葉に目を向けないと何もわかりません・・・




自衛隊

2018年12月10日 | 私の右脳ライフ

10月に自衛隊観閲式参観しました。
そして11月に自衛隊音楽祭。どちらも私にとっては初めての体験でした。
政治的な立場をいう前に、隊員の皆さんの気概がそのままに感じられる入場行進に圧倒されました。

陸上自衛隊HPより
自衛隊記念日観閲式の目的は、自衛隊の最高指揮官である内閣総理大臣(観閲官)の観閲を受けることにより、隊員の使命の自覚及び士気の高揚を図るとともに、防衛力の主力を展示し、自衛隊に対する国民の理解と信頼を深めるものであり、3年に1度行われます。」
陸上自衛隊が観閲式。海上自衛隊は観艦式。航空自衛隊は航空観閲式というそうです。

音楽隊

儀じょう隊

ヘリコプター部隊。幅50mくらいのところに3人降下し、あっという間にパラシュートを畳んで集合。その手際の良さに唖然としました。

航空機

これは何というのでしょうか?たくさんのパレードが繰り広げられました。

国を守ってくださっていると、とっても素直に思えました。国は守らなくてはいけません。
11月の自衛隊音楽祭は日本武道館が会場でした。満員!

陸上自衛隊HPより
自衛隊音楽まつりとは、自衛隊記念日行事の一環として、毎年11月頃日本武道館において開催される自衛隊最大の音楽イベントです。
陸・海・空音楽隊によるドリル演奏や自衛太鼓等、通常の音楽演奏とは違った迫力ある演奏をお楽しみ頂けます。」
すみません。これは動画でないと伝わりませんね。

各方面の部隊がそれぞれに工夫して表演されています。

息もつけないほどの急テンポで次々に演じられて行きました。

隊列を組んでいくところが圧倒的な魅力です。

歌を聴かせるシーンもありました。

海外からも。

圧倒されたのは太鼓の競演でした。

あんまり楽しんでしまって、太鼓に至るまで動画をとらなかったのです。
IMG 5048




秋の旅ー楽しみの差はどこから生まれる?

2018年12月07日 | 正常から認知症への移り変わり

あっという間に12月。あれよあれよという間に1週間過ぎてしまいました。ちょっと前の話題です。
今年の紅葉狩りは、蓼科のからまつ黄葉を楽しむことにしました。もちろん夫婦一致して目的地を決めました。私の友人2人を誘い、女子3人、男子1人の4人組です。
そこから先は、すべて私の担当。私の夫は超がつく方向音痴ですから、どうしてもこのような役割分担になってしまうのです。
行きは「西富士道路ー精進湖―甲府南ICから中央高速ー諏訪IC―ホテル」
帰りは「神長官守矢資料館等藤森輝信氏設計の建物群ー尖石縄文考古館ー御射池―帰宅」これが基本の旅程。そこから私の前頭葉はこのように動き始めます。
朝出発すると、直行すると到着が早すぎるから、一か所寄り道をしよう。まだ行ったことがない昇仙峡。先日友人がもみじにはちょっと早かったといっていたのでベストタイミングかも。ここまでは夫に報告。
所要時間などいろいろチェックしていくうち、西富士道路には富士宮から入るわけだから、そうだ!去年オープンした富士山世界遺産センターにまず寄ってから中央道に乗る。どちらもそんなにメイン道から離れてないので大丈夫。ここはまた夫に報告しました。
第一目的地富士山世界遺産センター

さすがに新しい施設ですから、展示に工夫があって楽しかったですよ。予定ではすぐに西富士道路に戻って昇仙峡へ向かうはずだったのですが、富士山世界遺産センターに隣接の富士宮浅間神社が秋の大祭中。人出も多く縁日もたくさん出て、気持ちがそそられます。当然寄り道。

夫は途中でギブアップ。富士山遺産センターで待ってました!屋台もたくさん動き始めてもっともっとお祭りを楽しみたかったのですが…諦めました。夫は「予定外」とご機嫌ななめ。
昇仙峡はハイキングもしたかったのですが、さすがに時間切れであきらめました。
ハイライトは仙娥滝と情報を得て、そこへまっしぐら。

「さあ行くよ!」と夫は常にスターター。理由はホテルにチェックインしてわかりました。蓼科のカラマツ林を歩かせたかったらしいです。

ホテルはもう、クリスマスデコレーションがきれいでした。



実は、ホテルのサービスとして早朝雲海ツアーがありました。女子組は大賛成、一名の男子はお部屋で待っていると。帰りの運転担当だからだそうですが。
雨が降る中出発しました。奇跡的に雲海が望めました!

フロントの方が、長円寺の紅葉を薦めてくれたので、さっそく予定変更。

見事な一行楓の参道。あいにくの小雨でしたが、今年のベストだったかも。鐘楼も見事なら百体観音もなかなか見ごたえがありました。

夫の理解では、帰りのメインはあくまでも尖石縄文考古館。私の理解では、今回の長円寺のように予定外にベストのもみじに出会えることこそ旅のだいご味。長円寺でも何となく不協和音が聞こえたような(笑)
何度も茅野には行きましたが、まだ一度も行ったことがなかった長官守矢資料館へ。最近はナビもあるしグーグルマップもあるしで、とにかくいろいろなところに行きやすくなりましたね。


内部。諏訪大社上社の御頭祭のことを学びました。動物の頭部を祭りに使うのは、日本では珍しいのではないでしょうか?

実は私たち女子組は、近所にまとまって展示されている同じ藤森先生の三作品に強く惹かれていました。
空飛ぶ泥舟

手前、低過庵(ひくすぎあん)。奥、高過庵(たかすぎあん)。

高過庵。左下が低過庵。

なんともメルヘンなエリアでしたよ。
夫は、またもやソワソワ。そうなんです、主目的である尖石縄文遺跡に行きたいのです!
仮面のビーナス(国宝)四者四様に十分に楽しみました。

主目的を達した夫は、竜神湖畔の竜神亭のランチにもスンナリ賛成してくれて、すてきなひと時を過ごしました。

夫は賛成ではなかったのですが、女子組がまだ行ったことがなかったので東山魁夷の代表作「緑響く」の舞台御射鹿池にも足を延ばしました。
山の奥のひっそりとした小さな池のはずが、池はそのままでしたが、駐車場などが整備されていてびっくり。ちょっと風情がそがれたような気がしましたよ。

後は中央道に乗って、来た道を逆に帰りました。無事到着。
今度の秋の旅でつくづく感じたことがあります。「紅葉狩り」というメーンテーマははっきりしているのですが、夫と私と、旅に求めるものが違い過ぎる!
夫は、当初決めた目的がぶれない。
私は、その時その時興味をひかれる事態が出来するとすぐそれに興味がそそられる。同じ状況で同じものを見ているのですよ。それなのに、二人の行動のベクトルは正反対に向かおうとする!

この差は当然二人の前頭葉の差から生み出されるものです。この状況をどのようにとらえるか。そのもの事体に興味関心があるかどうか。残り時間があると判断するか、もうあまりないと判断するか。旅そのものをゆったり楽しみたいかどうかetc
ではその前頭葉の差はどうして生まれるのでしょう。
前頭葉は、真っ白で生まれてきます。体験を積み重ねていく過程で、最初は親の評価でその後自分の評価が完成してからは自分の評価をもとに「自分らしさ」が出来上がっていくのでしょう。私たちはちょっと違いすぎかもわかりません。

実はこの旅は、11月5日に出発しました。私の誕生日が11月4日。友人が11月7日。夕食は誕生日祝いでした。


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