脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

子供と高齢者にいくら掛けるか

2006年08月26日 | エイジングライフ研究所から

今からお話しするような、金銭的なことは普通はあまり口にすることはありません。でも、今日はあえて単刀直入にお話しようと思います。

P1000003_2だいたいお年寄りにいくらお金がかかっているのか?
そして、子供たちにいくらお金を掛けているのか?

私の住んでいる伊東市で、平成16年度に使われた金額です。
(市役所の財政課で聞きました)

高齢者
  一般会計(高齢者福祉)7.4億円
  特別会計(介護保険) 35.0億円
        (老人保健) 70.0億円
          計    112.4億円

子供(中学生までの子供に使われる費用)
  児童福祉・教育費   38.5億円

平成17年度は、高齢者関係の費用はさらに増加しているはずだと市役所の担当者は説明してくれました。

みなさんはこの数字をどう考えますか?


うれしいことは続くもの

2006年08月05日 | 二段階方式って?

今日は、例の管理ソフトの穴封じをやっていました。そこにメール到着音。急いで確認してみましたら、こんなうれしいメールでした。岩手県奥州市O保健師さん(*^。^*)

Photo ー略ー 健康増進課の協力も得て、4人のスタッフで脳生き生き相談に出向いています。
現在、4箇所の会場を回りましたが、1時間をかけてのゆっくり脳生き生き相談が、とても好評で驚いています。あわただしく情報を伝えるよりも、二段階方式を利用し、それぞれの生活の振り返りの時間がどんなに有効かと改めて考えさせられています。
お互い気が付かないままの、カウンセリングになっている気がしています。ー略ー

エイジングライフ研究所が、世の中に(保健師さんたちに)伝えたいと思ったノウハウはこれなのです!

ふつうの「カウンセリング」の中では、脳機能という物差しはまったく使われません。
多くの高齢者の方々、特に小ボケの方たちとお話をしていると、脳の老化が加速されるようになってしまったその生活上の変化をよく理解していることに驚かされます。その変化こそが、その人を理解し、生活改善指導を行うキィポイントになっていきます。そこに、早く到達するために脳機能検査があるのです。

こうして書きながら、「人生を共有できた」喜びにちょっと興奮している・・・全国のあちらこちらの保健師さんの顔が浮かびます。

「こんなことが、脳の元気をなくすきっかけになるんですね」
「話しにくいことなのにご自分から話してくれたのです」
「『ほんとに今日は来てよかった』といってくれました」
「最初の硬いくらい表情が、別人のようになっていきました」
「涙を流されたのに、最後は笑顔で帰られました」

_2_1 以前に二段階方式を導入して、経験をかなりつんだ保健師さんもいますが、ほんとに始めたばかりでもこういう経験ができるのですよ、例のA=B=Cを理解すれば。マニュアルBを参考に)  
もちろん経験をつむほど、聞き取りも上手になり、理解も深まっていくでしょう。 

頭をよぎるのが、長野県東御市。3月28日のブログ「集団かなひろい」を見てください。
このくらい集中的に個別指導を実施するのが力をつける近道。生活指導にかかわった東御市の皆さんが興奮していましたよね。
6月の研修会に参加した神津さんは、「大体どのくらいの確率でA=B=Cになるか」という質問に、ニコニコ笑いながら「うーん、100%とはいえませんが。魔法のようです」って答え、会場がどよめきました。

反省をひとつ付け加えておきましょう。
二段階方式を導入するということは、個別の生活指導が本筋ですが「もしも、集団かなひろいテストを実施したら、不合格だった場合には、必ず個別検査(つまり生活指導)をすること」が鉄則なのです。ところが、
①集団かなひろいテストだけしかしない。
②「かなひろいテスト不合格」に対して保健師さんの理解や自信がないために、うやむやにしてしまう。
③その挙句、「検査を嫌がるので・・・」と「歌って、踊って」の教室になってしまう。
④ボケの早期発見や生活改善指導や評価に脳機能という物差しを使うという二段階方式を導入した意味がなくなる。

個別検査や指導ができないまま、集団かなひろいテストだけをしてしまった町の保健師さんたちに、ごめんなさいを言わなくてはいけません。
個別指導の大切さを、もっと、強調すべきでした。その力をどう付けていくのかの指導が足りなかったと反省しています。

1_5_1 マニュアルも改訂しました。(読んでください!)
研修会も工夫しています。

長野県豊科町(現安曇野市)、この町の取り組みが日本の将来のモデルになるのではと私は思っています。それから今日のメールの発信地岩手県江刺市(現奥州市)、東御市も、保健師さんたちが力を付けていく町は、すべて個別検査を積み上げていっています。
(他市町村の保健師さんの(^_^)vもたくさん見えますよ、もちろん)
がんばってください!お手伝いはいくらでもしてあげたいのです!

あまりにもうれしかったので、今日の写真は、前回ブログの赤ちゃんの父親、次男の撮ったものを使いました。


うれしかったこと、5連発

2006年08月03日 | 二段階方式って?

P1000032_3 突然、私事です。
5番目の孫が生まれました。(生後10時間くらい)次男のところの3番目。上の子のお守りに1週間駆り出されていました。
「健やかに育て」と心から願います。

国家の予算を見ると、高齢者にかか費用と、子供にかける費用の大きな差に愕然とします。やっぱりボケ予防しかありません。この項改めて!

001_1 懸案事項だった、管理ソフトが完成まであとほんとに一息のところまで来ました。こんなにも、ソフトを作ることが大変とは想像もつきませんでした。
できたのでチェックすると、どこか「穴」が見つかるのです。
それを直して再チェック。また「穴」それを何回繰り返したか?
大きな改訂だけで11回です!
でも、よいものができたと自負しています。また詳しくお知らせしましょう。

P1000022_1 今日飛び込んできたうれしい話。
前回の実務研修会参加者の皆さんの宿題レポートが帰ってきています。
今日指導していた三重県大台町の保健師さんが「東御市から参加されたKNさんから資料送ってもらったんです」といわれました。
そうなのです。私はこのように全国のあちらこちらで、思いを同じくする人たちが、同一の基礎にたってボケ予防の話をしてほしいのです。
ところで、宿題の話ですが、丁寧にやっていましたよ。

    A:脳機能検査
    B:生活実態
    C:生活歴

この三つの情報が正確ならば、電話の向こうとこちらで、同じ人のことを話しているという実感が感じられます。そのくらい二段階方式は「人」を理解できます。
大台町のDM]さんは「鳥肌が立ちました。奥深いんですね」と感想を言ってくれました。P1000014_5

エキナケア。和名はムラサキバレンギク。
最初にこの花の名を耳にして、聞き返したとき「ムラサキバフンギク?」と言ってしまい大笑いされました。
一緒に笑った人はグルメかも?(ムラサキうに・バフンうに)

昨日の話ですが。宮城県石巻市河南町のAR保健師さんと宮城県大崎市古川のU保健師さんと続けて話しました。二人がここ数年のボケ予防教室について振り返っていった言葉がまったく同じだったのには驚きました。
「こんなにいい地域づくり活動はありませんでした」
「脳」は使わないと健康を維持できません。知識として知っているだけではだめなのです。ボケたくないのなら住民が積極的に動く必要が必然的にうまれてきます。行政がよく言う共同参画事業のテーマとして「ボケ予防」はベストです。

P1000016_2 失語症を見つけて、病院受診を勧めた香川県綾川町の保健師さんからの手紙です。

「先日のケースに失語のことを伝えました。握力は左右差を感じることができなかったのですが、今年に入って言葉が出ず、子どもの名前もわかっているけれど出てこないといった状況でした。字は書けなくなったからか、今年に入って出納簿もつけるのをやめており、かかりつけ医(内科だかCTもとれる病院)で相談してみるという話になりました。
10日前に訪問していたのですが、本人は訪問後それまであった幻覚がなくなったそうで、「歩かないかんな~」といわれていました。引きづられて小ボケだった夫も、「息子にも相談できなかったことを相談できて、訪問後気持ちが落ち着いた」とのことで、1回の関わりだけで、ここまで目に見える変化があるとは考えにくいとは思ったのですが、とりあえず落ち着いているようです。引き続きフォローはしていければと思っています。」

保健師さんたちってどうしてこんなに謙虚なのでしょうか?!
自信を持って、ガンバレ!ガンバレ!


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