脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

かくしゃくヒント7-寺子屋作戦

2010年11月29日 | かくしゃくヒント

今日は私の年上の友人(72歳)の話です。
そしてお花は、今月初め私の誕生日にいただいたバラの花たち2010_1107_181900p1000306 どうしても表せませんが素晴らしい香りでした! 

その友人は中学校の英語の先生でした。校長先生をなさった後に退職。
退職後は、請われて私立高校で3年くらいお勤めになられた後は、悠々自適の生活にはいられました。

と、ここまで読み進めた方は
「そろそろボケ始めた?」と思ったかもしれません。

残念でした!確かに
「公務員や学校の先生は退職後3年で、ボケる」とよく巷では言いますが、そのためには欠かせない大事な条件が必要です。
「仕事一筋の生活で、仕事を辞めたら何もすることが無くなった」という条件です。
趣味なく、生きがいなく、運動もしないという「ナイナイ尽くしの生活」があれば、完壁。別に公務員や学校の先生でなくても速やかにボケに移行していきます。

私の友人ですから、そんナイナイ尽くしの生活をするわけはないと思いませんか?その通り。
退職後は地区の民生委員をしました(現在も継続中)
それも、奥さまが感心するほど丁寧で気配りのいきとどいた仕事ぶりでした。とくに高齢者に対しては家庭訪問を欠かさずに行っていたということで、住民の方からの信頼も厚かったようです。2010_1107_182100p1000307_4  

ところが、ここ数年、次々と病気がでてきてしまいました。
心臓から始まった病気でしたがドクターにも恵まれ、手術は大成功でした。
手術は成功しても当の本人には一抹の不安が残るということは、脳外科でもよく耳にしますが、こればかりはなってみないとどう感じるかはわからない・・・
友人の本心は、さあ、どうだったのでしょうか?

ところが、続いて未破裂腹部動脈瘤が発見され、これは手術ではなく経過観察という、日常生活上でも怖く感じるのも当然という状態に陥ってしまいました。2010_1107_182300p1000308_8

それらの病気と関係があるのかないのか、次は足の痛みが出現。
だんだん強くなって、歩行にも障害が出るほど。

そうすると生きがいだった民生委員の仕事ができなくなってしまう事態にまでつながってしまいました。

「来年春で、民生委員も辞めなくちゃあ…」とさびしそうに言われるのを聞きながら、私の頭はフル回転。
「民生委員の代わりの生きがいがいる!」

身体の動きを伴うものは無理ですから、一応ありきたりの「碁・将棋などのゲーム。歌や絵 …」といっても首は横に振られるばかり。

そこに隣家に住む少年が駆け込んできました。今年一年生のS太クン。友人のお孫さんです。2010_1122_065900p1000354_4

ひらめきました!

このかわいいお孫さんに協力してもらうのが一番。
「S太クンと、そのお友達に勉強を教えてあげてください。一週間に一日でも日を決めて、学校帰りに私塾を開くのです」
すると、英語の先生でしたから
「英語でも教育課程に入ったら・・・」

「実はひとつだけ条件があります。より難しい勉強や進んだ勉強を教えるのではなく、躓きそうな子を助けてあげる、そんな塾。できる子にもっと勉強を教える塾はたくさんあるけど、それは世間に任せておけばいいでしょ?だから英語じゃなく、足し算の繰上りとか」

そこで、横から奥様が
「国語の読みとか漢字でもつまずく子はつまずくし」

期せずして三人で
「読み、書き、そろばん。寺子屋だ」2010_1122_070000p1000355

なんと友人はそろばんも書道も教えられるというではありませんか!
「このテーブルなら最大限6人。一年生なら30分かな。その後ちょっとおやつでも出してやって。月に一度は図画もいいかも(奥様は元美術の先生)。挨拶や礼儀も教えてやろう」

突然話が盛り上がってきました。

生きがいは、その人が生きがいと感じられるものでないと意味がありません。
先生方で、退職後もし楽しめるものが見つからない方たちに提言。

ぜひとも寺子屋を。
勉強に置いていかれそうな子供たちを少人数で丁寧に指導してあげて下さいませんか?


米沢市「なごみの部屋」再訪ー「高専賃ではないのです」

2010年11月22日 | 米沢市「なごみの部屋」の実践

11月初めに「なごみの部屋」をお尋ねしました。介護保険対応の在宅介護サービスを行っている会社です。脳機能テストの見方など一緒に勉強してきました。

ところで高専賃という言葉を知っていますか?
最近この言葉が注目されてきています。来年になるともっと皆さんの耳目に触れることが多くなるでしょう。
修善寺虹の郷菊花展2010_1106_151400p1000285_2 

正確に言うと、高齢者専用賃貸住宅のことで、以下の条件を満たしていれば介護保険の対象施設になれるというものです。
私は、最初にこの言葉に出会ったときに「米沢市なごみの部屋が始めたのはいつだったかしら?あの発想に世の中が追いついてきた」と思いました。
そのくらい最初に
なごみの部屋の我妻社長さんから理念を聞いた時には、すごいと思うと同時に膝を打つ思いもしました。2010_1106_152800p10002962010_1106_153600p1000305_2  

その我妻さんから伺った話です。
「病院から退院をせかされているお年寄りがいました。いったん入院してしまったら、家族が受け入れられないというお年寄りも、部屋を孫が占領して帰る部屋すらなくなってしまうお年寄りもいるのです。
どうにかしなくては!と思ったのです。
一方で、大学生対象の下宿をやっていたのですが、学生がマンションを好むようになって空き部屋が多くなって困っている大家さんがいました。
そこに高齢者をお願いしたらどうだろうと思いついたのです。
各部屋も高齢者向きに手を入れてもらって、食堂を兼ねたデイルームも作ってもらいました。その他、必要な点は大家さんに要求し、住居が完成。

お年寄りは大家さんと契約します。そしてなごみの部屋が大家さんから管理委託を受けて、高齢者の食事・風呂・掃除・通院などのお世話は行い、家賃はきちんと責任を持って大家さんに支払うというやり方です。原則デイサービスを併設して、脳リハビリにも組み込んでいます」
(ここにエイジングライフ研究所との接点がありました。どのような状態なのか。状態がいいのか、改善されているのか否か、客観的な見方が必要ということです)2010_1106_152900p1000299_2

行き場所がなく困っていた高齢者、家賃収入が途絶えていた大家さん、そして、お年寄りをどうにかしてあげたかった我妻さん。三者三様の満足に至れるなんて、すごい!と我妻さんの知恵に感動しました。

私にとってはこれこそが高専賃。
我妻さんに「初めて伺ったのはいつだったでしょうか。もう5年くらい前にもなりますか?世の中が追いついてきましたね」といったら
「いいえ、なごみの部屋がやってるのは高齢者専用の提携アパートです。高専賃の条件は居室が8畳。その広さがないのです」

高専賃。世の中は新しく高専賃用の建物を建てて動かしていくのでしょう。(この辺は無知ですので、あくまで類推ですが)
何故、我妻さんのようなあちらとこちらを生かしあうというような発想がないのでしょうか?

なごみの部屋のパンフレットからImg_0001_3

事業活動は、ニーズに合わせて拡大していきました。
家にいるお年寄りにもサービスがいるし、病気の人には訪問看護が、介護保険のケアプランもなどなど。施設はなるべくお金をかけないように工夫の限りを尽くしています。

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我妻さんが魅力的なのはさらにその次です。
「高齢者を見ていると、お世話を充実させるだけでなく、もっと元気にしてあげたいと思えてなりません。ご本人やご家族だけでなく国のためでもありますね。そのためには・・・」
そこで私
「元気な人に対して、前頭葉や右脳を使う場面を用意してあげるともっと元気になります」
そこから始まった「かくしゃくの会」

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「脳と体の健康教室」というのですから、当然脳機能チェックは実施しています。
今回そのデータも見てきましたが、改善が明らかでした。担当者の方たちが鼻高々という印象も当然でしょう。

「仕事をしていると、障害者の方へのサービスもどうしてもいるのです。
いろいろな好条件が重なって、お菓子を作ることにしました。最初はなごみの部屋で使うおやつができればいいと思って始めたのです。(こういう発想も大切です!)
今は和菓子のなごみ庵にはお茶会用菓子の注文が来るようになりました。洋菓子なごみーるのプリンは先日東京で行われた障害者の事業所が作るコンペで好評で東京から注文が来ることになりました」

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必要なものを、工夫や知恵を出し合って実現させていく姿勢には、いつも学ばせてもらっています。

今回は皆さんと勉強しました。2010_1104_181300p1000261左端我妻さん

たくさんの脳機能テストの結果がありました。ここまで実績があると脳機能が生活実態と生活歴を表すということが確かに実感できるでしょう。

個別のケース検討は、解釈がちょっと複雑だったり、質問が的確で、テストが使えるようになってきていることがよくわかりました。
そういえば、9月の実務研修会には二度目の受講をなさった方もいましたね。二段階方式は使える、そしてもっと使いこなしたいということなのでしょう。
脳機能からその人を理解するという姿勢がなごみの部屋に根付いてくれましたね。これからもがんばってください!


脳障害の解説②左脳障害ー左手だけのピアニスト

2010年11月16日 | 右脳の働き

前回のブログでは、左脳障害の後遺症による失語症のことを話しました。
左脳障害はおもに言葉の障害です。聞き取りに問題があるちょっと理解しにくい言語の障害もありますが、それでも後遺症としてはわかりやすい障害だと思います。

今日の写真は紅葉たけなわの中尊寺(11月3日)金色堂
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もともと私は脳の機能分担については「脳が壊れると、こわれた場所によってできなくなることが違うので、それをよく観察することでその場所が担っている脳機能を知ることができる」と考えています。
と、言うことはさらにもうひとひねりすれば、
「脳の一部分が障害を受けても、なおできることを知れば、それは障害を受けていない脳の機能である」ということにもなりますね。

前回のブログを書いた後で、テレビを見ていたら興味深い話を聞くことができました。
左手だけでピアノの演奏活動をされている館野泉さんのインタビューでした。舘野さんのことについては2005年にこのブログでも左手だけのピアニストとして触れましたが、その時は舘野さんの手記から説き起こしたものでした。
そのブログでも、舘野さんが脳卒中で失った右手の機能(左脳障害による後遺症)に重点を置くよりも、障害を受けなかった右脳がどれほどの機能を有しているかにスポットライトを当てるべきだということを話しました。
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インタビューを聞いて、さらに生々しく右脳の機能ということを感じました。
手記では、左手のためのピアノ作品を、左手だけで演奏してみたら
「その瞬間、目の前に大海原が広がった。氷河が溶け出したように心の奥底から流れ出るものがあった。・・・左手だけでの演奏であるが・・・ただただ生き返るようであった。そこには間違いなく私の音があった。・・・理屈ではなく、身体で悟っていった。」(文藝春秋2005年5月号より)
と書かれていましたが、今回のインタビューではご本人は
「その楽譜を目にした途端、ここには音楽があることが分かった」と言われました。
演奏をして音を耳にしなくても、見ただけでそこに音楽を感じることができることが訓練された右脳の能力であり、それは左脳だけでは決してできない芸当です。

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舘野さんは2002年に脳卒中に襲われ懸命のリハビリに励まれたそうですが、右手はピアノを弾くまでには回復されませんでした。とは言いながら、かなり自由に動かすことがお出来になっていました。

少なくとも、右手をポケットに入れておかなければいけない状態では全くありませんでした。前回のブログで話したように、右の上肢に麻痺がある場合には、ことばを話すことが難しくなるタイプの失語症を伴うことが多いのです。ただ、このタイプの失語症は当初みられる障害の重さから予測するよりも、ずっと回復できることが多いと思います。

舘野さんは、インタビュアーとの話はほとんど問題なく進めていかれましたが、ご本人にしたらもどかしく思われることも何度もあったに違いないと私は思いました 。
それでも、発病直後の「まったくしゃべれませんでした」というところから日常生活には支障がないところまで回復されたのですから、素晴らしいことです。
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ここまで回復されるには、多くの努力を積み重ねられたことと思います。
と、書きながら、「これも右脳が存分に働けていたから」とう思いがわきあがってきます。
左脳に損傷を受けた人たちの多くは、発病後早い段階で非常に落ち込むことが多いのです。
「話せない。利き手である右半身にはまひがある。これから先どうすればいいのか・・・」
その時期を乗り越え、右手がどうしても使えないということを受け入れることができたら、左手で書いたりお箸を持ったりし始め、それから後は涙ぐましい努力を惜しみません。 

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右脳障害の後遺症として病態失認ということがあります。
自分に起きた左側のマヒを認めなられないのです。
一人で座ることもままならないのに「どこも悪くない」と答えられると、びっくりしますが、それ以上にその人が突然立ち上がろうとするのにも驚かされます。

右脳障害を受けた人たちの中で、この左半側麻痺を否定するタイプの人たちは、リハビリに意欲を出すことはありません。もう少し改善しそうなものだと期待されながら、改善がはかばかしくなくて重い後遺症を抱えることにつながりやすいのです。
麻痺という状態を理解できないのと同様に、今の自分の置かれている状況そのものの理解も悪いのでしょう。だから口ではいろいろ言いますが、行動とは大きなギャップがあることが多く、周りの人たちとの関係性にも問題を起こしてしまうこともよくあります。2010_1103_120400p1000215

 

 

 

 

 

 


舘野さんは繰り返し言われました。
「こういうこともできる。あんなこともわかる」
「次にはどんなことが待っているのだろう」
「脳卒中をやって開けた世界がありました」
感動的なほどのポジティブな考え方は、多分天性のものだろうとは思いました。
それでも右脳を障害されていたら、このような生き方はちょっと難しかったかも知れないと思ったことでした。

 
 

脳障害の解説①左脳が障害されても「目は口ほどにものを言い」

2010年11月11日 | 右脳の働き

アナログ情報を処理する右脳(機能)とか、デジタル情報を処理する左脳(機能)とか口にしますが、単に言葉で理解するのではなく、保健師さんたちには「それはどういうこと」なのかをわかっていただきたいと思うのです。
伊豆高原の11月(城ヶ崎海岸)2010_1101_133500p1000207

講演でもよくお話しするのですが、場所によって脳の機能に違いがあることを実感できるのは、脳に障害を負った場合です。
脳卒中の場合もありますし、けがの場合もあります。

障害を受けた場所によって、あきらかに「できなくなること」が違います。
一番わかりやすいのが、運動の脳に障害を負ったときでしょう。
左脳に障害が起きたら、右半身に運動麻痺が出現します。右脳なら左麻痺ですね。
次にわかりやすい障害は、左脳。言葉に問題が起きてきて、いわゆる失語症になります。失語症にはしゃべりにくいタイプと理解が悪くなるタイプとあります。

しゃべりにくいタイプの方が、障害がはっきりして見落とされないし、コミュニケーションもとりやすい(質問にイエス・ノーで答えてもらえば意志疎通が図れるから)うえに、基本的に回復がいい傾向があります。また右上肢や顔の右半分に麻痺を伴うことが多いです。

元巨人軍の長嶋監督の障害は、マスコミで見る限りではこのタイプのようです。話しずらそうではありますが、何をいいたいのかは伝わります。
もちろん歩けるようにもなりました。そこまで回復されたにもかかわらず、右手はいつもポケットに入っていますね。

一方で、理解が悪くなるタイプというのは、聞こえているのに何を言ってるのか分からないという障害で、本人にとってはあたかも外国語を耳にするような感じです。そして本人はなめらかにしゃべるのですが、いいたいことがはっきり伝えられません。キーワードが出てこないために、回りくどい話し方が目立ちます。
一見障害は軽いように思えますが、こちらの言ってることは伝わらないし、相手が何を言いたいかもわからないしで、コミュニケーションをとることはとても難しくなります。右下肢の麻痺がよくあります。詳細はマニュアルC95P参照
大室山2010_1101_140100p1000209 2010_1101_142600p1000214                       山頂の五智如来地蔵尊              

しゃべりにくいタイプの人たちは、本当に困った顔をします。恥じらうこともあり、落ち込むこともあります。「思ったことが言えない」そのつらさは、わかりやすく私たちにとってすぐに共感できるものです。

理解が悪くなるタイプの人たちは、当初はしゃべりにくいタイプの人たちに比べてそんなに困った感じは受けないものです。お話ができるからですが、理解が悪くなるタイプの人たちがしゃべればしゃべるほど、聞く側から言えば何を言いたいのか分からない状況に陥りがちで、そんな時聞き手はつい困った顔をしてしまいます。
その困った表情を読み取るのは、失語症の方の右脳!
右脳は障害を受けていませんから、ちゃんと話し相手が困っているということがわかります。その段階で、このタイプの失語症の人たちは
「自分の言ってることは、やっぱりわかってもらえていない」と自覚することになって、落ち込むのです。
山頂の八ヶ岳地蔵尊2010_1101_141600p1000211
この場合のコミュニケーションは、左脳を介してではなく右脳を介して行われたということがわかりますか?

昔の人たちが
「目は口ほどにものを言う」といったのは、言葉よりも目つきや表情の方が気持ちを伝えられるということで、右脳のコミュニケーション能力のことをよく理解していたということになりますね。

よく考えてみると本来は「目はものを言わない」わけですから、コミュニケーションのベースは、あくまでも言葉だと言っていることにもなります。
「その大切な言葉は口からでますね」と言っているのです。
そのうえで「目つきで豊かに表情を作り、言葉を使わずに感情を伝えることができます」といって、この方法でも十分にコミュニケーションが取れると教えています。
私たちは言葉が左脳の機能と知っていますし、表情を出すのは右脳の機能と知っていますが、そのままの表現よりも、このことわざの方がずっとわかりやすい説明だと思います。
一つ注意。
言葉がなくても感情のやり取りはできますが、論理的なことに関しては言葉が使いこなせなくては、とても無理です。その意味でエイジングライフ研究所が左脳の働きを「仕事・勉強」という表現を使うのは、より分かりやすい言い方の一つだと自負しています。
                            山頂より富士山遠望2010_1101_141700p1000213
私たちは思いがけないほど、言葉以外の力で意思疎通を図ります。
目つきもそうですし、顔の表情やしぐさからも気持ちを読み取ろうとします。
声の大小・強弱・高低なども大切な情報源ですよね。

失語症になっても言葉以外の情報処理の能力が、どのように発揮されるかを知れば、右脳の機能を理解することの近道にもなります。


こんな右脳訓練も

2010年11月07日 | 私の右脳ライフ

  北海道からの帰り、こんなことをしました。これも私にとっては立派な脳活性化でした。
旭川空港から望む冠雪の大雪山連峰 2010_1023_131500p1000190
羽田に到着したら、とても人が多いのです。(これは10月23日のことでした)

最初は土曜日のせいかと思いましたが
「そうだ。21日に羽田の新国際線ターミナルがオープンしたせい!」と気づいてからの、行動は早かったと思います。

次の予定までゆとりの時間は約1時間。
さっそく空港内の連絡バスに乗って、新国際線ターミナルへ。一台目のバスには乗れず、乗ったバスは混雑して立ったままというありさま!
おのぼりさんor東京人でいっぱい2010_1023_151700p1000193 2010_1023_151700p1000192                                           


商店&食堂街(江戸小路)2010_1023_152000p1000194               2010_1023_152100p1000196                                


突然日本庭園が2010_1023_152100p1000195!                      突然お宮が(お囃子も)!2010_1023_152200p1000197             

5階のTokyo Pop Townは時間切れ。次回のお楽しみになりましたが、京急やモノレールのアクセスもよくわかりました。
テレビニュースで解説していましたから、よく聞いていたつもりでも、実際にそこで体験することで得られる理解は、異次元ですね。
「左脳の理解」と「右脳の納得」とでも言えばいいのでしょうか。

さて次の予定はライブハウス。
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このFolkBand MIXについてはHPを読んでいいただくことにして、平均年齢56歳全員現役ということに注目してください。
同じテーブルでショーを楽しんだ御夫婦は「あの人は歌う税理士って言われてるんですよ」と教えてくれましたし、建築設計事務所経営の方もいらっしゃり、私の「お目当て」の方は「会社員」です。

当日、私の「お目当て」の方が先週が誕生日ということでメンバーからバースディソングのプレゼントがありました。関連しているということですね(笑)。
本当にうらやましかったですよ。突然仲間から素敵なバースディソングをプレゼントされるなんてかっこよすぎです!そんな仲間がいること自体も!!

YouTube: [CM] アフラック 「まねきねこダック バースデーソング 篇」 30s

現職をこなしながら、月二回の練習。
やればできるものなのですね!時間の捻出には苦労されているでしょうが、老後は安泰。
こんなメンバーがボケると思いますか?

ライブの感想も。
歌声そのものが魅力的でした。人生経験がそうさせているのでしょうね。
そして絶妙のハーモニーと、素敵な楽器演奏のテクニック。
歌詞が、二十歳の青年の訴えであるところも、そのギャップにかえって心惹かれるものがありました。
MIXは熱血! オヤジバトル決戦を目指しているのでは?と私は勝手に思っています。楽しみながら勝ち進んでくださればそれはみんなの喜びです。
(小さな声で)ガ・ン・バ・ッ・テ・ク・ダ・サ・イ

 

 


平成22年北海道便りー付録

2010年11月05日 | 私の右脳ライフ

北海道の雰囲気を楽しんでください。
札幌バスターミナルにあるラーメン共和国 2010_1018_123100p1000078 2010_1018_123000p1000077                       

道央道のサービスエリア2010_1018_141100p1000082                 天売焼尻(テウリ・ヤギシリ)を望む2010_1019_085100p1000083     

風力発電の町、苫前町2010_1019_130100p1000112 2010_1019_141400p1000119

北海道といえばハマナス(苫前町で)2010_1019_140400p1000115 2010_1021_105700p1000143     

増毛の国稀酒造(日本北限の酒)2010_1020_102200p1000127           三種類のお酒に挑戦2010_1020_101900p1000124               

暑寒別岳の伏流水で作られます         2010_1020_102000p1000125旧商家丸一本間家2010_1020_103600p1000128  (名解説を感謝!)    

留萌本線終始発駅 「増毛駅」2010_1020_125700p1000134         増毛出身、有名な三国シェフのレストラン2010_1020_120900p1000131 で 


平成22年北海道便りー苫前町訪問②

2010年11月01日 | 各地の認知症予防活動

北海道の10月はまさに実りの秋。
前回の大豆もこのカボチャも苫前町東川 G田さんの「作品」です。

そのうえ、思いがけずカボチャをいただいてしまいました。ありがとうございました。カボチャモチとカボチャスープで頂きました。とてもとてもおいしかったです。
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出荷を待っているカボチャの大群。広い小屋いっぱいでした。こんなにたくさんのカボチャを一度に見たのは初めてです。

目の前の畑には大きなカボチャがたくさん残っていました。
「あのカボチャはどうするのですか」
「収穫はできないからそのままさ。でも畑に置いておくと、クマが出たらいけないから、すき込むのさぁ」
そしてその他にもいろいろと教えていただきました。

器量が悪いカボチャは収穫してもらえないこと。
畑についてしまうと、色が黄色でぶつぶつになること(皮をむけば大丈夫!)
風に当てて乾燥させてから、保存すること。
確かに小屋の前には大きな扇風機が設置してありました。
よく「カボチャはその辺にごろごろさせておいても大丈夫」と言われるのですが、傷んでしまうことがあって困っていたのです。まず乾燥させることが大切だと初めて知りました。
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北海道で感動することの一つに、どこへ行っても、その地域の中でとてもいい場所に、いかにも古くからの学校があることがあげられます。

いかに昔の人が教育を大切に考えていたのか、もちろん日本中で初等教育を徹底させたわけですが、北海道のように気候風土が厳しいところでは、教育にかけた意気込みがより強く伝わってきます。

少子高齢社会は大きな問題ですね。
先日、医療福祉経済学の研究者とお話ししたら、
「実は本当に大きな問題は少子化です。日本は島国なのでヨーロッパのような伝染病が猛威をふるうということも、外国からの侵略がなかったので戦争による人口減も経験していません」2010_1019_111200p1000103            校庭といっても林、「…がんばる子」
「今までに経験した人口減は、人口を支えるだけの食べ物がなくなる、そうすると人口を減らして次の安定状態に持っていくわけですが、最初の人口減が起きた縄文末期、これは稲作が可能になって人口を支えなおすことができたんです。今までの歴史から見ると、その時々に産業その他がおきてきて問題を解消できたのです。今回の人口減に対処できるものは何かが、まだわかっていません」

そんな言葉を思い出しました。

さて苫前町の認知症予防活動は一つの特徴があります。
それは社会教育との連携です。「寿イキイキ教室」の名のもとに公民館活動の成人講座の一環として行われています。目的として挙げられているテーマは「高齢者の閉じこもり予防」なのですが、その実態はまさに「認知症予防教室」なのです
社会教育分野には、生涯アドバイザーなどの人材やアクティビティの内容などにもノウハウがあるわけですし、お知らせの作成や配布もやってくださるそうです。
保健師さんたちは忙しいですから、利用できる物・事・人は全部利用することが地域ぐるみの認知症予防活動につながることでもあるのです。
また、「社会教育」という理由からリーダー格の男性の出席率が高いという特徴もあり、参加者は毎年増え続けているとのことでした。
送迎にスクールバス(もともと委託。どうせ空いているからと安い値段で請け負ってくれた)を使っているということも、私は初めて聞きました。どこで話を出しても「縦割りですから」という答えばかりでしたが。

ホテル苫前温泉風W(ふわっと)窓に天売・焼尻島が!2010_1019_085200p1000084

一つ残念なことは、種々の事情があってマンパワーが不足して脳機能テストが実施できていないことでした。関係スタッフの方々は「元気になった」とか「よく維持できている」とか、とてもよく実感しているのですが客観的な指標がないので説得力に欠けますよね。(三笠市の例を思い出してください)
それでも、保健師さんたちは「状況が整えば、脳機能テストを実施しながら生活改善指導につなげたい」と思っていることは確認できました。

厳しい季節を目前にして、住民の皆さんに脳の健康教育をしてあげてほしいと心から思いましたよ。


ブログ村

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