脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

真夏の京都

2010年08月31日 | 前頭葉の働き

広島で所用があったので、途中下車して京都に行きました。8月20日でした。
まあ、暑かったですよ!

旅行目的は、鞍馬温泉の川床料理を食べに行くことと京都御所の参観。2010_0820_134800p10000922010_0820_124200p1000083
2010_0820_124900p1000088 鞍馬温泉は、一昨年の秋に叡山電車に乗って「終点まで行ってみたい」と思っていたので。
プラスして、せっかく京都に行くのだからと御所や離宮の参観ができるかどうかチェックしたら御所だけが可能ということで御所にも行くことにしたのです。
最近はネットでいくらでも調べられるので、旅行を計画するのも結構楽ですね。

地図で場所の見当をつけておいて、電車の時刻表を調べる。用意万端のつもりで行きましたが失敗がいくつか・・・

失敗1.
京都駅でJR奈良線に乗り換えて一つ目東福寺で乗り換え。京阪電車で出町柳。そこで叡山電車に乗り換えて目的地鞍馬温泉。時刻も全部調べていきました。三条で時刻が二つ書いてあったのがちょっと気になったのですが、まあ時刻調整かと勝手に解釈して中づり広告を眺めていました。
ところが、三条で急行に乗り換える必要があったのです!それをミスしたために出町柳で電車が一つ遅れました。
注意力がいま一つ働いていない・・・ 前頭葉の能力不足・・・暑さのせい?歳のせい?
露天風呂が有名(貸し切り状態2010_0820_130100p1000090               川床料理スマートなアユも2010_0820_120600p1000078

対岸から見ると2010_0820_124400p1000085                       鞍馬天狗が出てきそう2010_0820_134800p1000094

御所の参観は3:00から。
日影を探しながら参観。建礼門                朱塗りの門の向こうは2010_0820_152400p1000102 紫宸殿2010_0820_152500p1000103

桧皮葺は上げ底でした2010_0820_153300p1000104                   蔀戸(しとみど)2010_0820_154000p1000108               

清涼殿前庭。こういう読み方がありましたね。2010_0820_153700p1000105 2010_0820_153900p1000107

歴史を体で感じることができて、暑かったのですが結構満足、満足。
御所を参観してから、高校の古典の授業を聞けばもっと関心が高まったと思います。書かれたものから得る単なる知識には限界があります。現物の持つ力との違いですね。

失敗2.
地下鉄で京都駅に行く時、スイカが使えるつもりで改札口に。ピンポーンと止められて切符売場へ行きました。
京都駅でコインロッカーに荷物を入れて、ハンドバッグ一つだったのに鞍馬温泉で山椒昆布、御所でパンフレットをもらい買い物もして、荷物が増えていたのですね。
地下鉄今出川駅での行為は以下の通りのはずですが。

      荷物を置いて
      財布を出して
      切符を買う
      切符を持つ
      財布をしまって
      荷物を持って改札へ

御池庭2010_0820_154400p1000111

最近、バッグの中の切符を探すので、切符入れを用意して必ず切符はそこに入れる様にしています。今回は改札口を通らないといけないので、切符は手にしたまま、ホームに着いてから切符入れに入れようとしました。

「切符入れがない!広島までのJRのチケットが入ってる!」

上記の行為の間、どこかのところで注意集中・分配力が発揮し足りなかったということで、これははっきりと前頭葉の能力不足です。

そこから回転し始めるのも前頭葉。
すぐに階段を上って改札口へ。窓口の駅員さんに「忘れ物なので切符売り場に行かせてください」と頼もうとしたら、その駅員さんは私の切符入れを手にして電話の最中。
                              
「あっ。見つかったようです」
「何が入っていますか?」と尋問があって、めでたく切符入れは私のもとへ。
                        きれいを保つには人の手が。暑い時にご疲れさまです2010_0820_155400p1000115

歳をとって失敗が増えてきたら、失敗しないようにするのは至難の業ですから、失敗につながるような行動をできるだけ控える工夫が必要になったと割り切った方がいいと思います。

一つは行動をパタン化することです。
切符は切符入れに必ず入れる。
そしてバッグの中の入れ場所も決めておく。
電車に乗る前とか乗った後に確認する。
自分なりの確認過程を決めておくこともパタン化しておくべきでしょう。。

ビフォア&アフター改修工事中2010_0820_154000p1000109

もう一つは、一つの行動をするときに、わざわざ意識的にすることです。
前頭葉が正常老化の状態であったとしても、何かしながら別のことをする注意分配能力は一番最初に年齢の影響を受けますから、同時進行的な行動をするのはとても難しくなっています。
だから「同時にはしない。ひとつずつ丁寧に気持ちを込めて行う」様にするのです。

それでも失敗したときには、前頭葉の経験知を駆使することになるのです。それができれば、失敗しても、脳機能としてはまず合格です。今回の私のように(笑)

もう少し後になって気づいて、駅員さんの電話が終わっていたら、もっとややこしかったでしょう。京都駅まで行ってしまっていても面倒だったと思います!


おこがましくも、かくしゃくヒントその5

2010年08月27日 | かくしゃくヒント

猛暑の八月でしたねえ。
この暑さにめげず孫たちとよく遊びました。それもブログの更新にさし障るほど!

海へも行きましたが写真は撮れませんでした。携帯なのでうまく写せないという公式な言い訳を用意しつつ、その実は楽しさいっぱいで写真どころではないと言った方が正直なところです。

河津菖蒲沢海岸でウミホタル観察ツアーPhoto

南伊豆ヒリゾ浜でスノーケル

南伊豆町のひまわり畑にも行きました。2010_0805_084900p1000030 2010_0805_085200p1000033

動物園にも行きました(アニマルキングダム)。
ホワイトタイガーがウリですがこれはヒョウ                  首の長~いキリン2010_0818_094900p1000049 2010_0818_100100p1000056

2010_0818_095900p1000053_2                     らせん階段?ブラックバック2010_0818_095900p1000051

たてがみも白黒縞模様!シマウマ2010_0818_095600p1000050                     名前は知らないブルーバード2010_0818_100500p1000057

これは???右端のバッタは捕食されましたPhoto               横から見るとカメレオン

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べったり寝ているプレーリードッグ2010_0818_101200p1000063_2

高齢者のお出かけ場所として、買い物や公園や美術展・演劇・映画もちろん旅行など色々と考えられますが、意外と思いつかないのが動物園や水族館。

春や秋などの気候のいい時には、動物園はお勧めです。

動物はやはりかわいいものですし、童心に帰る点もあるでしょう。

環境も花や樹木など整備されています。

ただ夏や冬は過酷すぎるでしょうね。

そのような時には水族館!冷房完備で屋根があります。つまり梅雨時にも行けるところです。

ちょっと発想を変えてみることも必要ですよ。

ふれあい広場や昆虫展でも、孫たちと盛り上がりました。
アルマジロ                    虹色のカブトムシ
  Photo_3

Photo_5

子供をそっちのけで夢中になっているお父さんが、何人もいてほほえましいやらおかしいやら。

でもその時に「あなたってボケないタイプですよ」と言ってあげたい気持に駆られました。

大人になってカブト虫に興奮できるということは

  ① 子ども時代に虫取り少年(の生活を楽しんだ)

  ② 何にでも興味や関心を持てるタイプということになります。

「虫取り少年」という言葉からだけでも、少年時代の日常生活が彷彿とされます。どんなに楽しく光に満ちた時代を過ごしたことでしょうね。

汗をかいて、草いきれを吸って、さまざまな工夫をして虫を捕る。種々の体験こそが前頭葉をはぐくんでいくのです。

それから飼育にも心を砕き、卵をかえしたかもしれません。もしかしたら死なせてしまったかもしれません。でもその時々の感情がまた前頭葉を育てるのです。

知識だけで、体験なくしては、豊かな健康的な脳は育たないのです。

ヘラクレスオオカブトDsc03335                             ハムスター2010_0818_101700p1000067

左脳重視の生活を強いられる青白い秀才の生活と比較してみてください。

かくしゃくとして人生を送ることができる大きな条件が少年期にあると考えて下さっている人たちはどのくらいいるのでしょうか?

実は、ボケ予防はさらに幼少時から始まっているのですが。

かくしゃくと言わないまでもボケない生活をするためには、そのような生活ができる脳が必要なのです。そのような脳は高齢者になって、突然できるものではありません。

オギャーと生まれてからの環境や教育や体験のすべてが、その人の脳をはぐくんでいくからです。

孫たちと一緒に楽しんだ一日は、私のボケ予防のみならず孫たちのボケ予防の第N歩だったに違いありません。

「脳を育てる」という発想が必要な時代になっていますね。


高齢者費用ー児童費用

2010年08月12日 | エイジングライフ研究所から

講演でお話しするときに使う資料が古くなったので、新しく調べなおしました2010_0720_073600p1000002

 

その報告です。

 

私が住んでいる伊東市で、年間、高齢者にどのくらいのお金を使い、児童にはどのくらいのお金を使っているかという数値を比較しているのです。(概算でいいと頼みましたので、厳密な数値ではありません)

 

 

 

 

 

まさに驚天動地のデータです。

 

 

 

 

 

 

 

伊東市役所財政課が教えてくれた最新の数値は平成20年度のものでした[青字は平成16年のもの]
アップすると消えるときがありますから、最後にも貼り付けてあります

 

 

 

高齢者

 

 

 

一般会計(高齢者福祉)

 

 

 

3億円 [ 7.4億円]

 

 

 

特別会計(介護保険)

 

 

 

50億円 [ 35.0億円]

 

 

 

    (老人保健)

 

 

 

79億円 [ 70.0億円]

 

 

 

          132億円 [112.4億円]

 

 

 

児童

 

 

 

児童福祉教育費

 

 

 

34億円 [ 38.5億円]

 

 

保健師さんたちはよくわかっていることと思いますが、念のために費目内容の説明から。

一般会計(高齢者福祉):介護サービス施設の補助・


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