脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

山梨県臨床心理士会の講演感想集

2009年07月28日 | 認知症予防講演会

私の講演は、「導入市町村の保健師さんたちが活動がやりやすくなるためのお手伝い」というのが原則なのですが、今回ちょっと毛色の違う講演会をしてきました。

友人のI藤さんが山梨県で臨床心理士をしています。
その関係で山梨県臨床心理士会主催の、地域の方たち対象の講演会に招かれたのです。
日本臨床心理士会が今年社団法人になったことをきっかけにして、地域の方々のためになる事業をやる必要が言われだしました。その一環としての「認知症予防講演会」でした。

会場の山梨英和大学2009_0704_163200p1000057

臨床心理士の皆さんが心配顔で準備をなさっていました。
心配の種は「何人集まるか?」の一点なのです。
「市町村の講演では、集客予想の名人の保健師さんたちの予想を裏切り、大体1.5~2倍くらいはいらっしゃいますよ」とお話ししてもなんとなく上の空の風情が・・・2009_0704_153500p1000056

大学の階段教室でしたので、いつもと違う感じですが、160人以上いらっしゃったみたいです。
資料が足りなくなって、急いで追加コピーされたそうですから、予想外の人数だったことには間違いなさそうです。

世の中の人々は、認知症の予防に大きな関心を抱いています

講演の内容は、基本的には市町村での講演とおなじです。

講演会は七月初めでした。その後アンケートのまとめを送ってくださったのでご紹介します。(アンケート用紙は先着100名の方々に配られたものだそうです)Photo Jikan

とてもよく聞いてくださったので、講師冥利に尽きました。
感動したのは、講演の感想を全部まとめてくださったことで、久しぶりに生の声を聞きました。ありがとうございました。

7月初めの桃2009_0705_101400p1000060

エイジングライフ研究所が目指しているのは、ひとつは脳の健康に注意してその人らしい生き方で人生を完走してほしいということです。
もう一つは、そういう生き方が地域社会活動になってほしいことです。いつも、そういう思いでお話をさせてもらっています。

ご自分の生き方に目を向けてくださった方々 (ブドウ)2009_0705_101600p1000063
●実母、義母ともに痴呆になりとまどってきました。自分もそうなるのかと不安になっていた中、先生の講演をきき、自分で予防していこうと思った!
●久しぶりに良い話をきき、身にしみてかんじました。主人がボケでしたので良くわかりました。いまの所私がぼけてはいられないのです。
●大変良い話でこれからの生き方に大いに役立ちました。(他3名)
●50才になったばかり。今春末の子供も大学生。今まで仕事、育児のみでした。右脳はほとんど使ってこなかった30~50歳まで。このままでは大ボケ間近だなとこわくなった。無趣味、遊びは悪、人付き合いは苦手でした。何とかしようと思いました。
●此の所ボケということが心配で3B体操、グラウンドゴルフ、軽運動と一週間に1時間ずつしております。今日のお話を聞いて、意欲的に自主的にすることが大切であることを知り、頑張って続けて生きたいと思います。
●ぼけには、せいいっぱい脳を動かし続けること、死ぬまで動き続けることが大切であること。今日から頑張って前向きで生きていきたいと思います。(他2名)
●.大変わかりやすい講演でした。自分の生活を今から少しずつでも変えていきたいと思います。

地域社会活動にまで目を向けてくださった方々(ブドウだな)2009_0705_101600p1000062
●.「認知症サポータ講座」を私達地域で開催してきましたが、それは認知症になっても安心して暮らせる町づくりが目的ですが今回のお話で疑問に思います。先生のお話のようにボケ予防教室の重要性改めて認識致しました。
●ボケてから対処するより、予防に力を入れるべきというお考えには大賛成です。ボケない高齢者が増える社会を実現するために、自分にできることをしていきたいと思います。
●とてもよかった。前向きに生きる必要性を感じました。たのしく、1人1人が生き生きいきる社会を作れたらいいですね。
●内容が深く、大変参考になりました。地域で活動できることをめざしています。

講演の感想もありがとうございました (フェイジョア)2009_0705_111800p1000065
●とてもわかりやすく又楽しくあっという間の時間でした。老人福祉をする中で大変勉強になりました。早速職場に話をしたりその方にあったリハビリレクをやっていける方向にと強く思いました。また次回の講演会に参加したいと思いました。
●自分は若いから関係ない・・・と思っているわけではないが、身近にあることだと思うので、もし両親がボケてしまった時には自分がどのように力になればよいのかわかりました。
●楽しく時間を忘れて講演をきくことができました。身近なところに小ボケ、中ボケがいるのでもっともっと話が聞きたかったです。家に閉じこもっている人をどう外へ向けるか大変なことです。(他2名)
●すごく参考になりました。次回も計画お願いします。是非。(他10名)
●講師の非常に熱心な説明でよかったです。解り易かったです。(他2名)
●説明上手で理解出来、大変勉強になった。知人に聞かせてあげたいと思う。(他2名)
●馬車と馬と御者に例えた表現はとてもわかりやすかった。(他2名)
●アルツハイマー病とアルツハイマー型との説明が大変分かりやすく納得しました。
●一つ一つのお話に、先生の臨床体験が濃密に凝縮されているような迫力がある。そして大変おもしろい話に2時間という時間が大変短くかんじてしまうくらい有意義な勉強をさせていただきました。

その他
●冷房がききすぎです。
●行動、日常生活の対応については良くわかりましたが食生活の面はどうでしょうか。私は小、中呆けと自分を判定しましたが、原因は食生活とストレスと思っているのです・・・。

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ボケ予防で町おこしー小布施町

2009年07月24日 | 各地の認知症予防活動

2009_0711_133500p1000094 小布施町へ講演に行ってきました。

講演前のごあいさつをされているのは、この春新しく赴任なさった副町長の小西さんです。
若々しいうえに(実際にお若いのだと思いますが)、なんというか人情味あふれる魅力的な方でした。

県からの派遣で小布施町にいらっしゃったのがご縁で、「ここ小布施で仕事がしたい」と思われたそうですから、小布施町の皆さんにとっては宝物が飛び込んできてくれたようなものですね。

「高校時代、落研(落語研究会)だったんですよ」とおっしゃっていましたが、ごあいさつの「落ち」は
「ボケ予防とかけて、信濃名物お焼きと解く。その心は、どちらも味噌が肝心」
さすがに「お後がよろしいようで…」とはおっしゃいませんでしたが。

こんなごあいさつで始まる講演会ってあったかしら?
宝物のゆえんです!
左の箇条書きは式次第ではありません。2009_0711_131400p1000092

いつものように講演会の前に、どこかの教室が「出し物」を披露してくれるのが小布施流なのです。
林・中扇地区が名乗りを上げてくださったみたいで、私が会場に着いた時にはもうこの歌詞は用意されていました。

一番、これは草津節の替え歌だな。

二番、小布施は花の町なんです。

三番、江戸時代から、小布施の栗は有名!確かにリンゴもおいしいし、サクランボだってとれます。

四番、言わずと知れた葛飾北斎の美術館は小布施にあります。

五番、私の知ってる小布施おなごは、気立てがいいだけでなくガッツもあります。

六番、なに?なに!
♪ボケぬ為なら一息入れて、仲間作って♪ここまではだれでも気がつくところです。最後がすごい。みんなでボケ予防をして「町おこし」だと歌ってるのです。

林・中扇地区の皆さんの、独創だと聞いて、最初に思い浮かべたのは
前センター長のT田保健師さんのことでした。
もう10年近く前に、ボケ予防をやりたいとエイジングライフ研究所二段階方式の導入を決めた方です。
それから各地区での教室の立ち上げ、人材の育成、もちろん個別指導・・・

それに応えた在宅介護支援センターの皆さん方の顔、顔、顔
保健師さんたちの活動をずーと支えてくださった林さんが、今センター長を務めていらっしゃいます。スタッフの頑張りがあったからこそ、ここまで住民の皆さんもボケ予防の意味を分かってくださったんでしょう。2009_0711_133900p1000095

さあ、みなさんの登場です。

私はまじめにここまでを報告しましたが、見てください。

楽しそうなこと!
思い思いの扮装でにぎやかに歌い踊るのです。それも結構派手な扮装です。ほっぺに赤丸も貼り付けてあります。2009_0711_132900p1000093

これにはおまけがあって、会場をさんざん沸かせたあと
「小西副町長、高槻先生、ご一緒にどうぞ」

「えっ!聞いてない。第一踊りを見るよりも歌詞に感動してたんだもの」なんていう言い訳を聞いてくれるような 林・中扇地区の皆さんではありません。

引っぱり出されて、ほっぺに赤丸付けて踊りましたとも。もちろん歌いましたとも!!!

小布施町では、この春、介護保険料を上げずに済んだということは、もう既に一つの町おこしになっていると思います。さらにまたどのような町おこしにつながるか、興味津津。

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認知症の第一次予防活動in東御市

2009年07月23日 | 各地の認知症予防活動

長野県東御市へ行ってきました。
K山看護師さんが
「絶対午前中に来てください。10時過ぎには来てください。見てもらいたいことがあるんです」
その口調の底に、自信や喜びが感じられたから
「わかりました。がんばります!」と言ってしまった私。
伊豆からだとちょっと大変なのです。東京まで二時間、それから 長野新幹線で上田まで行って、信濃鉄道で田中へ戻ります。

駅に着くと、K山さんがにこにこしながら待っていてくれました。

車で4~5分でしょうか。小高い丘の上を、きっと新しく開発したのでしょう、緑にあふれた素敵な環境の中に建物群があります。
福祉や保健を担当する建物の中に入って課長さんに挨拶をしてさっそく二階へ。2009_0710_103700p1000082_2

住民検診が行われていました。

この写真の右手前①で受け付けをします。
そして血圧測定、身長・体重測定、血液検査その他、この広いホールを反時計回りに回って終了です。

②の斜め向かいに2009_0710_103700p1000083 こういう部屋が用意されていました。

「脳いきいき度チェック」
事前に希望を取っておくのだそうですが、部屋には4名のスタッフが検査と生活指導のために待ち構えています。

検査を受ける人たちが途切れたときには、部屋の外で
「今ならお待たせしなくて済みますから、ちょっといきいき度チェックをなさいませんか」と「呼び込み」をすることもあるそうです。

この部屋の隣は2009_0710_102400p1000079健脚度測定。それで今日の検診は終了なのです。

ここでは、若い男性スタッフが測定をしています。
やさしくキビキビと測ってくれます。

a:最初は入口から始めて部屋の対角線上10Mをできるだけ早く歩く。

b:到着点から、できるだけ大きく一歩を踏み出す。2009_0710_102600p1000080

c:その先には、線があってその線上を足をくっつけながらバランスを崩さないように歩いて行く。

d:最後が踏み台昇降。

そばでK山さんがささやきます。
「cが上手にやれないと転倒の危険が大きいし、高さがバスのステップと同じにしてあるのでdができないことは外出が難しいことになります」

2009_0710_102900p1000081 確かに健脚度も生活の質を左右しますね。
でも、もっと左右するのは脳機能だと言おうとしたときに、男性スタッフが測定を終了した方に
「、この検査は終わりましたが、ついでにこちらの検査も受けましょう」
(といったかどうか、あまりにもスムーズでよく聞き取れませんでした)と言いながら、肩を抱くようにしてあっという間に手前の「脳いきいき度チェック」の部屋へ連れて行ってしまいました。

部屋の外の「呼び込み」よりももっと楽に脳いきいき度チェックにつながるのは、きっとスタッフの方と1対1対応をしてもらい、時間を共有したという思いと、信頼感があるからではないかと思いました。

またK山さんの弁
「健脚度測定で引っかかった人は、こうして脳いきいき度チェックに回すようになってます。そうすると大体なにかあるんですよね」

さて、脳いきいき度チェックのお部屋では、小ボケの入り口の方が多く見つかり(これは当たり前でしょうね。自主的に検診に来ているくらいの方たちですから)結構感動的な生活指導がなされていました。涙を流す人もいましたよ。

2009_0710_103700p1000083_2 脳いきいき度チェックの部屋の写真をもう一度見てください。
スタッフが立っているのはPCの前。

そうなんです。今検査したデータをすぐにテスターが入力して、必要なページを印刷して手渡した上で生活指導をしていました。感服!

小ボケの入り口の方たちは、信じられないくらい自覚があるし、また何をきっかけにして生活が変わり、脳が老化し始めたのかを説明できます。そこで、脳の老化を加速させないようにという生活指導がなされるのです。

認知症の一次予防が、ここ東御市では実行されていることが納得できました。
導入に尽力したY浦保健師さんをはじめ、ここまでにした何人もの皆さんのお顔が浮かびます。

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パソコン故障の「切り分け」と認知症の「切り分け」

2009年07月22日 | 二段階方式って?

ご無沙汰しました。
パソコン(ビスタ)が、突然ネットにつながらなくなって、大騒動でした。(6月からの花を順に紹介します)

珍種ラン ツチアケビin南伊豆町
2009_0625_145100p1000038 パソコンの他の作業はまったく正常にできる。

・インターネットエクスプロラーがバージョン8のせいか?→バージョン7に

・ウイルス対策ソフトがブロックしている?→ソフトのアンインストール

・プロバイダーの問題?→モデムのランプ正常、IPアドレス正常

・NTTの設定かADSL回線の問題?→問題なしと

2009_0625_145600p1000043 モデムからのケーブルを他のパソコン(XP)につないだら問題なくネットにつながる。

「もうリカバリーしかないでしょう」と言われ、リカバリーをかけました。
しかも二度も!それでも駄目・・・

パソコンが壊れたに違いないという結論を出して、一つ思いつきました。「電気屋さんに持って行って見てもらおう!」→なんと全く問題なし。ここまでで2週間かかりました。

珍種キキョウ(八重)in森町のキキョウ寺2009_0626_171300p1000049 2009_0626_171200p1000048

結局、モデムの問題だろうということで新しいタイプのモデムと交換してもらって一件落着。

この合計3週間はなんだったの?!
朝から電話をして、つながればラッキー。つながらなくても辛抱強くつながるのを待ち、言われるとおりにパソコンに向かい、にわか老眼で見にくいのに、あれこれ読んだりしながら、だいたい夜11時頃までという日が4日もありました。

T口さん宅のハス三態、今年もシーズンイン2009_0618_142600p1000019 2009_0618_142700p1000020 

2009_0618_142700p1000021_2

ちょっと考えさせられました。
カスタマーセンターの係の方が「切り分け」とい言う表現を使いました。

なぜこういうことが起きているのか?原因が何なのか?
一つ一つ、可能性をつぶしていくのです。
まるでもつれた糸を解きほぐすように、条件を変えては試行して、問題のありかを狭めていく作業は、今考えるとスリリングな過程でした。

ラーメン屋さんの開店祝2009_0621_164800p1000031

認知症の「切り分け」のほうが簡単です。

A:脳機能レベル
B:生活実態
C:生活歴

このABCの意味するところが一致すれば、普通の認知症なんですから。
そしてその普通の認知症の割合は、みなさんが考えるより以上に多いのです。9割以上だと確信しています。

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