脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

続 57歳の息子を突然亡くした86歳の女性

2012年07月25日 | 各地の認知症予防活動

ランタナいろいろ
2012_0718_093800p1000089エイジングライフ研究所は、
「認知症予防活動は、もうけを生むことができない(お金が入ってこない)。そのために、予防することによって介護負担が増大しない(お金が出ていかない)ということそのものがメリットとなる自治体に、二段階方式のノウハウを渡して認知症予防活動をやってもらう」ということを、設立の理念として始めました。

それに先だって、各地で「住民のため」という思いを持って活動している保健師さんたちとの多くの出会いがありました。
それまでにはほとんど保健師さんについて知ることはありませんでしたから、新鮮な驚きでした。

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前回のブログに書いた保健師さんから今朝もう返信メールをいただきました。

2012_0718_100100p1000097高槻先生

早急にお返事をいただきありがとうございました。

認知症の予防活動がまさにこういうところから始まるのですね。

お気の毒と思っていないで、しっかり介入できるのが保健師活動なのですね。

先生のコメントは。何時でも元気をいただくようで・・・気持ちが前向きになります。

ありがとうございました。以下略・・・」

2012_0718_093600p1000085保健師さんの存在を知った時に
1.赤ちゃんから高齢者まで、すべての年齢層に対しての活動ができる。

2.家庭にまで入り込んで活動することができる。

3.健康な人も病気の人も守備範囲。

なかなかない職業だと感嘆したことをまた思い出しました。
言葉足らずの文章でも、私の思いを酌み取ってくださったN山保健師さん。そして後輩の皆さんたち。

がんばってください!


57歳の息子を突然亡くした86歳の女性

2012年07月24日 | 前頭葉の働き

二段階方式を導入している町の保健師さんからの質問です。

大正15年生まれの86歳の女性の方です。年齢も今日の日付も言えました。

かなひろいテストが、正答数が5、見おとし数が4、内容把握はできません。

これは、注意力を集中させることも分配させることもうまくできなくなっている前頭葉機能低下状態です) 

11でお話を伺ったところ、7月8日に57歳の息子さんを交通事故で突然亡くしたとのことでした。まだ16日しか経っていません。
  

『家にいても・・・つらいし、今日はようやくいきいき教室にきた。皆がいろいろ慰めてくれるけど・・・』ということでした。
 

しばらくお話をしていると、嗚咽をこらえ、涙を流され、まだまだ大切な息子さんを亡くした悲しみは大きい事が伺えました。<o:p></o:p>

んな状態でしたので脳機能検査は中止して、お話を聞かせていただくだけとしました。 

役場の職員が近所にいましたので、どんな方と聞いたら、しっかりしている人だとのことでした。
そういう方の次回のかなひろいやMMSをどうしたらいいでしょうか? 参加者の方の次回の評価は、3月を予定しています」

T口さんちのハスの実いろいろ
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私の返信メールです。<o:p></o:p>

「『その出来事が、生きる力をどのくらい奪うか』によって脳の老化が加速されるスピードが変わってきます。 

今回のようなケースの場合はそのダメージがものすごく大きいことが予測されますね。<o:p></o:p>

そうですね。三か月は待ってあげる必要があるでしょう。 

悲しみを受け入れるためにです。

四十九日忌までは、夢中。文字通り夢の中というか、熱に浮かされたような心理状態だろうと思うのです。

それでも少しずつ落ち着いて現実感がよみがえってくる(その結果もっと悲しいことがあるにしても)のに最低四十九日くらいかかるものなのではないでしょうか?

亡くなった方の供養という意味もあるでしょうが、残された人のための期間でもあると思います。

神道では五十日祭と、ほとんど同じ期間というのも、うなずけるものがありますね。

そしてさらにひと月半。生活ぶりは脳機能に反映されますから、どのような生活を送り始めたか脳機能検査をしてあげるのです。そのうえで適切な生活指導をしてあげましょう。


もちろんその間、今回のように「一緒にいきいき教室に行きましょう」というような近所の人の誘いは、とても意味があることですから、積極的に声かけをしてあげるように頼んでください。<o:p></o:p>

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今は、時=5点なのでMMS24点以上。
役場の職員が「しっかりしている」というくらいですから、事故の前には、正常であったと思います。<o:p></o:p>

三か月後、10月になって、これは訪問が必要だと思いますよ。 

その時の前頭葉の具合を測ってあげなくてはいけません。<o:p></o:p>

低下があったら、気分が上向きでも、念のためにさらに三カ月後。1月に。 

低下がないようなら、みなさんと同じ来春。<o:p></o:p>

普通のきっかけ、退職とか病気やけがの後、生きがいも趣味も交友もなくし、さらに運動もしないナイナイ尽くしの生活に入っていくと、だいたい半年経つとはっきりと前頭葉の機能低下が測れるようになります。

今の前頭葉低下状態は嵐の後で、混とんとしているような感じ。
高熱が出た後ボーとしているような感じ。とでも言えばいいでしょうか。
それが確定的になるのに半年かかる。と考えたらわかりやすいでしょう。

確定されたら困るので、三カ月後に会って話をして脳機能検査をしなくてはいけないのです。

脳機能検査は、検査結果を知るために実施するのではありません。あくまでもその結果をもとにして、よりよい生活ができるように指導するために行います。
このことは、あまりにも当然で、あまりにも基礎的なことですが、「検査をしなくては!」と思うあまりに本質を誤ることがないようにしてください。

その観点から言うと、今回脳機能検査を中止して話を聞くことに終始した判断は正しいですね。だからこそ、フォローが必要ということにもつながります。

一方で、たとえ嫌がられても脳卒中直後の検査は不可欠ですよ。
どこができるかも、どこができないかも、はっきりさせてあげないと生活上の工夫につながりません。
半年後、1年後と再検査することで、後遺症が改善していってるのかどうかも確認できます。2012_0718_123300p1000104
<o:p></o:p>

3.11の後、エイジングライフ研究所では「半年経ったら小ボケが出てくる」と主張していましたが、10月ごろから「不活発病」という表現がみられるようになりました。
(前回のブログも読んでみてください)<o:p></o:p>

どう考えても認知症は、生活のあり方(脳の使い方)と密接な関係がありますね。<o:p></o:p>

この方にはちょっと密に連絡をとってあげてください。電話でもいいのです。

寂しい時には『ひとりで生きているのではない』と実感させてあげることが不可欠です。

一人じゃないから、ということでようやく意欲の火をかきたてることができると考えてあげましょう。
どうぞお大事に」<o:p></o:p>

2012_0718_123200p1000102_3子供に先立たれた高齢の方に会うと、「このままにしておくとボケてしまう」と私たちは心配します。

世間の常識は「イキイキとその人らしく生きていないと(今回のように、生きていけない場合も含めて)認知症になる」ですね。

そこにはアミロイドベータもタウ蛋白もありません。

直感的に「認知症は生き方」の問題ととらえる世間の常識に脱帽します。

正しいのですもの!<o:p></o:p>

 


7月の右脳訓練ー東京スカイツリー

2012年07月18日 | 私の右脳ライフ

まだ窓口発売がなかったので、ネットでチケットを予約しました。
スカイツリーの展望台入場券!

2012_0706_094600p1000001東京で夕方からの所用がありました。

どうせなら朝早く出て、スカイツリー見学としゃれようと思ったのです。
サイトの空き状態と私の都合を勘案したら、9:30からのチケットになりました。

9:30から10:00までに入場しないとボツになります。

ネットでアクセス方法やスカイツリ内部の地図なども十分に予習して行きました。でも、ガイドブックでいくら予習しても(左脳で処理)現地に着いて得る情報(右脳で処理)とは大きな差があったのは、今回もいつもと同じでした。
予約入場券の引き換え場所の様子です。ガラガラ。

2012_0706_103900p1000016ちょっと拍子抜けしましたが、「ラッキー」と思い直して展望台へ。

スカイツリーの紹介には、粋と雅という言葉がたびたび登場しましたが、確かにそこここで感じられました。

エレベーターの中にも、春夏秋冬を表現したステンドグラスが。
これは夏の隅田川の花火です。
帰りのエレベーターは春の桜でした。

到着ロビーの柱

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カフェがありました。             江戸時代に書かれた俯瞰図2012_0706_100800p1000007そっくり!
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いくつか「見るべきもの」あるのですが、ほとんどの人が通り過ぎていたこの作品は日本の技術や工芸の技を再確認するのにとてもよく工夫されていると思いました。さまざまな表現方法でのスカイツリーが並んでいます。
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和紙             漆塗り            指物

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LED             金箔              竹ひご

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十日町市の認知症予防教室

2012年07月12日 | 認知症予防教室

十日町市での今回の講演会は、市が事業委託している包括支援センターつまりの里が新しく水沢地区で認知症予防教室を立ち上げたいということで招かれました。

2012_0707_133000p1000038講演会は、皆さんがよく聞いてくださいました。
いつも「寝ている人はいないか?!」となまはげのように会場を見まわすのですが、ぼんのお一人くらいしか目につきませんでした。

退場する時には「今日は話を聞いてよかった」とわざわざ男性の方から声が。

拍手もたくさんいただきました(笑)

講演会に先立って、学習会がありましたがその時配られた資料をアップしましょう。
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この表を眺めてみると、認知症予防教室開催そして自主活動へとつなげていく保健師さんをはじめ関係者の皆さんの努力が見えるようです。

平成13年からスタートなのですね。そしてすべての地区(十日町市は5市町村が合併しました)でとにかく教室が開かれ、そして自主活動化されていることがうれしかったです。

到着の日は七夕祭り(雨で残念)
2012_0706_201600p1000036_2N形保健師さんのお話は興味深かったですよ。
多くの保健師さんに聞かせてあげたかったです。

「平成18年から地域支援事業が始まって、包括設立、介護予防事業がやりやすくなりました。

介護予防運動教室にしても、3か月後には自主化して継続していかなければ意味がありません。閉じこもり、転倒、認知症、寝たきりの予防も同じ。自主活動につなげる大切さと、実はすべては認知症予防から始まるのですね。理解できなくては活動の意味を失ってしまいますから。

自主活動につなげるには、教室の始まりに『1年たったら自主活動として続けることが大切ですから、続けましょう』と言っておけばいいんです」

もう一つ。
「二次予防だと200人で数千万円すぐかかります。認知症予防は正常者からの一次予防に限ります」

さらに。
「介護認定率が、県や国の数値としては17~18%なのですが、十日町は15~16%で推移しているのは、もう少し大きな声で言っていいのかなと思います」

N形保健師さんがサラリと語った言葉です。先日の実務研修会参加の方々はエイジングライフ研究所の主張と共通していることに気づかれましたか?

介護予防して青少年育成を
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サラリと言えば、講演会に先立って開かれた水沢地区の有志の方々との学習会で、つまりの里の小宮山さんがこう言われました。
「普通のデイサービスやお楽しみ会と違うところは、元気な方中心であることと、教室の前後に脳機能検査をすることです」

聞かれた皆さんは「脳機能検査」の言葉にびっくり。

挨拶中の小宮山さん
2012_0707_153900p1000040_2私がフォローしました。

「生活習慣病予防教室があったとしたら、ます体重、血圧、血糖値など測ります。そして正常かどうか、何が必要か、そして再度測って効果があったかどうか納得しますね。

それと同じ。とくに正常かそうでないか微妙なレベルの人たちほど検査は必要です」

最近は高齢者の検診結果数値について何が正常かという議論が始まってますが、エイジングライフ研究所二段階方式では、加齢による影響は織り込み済みですから!

                           つまりの里が1年間指導した「いなほ会」活動表
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私はとっても嬉しかったのです。

理由は、小宮山さんが脳機能検査(とそれをもとにした生活改善指導)を当然のものとして日常的に使っていること、認知症予防活動は正常者に行えば効果があると実感してくれていることが確信できたからです。

二段階方式は、脳機能検査から始まる簡便で便利な生活指導のノウハウですよね。実務研修会ではこのようにいつも言っていますが、やはり実践が大切。

実践した中で確立されたものは、説得力がありました。


平野保健師さんー大船渡市

2012年07月11日 | 各地の認知症予防活動

人生ってこんなことがあるのですね。

先月メールが飛び込んできました。
「ー略ー 実は7/6に東京に行く機会があり、もし先生も東京にお出でになることがあるのであれば、お会いしたいと思いまして連絡いたしました。
平日ですし、ご迷惑かと思いましたが、なかなか東京以南に行くことがないので、連絡をした次第です。ー略ー」

私はその7/6に東京経由で十日町に行く予定になっていました!
もちろん会いましたとも。

2012_0706_175900p1000032あまりにも話が弾んで、写真をとることを忘れていました。
別れる時にあわてて撮りました。

10年以上も前に研修会に参加したそうですから、その頃はどんなに若い、可愛い保健師さんだったのでしょうか?!
その後、母子担当を経て今は成人担当ということでした。

担当を外れたこともあり、もちろんあの東日本大震災もありで、「認知症予防はなかなか・・・」と残念そうに話してくれました。
「どうですか?認知症は増えてきてるでしょ?」と問うと
「担当者に聞くとそのようです・・・」
2012_0705_174100p1000093「エイジングライフ研究所の考えだと、あれほどのことが起きてしまうと、半年たつと認知症が始まるということになります。
そろそろ被災地に小ボケが・・・を書いたのは2011.9.19でした。

それから3か月後「予想的中・・・仮設生活に小ボケが・・・」では生活不活発病は体だけでなく脳機能にもあてはまることを言いました。

イキイキと自分らしく生きられない方が納得がいくともいえるほどの大震災だったんですよね。認知症は生活のありようで起きてくるものですから、当然脳の元気を失っていく人たちが増えてくることは、まさに想定内」2012_0705_174100p1000094

平野さんが話し始めました。
「私が最初にボケ予防教室を立ちあげたところ、一か所ですが、その後も自主活動が続いていたのです。
もみじ会と名前もついて、お揃いのジャケットも作ったりして、グランドゴルフを楽しんだりして。
そのもみじ会が、この前からみんなが集まって活動を再開したんです。
確かに皆さん元気な印象が強いです!」

今もこんなに若いのですから、ボケ予防教室を立ち上げた時にはほとんどフレッシュウーマンだったのではないでしょうか。
その時蒔いた一粒の種が、震災で大変な思いをした方々の生きる力になろうとしています。
2012_0705_174200p1000095「なぜ、もみじ会は自主活動につながったのかしら?」と問いました。

「最初に保健推進委員にお話ししました。『地域の問題なので』と町内会長さんにはなしを持っていってくれてました。
会長さんがとてもよく理解してくださって、公民館長さんともども協力的で、地域の皆さんを引っ張っていってくれました。会長をやめられた後も一住民として参加してくださって。
そうですね。認知症予防をよく理解してくれている強力なリーダーの存在が一つの条件になりますね。
そういう方がいるところは、婦人会の方も尽力してくれますしね!」2012_0705_174200p1000096_3

東北の各地でこのような脳の健康のためということを旗印にした集まりができてくれるといいのです。

実は今夜大船渡市のうさぎのしっぽ代表の熊谷さんから電話をいただきました。
「一度教えてあげると、また挑戦する方が多くて。布と針を持って、チクチクすると楽しいようです。
私もちょっとでも皆さんのためになれたら嬉しいです」

私はこのような言葉を聞くと嬉しいです!
復興はまだまだかもしれませんが、どうぞお元気でと祈る気持ちでいます。


7月の右脳訓練ー可睡ゆりの園

2012年07月09日 | 私の右脳ライフ

実務研修会の折に、袋井市にある可睡ゆりの園に行きました。
開園したての頃には行ったことがあるのですが、予想したよりもはるかに充実していて「行ってよかった」と思いました。
今年の開園は7月8日までだそうですから、滑り込みセーフ。

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人生を楽しもうと思ったら、と大上段に構えなくても、生活にちょっとした変化や喜びを取り入れようと思ったら、「アンテナを立てておかないと、情報が入ってこない」と思いませんか?

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アンテナを向ける方向は当然マスコミ。今どきですからネット。
でも今回の最終的な決断は友人が言った「それは素敵だったんだから。一緒に行った母が何度歓声をあげたことか!だいたい花園って菖蒲でも何でも畑でしょ。それが自然の山なんですもの」の言葉でした。
ネットの時代だからこそ、人の言葉の力が大きいとも言えますね。

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行ってみないとわからないことってあります。ユリの写真はお届けできますが、届けられないものが一つ。他の花園と違ってユリ園には香りがありました!
これだけはお届けできません・・・
人生って現場にいかないと体験できないことばかりですが、同時に現場に行けることばかりでもありません。
でもユリ園くらいは現場至上主義で!と言いたいです。そのくらい、いい香りでした。

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香りと言えば、長男が会社設立10周年記念品としてルームフレグランスを選び、その理由として「インターネットの時代に画像・映像・音声・文書は簡単に届けられるけれども、香りや味わいや手触りは届けることができないので、香りにした」といったことを思い出しました。
「すべてのスタートは『楽しむ』こと。『楽しい』ではなく『楽しむ』である」

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実務研修会

2012年07月08日 | 二段階方式って?

久しぶりの実務研修会が無事に終了しました。
梅雨のさなかでしたが、大雨にならず幸いでした。
浜松駅前アクトシティ研修交流センター
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参加者は 山形県川西町から山口県下松市まで。
エイジングライフ研究所の活動は結構広範囲にわたってますね。

最近、研修の時には必ず事前に二段階方式(脳機能テストだけでも)を実施してきていただくようにしています。

「先輩についてもらって実施しました」という方もいましたが、研修前には住民の方対象では実施しにくいらしく、家族の方で模擬テスト風にやってこられる方が多いようです。

家族ですから、ちょっとやりにくいところもあると思いますが、脳機能って面白いものですよ。
できないのにできるふりは難しいだろうって想像できるでしょ?
同じように、できるのにできないふりも難しいものです。つまり、テスターもテスティも真剣にやっていないようでも、結果は結構正直にテスティその人の脳機能を表しているものなのです。

アジサイ小さな花弁                   アジサイ大きな花弁2012_0705_174000p10000922012_0705_173400p1000088

ただ指示された事前学習のために、”仕方なく” 家族の方にテスティになってもらったつもりでも、脳機能テストの結果があれば「脳の生活指導」はできるのです。

研修会の一こま
2012_0701_161400p1000044二段階方式は、脳機能テストと生活実態と生活歴の三本柱で成り立っていますから、脳機能テストの結果がわかると、その人の生活実態はそのまま推定できます。

そして正常ならば正常の脳機能を保っている生活歴があります。
もちろん小ボケなら小ボケに至った生活歴があることになります。

家族なら、そこの変化を承知していますから、とても納得できるのです。

「そうなんですか!やっぱりちょっと変かなと気にはなっていたんですが・・・帰ったら、そのように説明して元気になってもらいます」
「気になりながら、しゃべるのは結構まともなので。あのことがそんなに影響していたのですか・・・」

今回は特にそのようなケースが多かったように思います。
自分の町に帰ってから、住民の方を相手に認知症予防に取り組むときに、いま世の中で言われていることに惑わされることがな2012_0701_161400p1000045いようにしましょう。

「認知症は、生き方(つまり脳の使い方)の問題」
「いかにその人らしくイキイキと生きることができるか」
「イキイキと生きられなくなることが起きた時に要注意」

という立ち位置をぶらすことのないように、しっかりと生活指導で支えていただきたいと思います。

身近な家族をよく見て、そしてその家族である人が、その人らしく生きる援助をしてあげることができなくて、住民に対する認知症予防活動はありません。
家族だからこそ難しいこともあるでしょうし、力及ばすと思うこともあるでしょうが、家族を大切にすることは、当然のことなのですから、よく見てあげるのですよ。
がんばってください!


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